昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

なるほど!と思う日々(367)人類は自縄自縛の文明から脱却できるか(7)日本の生きる道

2016-02-29 06:37:24 | なるほどと思う日々
 産業革命以来、人類文明は格段の発展を遂げた。
 それは「科学」および「経済」の発展によるものであることは論を待たない。
 しかし、これまで述べてきたようにその発展が行き過ぎて、文明は先の見えない自縄自縛の泥沼の中へ入っていくのでは、という懸念さえ生じている。
 この中で今後日本はいかに対応すべきか。

 世界の平和は、パワーポリテクスのもと、「科学」の発展が生み出した最終兵器<核兵器>のリスキーな均衡の上に成り立っている。
 
 
 日本が唯一核兵器の洗礼を受けることになったのは、当時核兵器を持っていたのはアメリカでだけだったからだ。
 お互いが持てば抑止力になるというわけだ。
 
 
 戦前の日本の植民地的帝国主義を批判する中国も、今や核兵器に守られた軍事大国になり、帝国主義的な行動を執っている。
 

 それら列強の中、日本は核兵器の悲惨さを味わったものとして、核兵器を保持しない政治を選択してアメリカの核の傘の下に入り、いわゆるアメリカのポチ的立場を甘受している。
 
 そして軍事大国になるより、経済大国へと邁進、その結果親分アメリカの繊維産業や自動車産業に打撃を与え経済摩擦を引き起こした。
 
 以後日本はバブルがはじけ、アメリカの金融、情報、サービス産業の反撃などもあり、今デフレ脱却に苦慮している。
 アベノミクスで一時的に経済が浮揚したかに見えるが、その円安誘導政策は今世界から批判を浴びることにもなっている。

 経済的にも政治的にも世界の中で存在感を失いつつある日本はこれから如何に進むべきか。
 パワーポリテクスの世界では「核兵器」をもたない限り発言権がないとする見解もある。
 
 防衛費も今後GNPの1%などと自己抑制するのではなく、状況によってはどんどん増強しますよと公言し、経済だってグローバルスタンダードに従わず、独自のやり方を世界に向けて宣言する。
 
 
  
 そうした自立的な発言をしていくことが必要なのではないか。

 今年は伊勢志摩サミットが開かれる。
 
 広島では外相会議が開かれ、日本からは現状では「核廃絶」についての問いかけがあるであろう。
 いずれにせよ、<ヘゲモニー>ではなく<オルタナティブ>な立場を鮮明にすることも日本の世界に発信する政策足り得るのではないだろうか。
 

なるほど!と思う日々(366)人類は自縄自縛の文明から脱却できるか(6)未来学者の予想

2016-02-27 04:53:41 | なるほどと思う日々
 昨日、中国の上海で開幕したG20財務相、中央銀行総裁会議で麻生財務相が中国に構造改革を求めた。
 
 過剰設備(不動産融資)、過剰信用の問題があるとし、人民元の安定化策を含めた構造改革を求めたのだ。

 「経済」が、中国のみならず、EUやアメリカでも、世界中現在先行きの見えない混迷の泥沼の中にあるのは、自らが良かれと思って突き進めてきた<新資本主義>システム、言いかえれば<カネ>に振り回されて来たからということに起因している。

 一方、同じく文明の発展のために寄与してきた「科学」の発展が、やはり将来に向けて大きな問題を孕んでいることが最近問われるようになった。
 「2045技術的特異点問題」である。
 
 アメリカの発明学者、レイ・カーツワイル曰く、2045年には人工知能が地球を支配する特異点(シンギュラリティ)に達するであろう。
 バイオテクノロジー、ナノテクノロジー、ロボット(人工知能)の進歩により、ほとんどの病気は克服される。
 
 人間の脳にコンピューターをつなげることで超人類が誕生する。
 
 しかし、映画「ターミネーター」や「マトリックス」に描かれたように、人類を越えた人工知能が人類を支配することになるかもしれない。
 
 
 
 スパム撲滅の仕事を課せられた未来のAI(人工知能)システムがそのタスクを完遂するには人類を破滅させるべきと判断するかもしれない。
 
 言い換えれば、愛すべき地球(自然)にとって人類こそが癌なのだと・・・。

 テスラ・モーターズのイーロン・マスクは言う。
 
 
「人類が愚かな過ちを犯さないようにするため、国家、国際レベルで規制当局による監視を行うべき」
 これは、「技術」のみならず「経済」に関しても当てはまる。

 
 
  



なるほど!と思う日々(365)人類は自縄自縛の文明から脱却できるか(5)お金に支配される人間社会

2016-02-26 07:00:10 | なるほどと思う日々
 今日のような大量生産、大量消費を可能にするきっかけになったのは「株式会社」というシステムの登場だった。     
 
 出資者は自ら経営に手を出さなくても、手元資金を出資するだけでそれが増えて戻ってくる。経営者は手持ちの資金がなくても事業経営に必要な資金を集めることができる。
 そして企業経営を円滑に、より発展させるために企業は機能化し、結果として、今言うところのグローバリゼーションへの道を突き進むことになった。
 

 グローバル化した企業は国民国家の枠組みを超え出るようになる。
 そして多国籍企業の欲望は金の力を背景に、国際機関から政府機関までもコントロールするようになった。
 アメリカでは、大企業優遇、金融への過剰な傾斜、短期的な利益追求、徹底した民営化と市場原理による競争といった一連の施策により、営々と築き上げてきたものづくりの伝統、勤労の精神、労使間の信頼といった資産が大きく毀損されようとしている。

 さらに資本家は働かずしてカネを儲けることを覚え、それに専念するようになる。
 モノをつくり流通させる手段にすぎなかったカネはそれ自体が利益を生む手段として動き出す。つまり投機的な手法を駆使してまでカネ儲けに力を入れるようになった。
 
 
 
 今やこの資本の無限の動きを統御する経済理論もなく、自縄自縛、グローバリズムに我々がコントロールされているように見える。

 リオ・+20地球サミット2012年でのウルグアイ大統領ホせ・ムヒカの演説は世界に衝撃を与えた。
 
 要するに、水源危機とか環境危機問題以前にもっと根本的な問題が我々にはあるのではないだろうか?と問いかけているのです。

 さて、今後我々人類はこの自縄自縛の文明の中でいかに対処すべきか。特に日本として。
 では、また明日。

 

なるほど!と思う日々(364)人類は自縄自縛の文明から脱却できるか(4)日米貿易摩擦

2016-02-25 05:14:39 | なるほどと思う日々
「日本の円安誘導に異議!」 次期アメリカ大統領の民主党有力候補、ヒラリー・クリントンが言明した。
  
 共和党のトランプ候補も大統領になったら円安誘導に鉄槌を喰らわす趣旨の発言をしている。
 
 ・・・来た! 来た! 来た!・・・という感じだ。

 1980年代に、アメリカは「労働による生産活動」で日本に手痛い敗北を喫した。
 
 繊維産業や自動車産業など製造業の競争力は低下し、アメリカのシンボルであるロックフェラーセンターまで日本の三菱地所に買収される始末だった。
 

 危機感を持ったアメリカは製造業から金融、情報、サービス部門へと産業の重心を移し、市場強化によって経済の立て直しを図った。
 その結果、再び経済覇権を確立したかに見えた。
 ところが、リーマンショックなど、その(労働に基づかない)金融システムに逆に振り回される、自縄自縛的な泥沼にはまっているのが現状である。
 
 

 EUの例で挙げたように、金融・財政的裁量を奪われたギリシャなどの情況を反面教師として、日本はアベノミクスという円安誘導策を採って経済的に息を継いでいる。
 アメリカの次期大統領候補はそれを批判しているのだが、問題は国家間の問題ではないのだ。
 アメリカがおっぱじめた金融システムの結果、今や世界中が自縄自縛の泥沼に嵌っているのだ。
 具体的には次回に・・・。
 



なるほど!と思う日々(363)人類は自縄自縛の文明から脱却できるか(3)アメリカの自由と民主主義

2016-02-24 09:11:21 | なるほどと思う日々
 先日、参議院憲法審議会での丸山和也参議員の発言が問題となった。
 
 黒人とか奴隷とかの差別言葉が不見識だというわけだ。
 
 その真意はともかく、オバマが黒人大統領として初めてアメリカの大統領に選出された時は世界中に新鮮な驚きであった。
 しかも「We can change!」という彼の政策は、世界のリーダー、アメリカの指導者の発言として世界から期待を込めて受け止められた。
 
 それまで「自由と民主主義」を旗印にパワーで戦後世界を牛耳って来たアメリカは、アジアのベトナム戦争に介入したり、中東イラクに世界の警察官として傲慢な姿勢で介入し顰蹙を買っていた。
 
 
 
 たしかにオバマの戦争をしない姿勢はそれなりに評価されたが、一方ではパワーポリティクスが支配する世界政治の中では彼の政策はレームダックという批判を受けた。
 もともとアメリカは人種的、民族的、文化的にも多様性を持つ、インディアンを別にすれば全て他からの移住者で成り立っている国家である。
 しかも、奴隷制という忌まわしくも傷深い歴史も包含している。
 それを束ねているのは自由と平等に基づく建国の精神の鑑である合衆国憲法であり、民主主義的な諸制度である。
 

 オバマは、彼の思い描いた「チェンジ」は叶えられないまま、今、世界のリーダーたる地位を去ろうとしている。
 何故不可能だったのか?
 それは彼が取り組んだ<銃規制問題>に象徴的に現れている。
 
「銃が人を殺すのではない。人が人を殺すのだ」 
 これが全米ライフル協会のスローガンである。
 合衆国憲法修正第二条に「規律ある民兵は、自由な国家の安全にとって必要であるから、市民が武器を保有し、また携帯する権利は、これを侵してはならない」とある。
 さらにアメリカの歴史を紐解けば、先住民への攻撃、殺戮、簒奪の歴史である。
 
 自らの歴史を反省し謝罪することはアメリカ合衆国自体を否定することになりかねない。
 先住民を略奪してでき上った国家ではなく、自然の摂理たる生存競争に勝ち抜くことででき上った合衆国という国是なのである。
 


 
 
 
 
  

なるほど!と思う日々(362)人類は自縄自縛の文明から脱却できるか(2)ソロスと習近平

2016-02-23 04:48:07 | なるほどと思う日々
「中国のハードランディングは不可避である」
 1月21日、ヘッジファンドの生みの親ジョージ・ソロスがダボス会議で言明した。
 折しも、中国国家主席、習近平がサウジアラビア、エジプト、イランの中東訪問中だった。
 
 中東向けに6兆5千億円という巨額の資金投資を華々しく打ち出した。

 しかし、ソロスの言葉で世界に衝撃が走り、「新シルクロード経済圏」構想の実現に向けて布石を打った上機嫌のはずだった習近平に冷や水を浴びせる結果となった。
 
 
 そもそもジョージ・ソロスは、中国の経済人、投資家の間では絶大な人気で、国営書店にも彼の著作が山積になっていた。
 
 2013年、海南島でのアジアフォーラアムでの彼の講演は超満員だった。

 それから3年弱、彼は習近平の経済・金融政策に「ノー」を突きつけたのだ。
 今度は中国が反応した。
 
「人民元を空売りし、中国大陸、香港資本市場を攻撃する国際ヘッジファンドに強く警告する」
「悪意の人民元売りは高いコストを払う結果になる。法的にも厳しい結果を覚悟すべきだ」
 国営メディアは次々とソロスを波状攻撃した。
 中国指導部はソロスと米政府、経済界が一体で中国経済を標的にし始めたと疑っている。
 
 IMFはSDRに人民元を採用した。
 
 世界第2位の経済規模を持つ中国には、的確な情報発信を通じて国際市場と意思疎通する責任がある。それが習とソロスの戦いの決着をも左右する。
 今、中国経済の国際化が試されている。(以上日経電子版から)

 見方をより高いところから俯瞰してみると、今や経済のグローバリズムにより世界は自縄自縛状態にある。
 
 そして国家間では武器を使わない経済戦争が繰り広げられようとしている。
 
 その実態はまた、明日に。


 

なるほど!と思う日々(361)人類は自縄自縛の文明から脱却できるか(1)EU存亡の危機

2016-02-22 06:11:24 | なるほどと思う日々
 ・・・人類は自由を目指していたはずが、今や自身を縛る結果になっている・・・ 
 そのことにつき、今世界で起きている現象について観ていきたい。

 その典型的なものの一つが、理想的な国家像として人類がつくり上げたEUという共同体に象徴的に現れている。
 加盟国イギリスが、パリ同時多発テロに端を発し、EU離脱もありうると言い出したのだ。
 
 EU内からの移民政策などに問題ありとしたのだ。
 

 そもそもイギリスはEU加盟国でありながら、ユーロ圏には加わらず、独自の通貨ポンドを維持し、ヨーロッパ内の国境を廃止し行き来を自由化するシェンゲン協定にも加盟していない。
 しかし、影響力の強い大国イギリスの離脱に危機感を持ったEUはイギリスの主張する移民問題などの条件を2月19日受諾した。
 
 しかし、イギリスのキャメロン首相の条件付きEU残留も、6月の国民投票如何ではどうなるかわからない。
 

 そもそもEUは戦争なきヨーロッパのため、危険分子ドイツをEUのなかにおさえこむ一方で国境の撤廃と共通貨幣の導入などにより、人類としては理想的な自由な一大共同体を造り上げることを目指している。
 
 ところが皮肉にも現状はドイツマルクより安いユーロの採用で、ドイツの輸出が大幅に伸び、経済的にはドイツの独り勝ち状態になっていて、政治的な移民問題以前に経済問題が緊急の課題となっている。
 ギリシャの財政破綻、イタリア、スペイン、ポルトガル、アイルランドの財政難の解決の目途は見えない。
 今やEUは、中国とともに世界に経済的な未知の巨大リスクを抱える地域と化したのだ。
 この起因するところは何か、そこからEU,中国のみならず、人類の自縄自縛の現状が見えてくる。
 
 果たして人類に解決の知恵があるのか? このままでは泥沼にはまる一方だ。
 これからその起因するところをピックアップしてみたい。
 



エッセイ(272)懐かしき中学同窓生の訃報

2016-02-11 05:09:36 | エッセイ
 2月3日、Hくんが亡くなった旨、中学の同窓会の幹事Eくんから連絡が入った。
 4年前の4月に脳梗塞で倒れて以来、Hくんは植物人間化して闘病生活を送っていた。
 我々仲間で激励の声をテープに取り励ましたりしてきたのだが、ついに帰らぬ人となった。
 
 我が母校、高岡町中学は金沢の中心部、尾山神社の前にあった。
 
 名門中学だったが、今は存在していない。名前も残っていない。
 
 それでも、30年前首都圏在住の連中が名幹事を得て同窓会を立ち上げた。
 Hくんもその名幹事のひとりだった。
 ぼくも6回目から参加させてもらっている。
 毎年熱海や湯本、伊香保など所を代えて同窓会を継続している。

 還暦の会や古希の会も行った。
 
 金沢から参加してくる人も多い。
 ほら、Hくんの元気な顔が見えるだろ。

 ゴルフ会も年2回行うようになった。
 Hくんとはこの同窓会以前、彼が大手の電機メーカーに勤めだしたころ、日銀に勤めていたMくんと会ったことがある。
 まだスマートで中学生の初々しい面影が残っていた。ポーカーが趣味だと言っていた。
 しかしこの同窓会で再会したときは腹の出たおっさんになっていた。

 同じ幹事仲間のMくんに言わすと、営業部長として接待酒を飲み過ぎたんだそうだ。
 ゴルフの時もプレイよりアフターの酒が楽しみだったようだ。
 練習はいっさいやらない。クラブもハーフセットしか持ってこない。
 雨の日の沼津GCの時を思い出す。
 彼だけじゃなく、ほとんどが60以上を叩いて、プレイはハーフで切り上げ、彼のお奨めの沼津港の高級寿司屋へ繰り込んだ。

「大トロが出てないじゃないか!」
 彼が店主に怒鳴った。
「二人前で1万円なんですけど・・・」
「いいじゃない。持ってきて」
 そんな彼はぼくには輝いて見え、恰好よかった。 

 そんな彼にもう会えないんだ・・・。
 ご冥福をお祈り申し上げます。
      



三鷹通信(133)福祉映画会「くちびるに歌を」

2016-02-09 05:39:47 | 三鷹通信
 一昨日の日曜日は、午前中三鷹市市民協働センターでミニミニの集まりで「わが三鷹市」を語り合い、午後は三鷹市公会堂で福祉映画「くちびるに歌を」を観た。
 
 毎年三鷹市社会福祉協議会と三鷹市ボランティア連絡協議会が提供する第20回福祉映画会だ。
 今年取り上げたのは新垣結衣の「くちびるに歌を」だ。
 
 九州長崎県、五島列島の離島、青い海と緑の木々に囲まれた小さな島の中学の合唱部の青春物語だ。
 東京でピアニストとして活躍していた美しい臨時教員がやってきてドラマは始まる。
 美しいけど何か訳ありの孤独な美人教師。
 
 合唱部指導の友人が出産するので代わりにと依頼されて来たのだ。
 美人先生目当てで、今まで女生徒だけだったのに、男生徒が5人も入部してきた。
 
 しかし、何か訳ありでまったくやる気がない。
 最初の挨拶も「てきとうによろしく・・・」だった。
 
 生徒たちが懇願しても「わたしはピアノを弾かないから。適当に練習して・・・」
 それでも、課題曲アンジェラ・アキの「手紙~拝啓、15の君へ~」の心が分からなければと、みんなに手紙を書かす。
 
 そして、自分だけでなく生徒それぞれにも悩みがあることを知る。
 

 そして先生は初めてピアノに手を添え弾き出した。
 
 
 拝啓、この手紙、読んでいるあなたはどこで何をしているのだろう。
 十五の僕には、誰にも話せない悩みがあるのです。
 未来の自分に宛てて書く手紙なら
 きっと素直に打ち明けられるだろう。
 今、負けそうで泣きそうで、消えてしまいそうな僕は
 誰の言葉を信じればいいの?
 ひとつしかないこの胸が何度もばらばらに割れて
 苦しい中で、今を生きている 今を生きている。

 
 そしてくちびるに歌をもつとき、聴くものすべてが感動で胸震わせます。
 
 コーラスの素晴らしさに感動して、映画の幕が下りた時、思わず拍手していました。
 それぞれの訳ありはここでは語りません。
 映画を観るしかありません。
 
 

三鷹通信(132)ミニミニ風集まり(1)三鷹市の魅力

2016-02-08 04:47:26 | 三鷹通信
 地元に住むいろいろな職業に就いている人たち、あるいは経験した人たち、年代も10歳代から80歳代の人までの幅広い階層の人たちが気楽に集まって、話し合う会を毎月開いている。
 出版業界、農園経営者、マンション経営者、作家、診療コンサルタント、スペースデザイナー、元官僚、貿易会社社員、たまには学生も入る10人ばかりのミニミニ雑談会だ。
 今まではコミュニティカウンセラーの方が主催していたが、今年からは各構成員が持ち回りでテーマを仕切ることになった。

 その第1回目のテーマは、わが地元三鷹市の魅力。
 東京都のちょうど中心部に位置する人口186,000人余りの典型的な郊外都市だ。
 
 
 「緑と水」
 古来、この土地は湧き水に恵まれた土地だった。
 井の頭池の湧き水は神田川を通して江戸の飲料水となる。
 
 また、将軍家のお鷹狩り場でもあたことで、市名にもなっている。
 三鷹市役所の裏手には、尾張家の鷹場だったことが碑として残されている。
 
 
 緑と水に恵まれた土地は今に残されている。
 最近佳子さまで有名になった国際基督教大学は元中島飛行機の跡地を引き継いだものだが、今はその校内。そして野川公園として市民の憩いの場となっている。
 
 
 
 外国人の見た三鷹の印象は、
 Mitaka is green peaceful,and quiet town.
 だそうだ。
 特に外国人にとって三鷹といえば何といっても「ジブリ美術館」だ。

 他にも東京天文台
 
 中近東文化センターなど観るべきところが多い。
 

 三鷹市は緑と水だけではない。文化の薫る街なのだ。
 関係する文化人が多い!
 先ずは太宰治。
 
 そして山本有三、記念館がある。
 
 森鴎外
 
 禅林寺にお墓がある。
 他にも赤とんぼで有名な三木露風
 
 そして武者小路実篤
 一時タバコ屋に住まいした瀬戸内寂聴も有名だ。
 

 人気ではお隣の吉祥寺には劣るが、地味だけど住みやすい街だ。
 ちなみに財政力は東京都内62地区中第3位。
 職員平均給与は東京都内40地域で1位。
 市の歳入は、個人からの税収と固定資産税で大半。すごい健全財政だ、
 また、2005年、IT(インテリジェントコミュニティ・オブザイヤー)世界一を得ていることは特筆すべきだ。