昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

有名人(22)女の魅力(22)

2009-06-30 05:15:16 | 女の魅力
 <女の魅力22>

 最近、夕方4時ごろからだが空いてテレビのチャンネルを回していたら、復帰した<ごくせん>にぶつかって、はまってしまった。
 筋立ては予想した通りに展開するし、どうってことないドラマだが、ごくせんの女<ヤンクミ>がいい。
 このドラマは彼女を見るためのドラマだね。

 ジャージにメガネ、お下げ髪の熱血教師ヤンクミ。
 美しく、優しく、そのくせ男気あふれる性格で、べらぼうにケンカが強い。
 始末に負えない不良生徒に体当たりでぶつかり牛耳ってしまう。

 仲間由紀恵はそんな<ヤンクミ>にぴったりだ。
 伝統的な日本女性の顔立ち。
 何て言ったって目がいい。
 大きくて涼やか。にらめつける目は鋭いが、奥底には優しい包容力が感じられる。
 
 また、声がいい。
 ゆたかでひびきがある。
 男どもを怒鳴りつける声に張りがあり、力強い。
「てめえら、ふざけんじゃねえ。あまったれるんじゃねえ」
 無頼な言い方にも品がある。

 姿がしなやかだ。
 チンピラたちをぶん投げる姿に、不自然でないしたたかさがある。
 走るかたちがいい。
 けっして大柄ではないが、大またでぐいぐいと足が伸びる。
 若い生徒たちを引き連れて走る姿は堂々としている。

 総じて評すれば、周りの人たちを和ます温かい優しさ、気さくさ、そして豪快さも兼ね備え、凛とした強さと気品がある。
 大人だね。

 <ごくせん>を演じる彼女は、たくさんの荒くれ男の中、ひとりでしっかりと存在感を示す。
 逆の立場では、野性あふれる時代ならともかく、今の男なら浮いちゃって、ありえない。
 これこそ今の女の強さであり、魅力だね。

金沢便り(12)犀川に育てられた

2009-06-26 05:03:54 | 金沢便り
 「ふるさとは遠きにありて思ふもの そして悲しくうたふもの」
「夏の日の匹婦の腹に生まれけり」
「清き水は流れたり 吾その近くに住めり」

 室生犀星はオカンボ(妾)の子として犀川の辺で育った。
 彼の子ども時代は必ずしも幸せなものではなかった。
 むしろ苦いものだった。

 百万年前は海の底だったという<犀川百万年のロマン>と題する写真が金沢の友人から送られてきたので6月22日ブログに載せたところ、幼少時代を犀川で過ごした人たちからその思い出が寄せられた。

 *特に夏は下流の湧き水がきれいで冷たい池状のところで泳いだ。
 *釘を加工した銛で魚を獲り、帰り道で熟したトマトを失敬して食べた。

 *手ぬぐいを股にはさみ、ズボンのベルトで前後を留めて水着にした。
 *周りに人が少ない時はフリチンで。
 *鉄橋の下の渦巻きに飛び込むと、きれいに身体が回転する。

 *竹細工のブッテ(三角網)を仕掛け、石をハ状に並べて下流からみんなで追い立てる。
 *白いガイシにタコ紐、針、みみずを付けて水中に放置、しばらくして引き上げるとウグイなどが掛かっている。
 *夏に川が干上がって、あちこちが池のようになり、鮎などオロニガミ(手で掴む)だ。

 *鮎は毛ばり釣り。天候、水の具合で針を選択するのだが2本しか持ってなかった。
 *長い竿の先に鮎が銀鱗を光らせるのが夕日を背景に目に浮ぶ。

 *鉄橋の線路から下に入り、列車の通過を待つ。通過する列車が川に映画のように投影される。

 *女の子は3ヶ所にゴムの入ったズロース1枚で泳いだ。
 *親に見つかると叱られるのでスカートの下にズロースを忍ばせて出かける。
 *髪の毛はちゃんと乾かして、何気ない顔をして元気よく「ただいま!」と帰った。

 *犀川に魚が押し寄せて来ていると聞き、日本手ぬぐいを持って走ったこともあった。
 *速い流れに押し流されて溺れそうになったこともあったっけ。

 *脱ぎ捨てて置いてあったはずの服が盗まれて、大騒ぎになった。その後、どうやって帰ったのだろう???。

 こうして犀川と戯れたみんなは立派な社会人になった。

 犀星は犀川で友だちと遊んだろうか?
 ひょっとして遊べなかったことをバネに成長したのかもしれない。

 文壇に名を成した後も、彼は金沢に戻ることはなかったと言われている。
 しかし、犀川の写真をいつも手元に飾っていたとも聞いている。

 いずれにしても、我々は犀川に育てられた。

金沢便り(11)金澤犀川上流1

2009-06-22 06:11:40 | 金沢便り
 金澤の山ちゃんから、百万年のロマンを示す金澤の犀川の上流の風景が送られてきた。

 百万年前は海の底だったらしい。
 犀川の上流に二枚貝や巻貝の化石。
 幾多の地殻変動を経て地上になり、川となり、自動車道の橋もできた。

金沢便り(7)犀川(1)

2009-06-22 04:39:31 | 金沢便り
 金澤、犀川下菊橋から寺町台地を臨む。

  数万年の歳月を経て、浅野川と犀川が形成された。
 東の卯辰山から西へ浅野川~小立野台地と続き、さらに犀川を挟んで寺町台地へと繋がっている。

 百万年前は両川の上流に貝の化石があることから海底だったらしいが、地上となって幾多の洪水などから川になり、残った崖地とで河岸段丘になった。
 崖地には緑の樹木も多く、「森の都」と言われている。

 *金澤の山ちゃんから懐かしの故郷、河岸段丘の街、金澤の写真が届いた。

  <山ちゃんの解説と写真から>