昭和のマロ

昭和に生きた世代の経験談、最近の世相への感想などを綴る。

エッセイ(91)甲州・信州バスツアー(2)

2011-09-30 05:11:27 | エッセイ
中央高速を降りて勝沼町に入る。
 さすが果樹園のメッカ。桃やブドウの農園が続く。
 一時、屋根を統一してヨーロッパの街並みのようにしようという試みがあると聞いていたが、まだ実現はされていないようだ。

 ブドウ園の駐車場に到着。我々のバスに続いて同じツアーのバスが続々と到着する。
 新宿など首都圏各地から合計6台ものバスが揃った。
 駐車場から各種のブドウ園の中を5分ほど歩いて目指す巨峰畑に到着。
 

 食べ放題といっても一房をふたりで食べきれない。
 食べるのはそこそこに駐車場にある売店で、新たにお買い上げとなる。
 売店ではブドウだけでなく、いろいろな山菜も売っている。
「からだにいいですよ!」といううたい文句付きで元気のいいおばさん売り子の声が飛び交う。
「どうぞ、ご試食ください!」
 ごま油で炒めた<山クラゲ>7なるものを食べてみる。こりこりと歯ごたえがよくてなかなかおいしい。ついこれも買ってしまう。
 試食しないで見かけだけではとても買えない代物だ。
  

 そこを出て、また高速道路に乗り、一路信州へ。
「お、なんだ? スゴイじゃん!」
 目を奪ったのは北杜市の太陽光パネルの列。日本一の日照時間を利用して設置された日本有数の巨大太陽光発電施設だ。
 
 いよいよ日本も着実に再生自然エネルギー時代へと歩み始めたようだ。
 数年前に見たスペインの丘陵に立ち並ぶ風力発電用の風車群を思い出した。
  
 

 ─続く─
 

 

エッセイ(90)甲州・信州バスツアー(1)

2011-09-29 06:13:56 | エッセイ
 バスツアー「秋がいっぱい信州・甲州フルコース」に参加した。
 このところ旅行らしい旅行はしていない。
 せいぜいお値段手ごろなバスツアーぐらいだ。
 しかも着眼、申込み、すべて家内任せ。
 前日に促されて「どこへ行くんだっけ?」というありさま。

 4時起床。ブログを済ませて余裕があるつもりだったが、集合場所三鷹駅に向かう始発バスにギリギリ。でも到着したら45分も余裕がある。とうぜん喫茶店に入って時間をつぶすつもりだったが、家内にはそんなつもりはさらさらない。
「朝食にサンドイッチとコーヒーがでるんだから・・・」というわけだ。
 
 しかし、到着して間もなくツアーの係りのおじさんがやってきた。
 バスも到着してバスに乗り込むことができた。
 どうせガラガラかなと思っていたら、立川からも乗り込む人がいて、計42名、ほぼ満席だ。ウイークデイだからシニアが多い。
 係りのおじさんは立川で若い女性バスガイドと交代するものと期待していたが、なんとこの頭の禿げたおじさんが添乗員としてずっと付き合うのだそうだ。
 
 通常は事務の課長をしていて、ツアーの時は駆り出されて添乗員役を掛け持ちしているのかもしれない。
 専門の女性バスガイドを雇う余裕がないのでは・・・。
 立川駅で時間になってもふたりまだ来ていない。
 おじさん添乗員はあたふたと探しにバスを出て行った。
 なにしろ駅前には似たようなバスを3~4台見かけた。間違えてそちらに紛れ込んだのかも・・・。

 やがて腰の曲がった老夫婦がおじさんに連れられてやってきた。
 さあ、これで出発だ。
 バス内で予定通りの朝食をいただき、中央高速へ乗る。
  
 まだ紅葉には早い高尾山の森はうっそうとした緑だ。
 最近初冠雪が報じられた富士山が見えた。

「さあ、今日はブドウの王様、巨峰の食べ放題です。取り放題ではないのでご注意ください。房を切り取ったら食べきってください。残さないで、お持ち帰りは有料です。
 今回はなんといってもマツタケずくし秋会席ですから・・・、ご期待?しないで期待してください」
 おじさん添乗員らしくニタニタ笑いながら解説した。

 ・・・そんな値段で国産のわけがないでしょう? マツタケだけで料金が吹っ飛んじゃうわよ・・・なんて娘からバカにされたっけ。

 ─続く─

エッセイ(89)文明の進化路線に逆らえるのか(20)

2011-09-23 05:42:03 | エッセイ
 
 福島原発事故終息に自信を深めた野田首相は国連デビューに際し「原発は安全規制を徹底しながら、必要な原発は今後も活用する」意向を表明した。
 つまり、菅前首相の<脱原発依存>の道とは別の現実路線を歩むという。
 ドイツに端を発し、イタリアを巻き込み、一度は日本も参加する意向を示した<脱原発・新三国同盟?>からはやっぱり離脱すると言っているわけだ。
   

 言い換えれば日本は一度は掲げた理想論的路線を放棄し、アメリカなど主要先進諸国の<文明の進化路線>に追従して、現実的路線を着実に歩んでいくことを<どじょう首相>は明らかにした。

 そして海外への原発輸出についても「原子力利用を模索する国々の関心に応える」と述べ、継続することを明らかにし、21日「日本の原発の安全性は揺らいでいない。原発輸出はしっかりやるべきだ」と言った前原民主党政調会長の発言を裏付けた。
 
 (ベトナムに原発輸出第一号)

 一度は浮足立ったが「先ず国民が食っていける路線」<文明の進化路線>に立ち戻ったということか。
 (その先は人類としてどうなるか分からないが・・・)

三鷹通信(44)シナリオ教室

2011-09-16 04:28:13 | 三鷹通信
 小学校の放課後のスマイルクラブ活動で、前期は「何でも書いてみよう」というテーマで参加を募ったところ、68名も集まって収拾がつかないほどたいへんだった。(詳細は三鷹通信41に書いた)
 その反省から、対象を4~6年生、今回はテーマを絞って「シナリオ教室」にした。
 参加者はぐーんと減って10名(内、1名はお母さん)。
 

 H先生はご自分の書かれた「海のひみつ」、「鳥のひみつ」、「野口英世」を参考に持参された。
「この本のシナリオ、つまり筋書は先生が書いて、漫画家にマンガを付けてもらったものです。つまり、シナリオとはマンガとか、映画、テレビのドラマやお芝居などの脚本です」

「先ず、書くにあたっての基本は、起承転結です」
「起承転結って、何か分かる人?」
 先生はみんなに質問した。

 ・・・ずいぶん難しいことから説き起こしたな、と思ったが大半の子どもたちはこの言葉を知っていた。
 しかし、説明できた子もいたが、実際の意味をちゃんと把握している子はそんなにいないみたいだ。
「春眠暁を覚えず、という詩を知っている人?」
 ・・・ひとり知っている子がいた。たいしたもんだ。
 先生は、この漢詩に基づいて起承転結を説明した。

「シナリオはこの基本にのっとって書くんです。冒頭に状況を描いて、それの詳細を書く。そして一転思いがけない展開があって、結末に至る」
 ・・・ちょっと抽象的で分かるかな?

「そして、それぞれの場面で登場人物、時、場所を設定して書いてみよう」
「・・・?」
「例えば時は今日の朝、場所はホテルの一室。主人公の探偵とホテルの支配人そして客のA、B,Cが登場する。これが<起>にあたる部分。
 そして<承>の部分で30分後、同じホテルの一室で新たにホテルのメードや調理人が登場。<転>の部分で、さらに10分後、同じ部屋、とつぜん客のひとりAが部屋から逃げ出す。<結>の部分は、3日後、同じ部屋。主人公の探偵が関係者の前で事件の真相を説明している。」
 ・・・先生がここまで具体的に説明したわけではないが…

「4枚の原稿用紙を渡しますから、それに起承転結それぞれの場面を、君たちの思い描いたストーリーで、人物、時、場所を先ず書いてみよう。骨格だけで肉付けはあとでやるから」

 そしてグループを形成して書くことを先生は提案した。
 その方が相談し合えるからいいのではと思ったのだ。
 しかし、最初、二人一組が4組、どうしても一人がいいという子と、お母さんだけの6組が形成された。
 ところが、途中で「ひとりでやりたい」という子が増えて、結局グループでやるのは二組に減ってしまった。

 ・・・一応みんな原稿用紙をもらって書きだしたが、見てみると「起承転結で書く」というのが分かっていない。 
 PTA会長のKさんの手助けもいただいて、個々に指導して回る。
 
 ・・・このままではシナリオを書き上げるなんておぼつかない。
 出来上がったシナリオに基づいて学芸会で芝居をなんてことも夢見ていたがとんでもない。
 ・・・初めてシナリオにトライしようという子どもたちに教えるのは難しい・・・
 Kさんの提案で終了後、次回に向けていかに取り組むべきかH先生と3人で打ち合わせをした。
 先ず、シナリオなるものの何たるかを理解させなければならない。
 次回はサンプルとしてH先生が書かれた原稿をお持ちいただくことにした。

 それと、テーマをいきなりイメージできる子ばかりではない。

「できない子には、既存の童話、例えば『桃太郎』を参考にして『私の桃太郎』を書いてもらったらどうだろう?」と先生から提案いただいた。

 とりあえず次回は<起>の部分のシナリオを具体的に形作ることを目指すことになった。


 

三鷹通信(43)ミニミニサロン

2011-09-05 05:31:07 | 三鷹通信
 タテさんのミニミニサロン、いつもは10人ぐらい集まるのが昨日は3人しか集まらなかった。しかも常連の花、5~6人いる女性も用が重なって不参加。

 たてさんとGさんと男3人で始まったところへ、地域活動の大物すこやさんが顔を出した。
 初めての参加だ。彼を中心に話題が広がる。

 先ず、三鷹<身の丈起業塾>の話題から。
 内閣府の地域社会雇用促進事業で、全国から起業に関するいろいろなプランを募集し、優秀なプランには最高で300万円が与えられるコンペティションもある。
 今年で4回目を迎える。
 さらにそれを実現するための、経営、法律、会計、マーケティングなどの研修補助も、実務経験のある専門家の講習などを通じて行われる。
 
 この受賞者などの中から、実例が披露された。
(1)キッズ・メディカルスクール
 女医の方が主催され、お医者さんになりたい子どもを集め、その気にさせる企画で、実際に大変な評判を獲得したそうだ。

 (2)コドモカイシャ
 この社会で生きぬくためにはお金が重要な要素であることを会社の実際を教えることで子どもたちに知ってもらう。
 某金融機関が全国的に展開しようと意欲を示しているという。

 (3)ママチャリツーリング
 最近自転車ブームで、ツーリングなども盛んだが、どんどん自転車や装備なども高級化する傾向にあり、しかも男性中心である。
 そこで女性たちに目を向け、軽いのりで参加できる企画が成功した。
 調布市では多摩川サイクリングロードを観光的にも活性化しようと提携を模索しているという。

 ほかにもぐれて不登校になった子どもたちを対象に教育し、学校に戻すという起業をし成功している例もある。

 その他インターネットを活用し自己発信しようと、ホームページやフェースブックの活用の話題も取り上げた。
 
 日本の良さを海外に伝えるために英語で発信する<Life in Kawage>などの実例も紹介された。
 タテさんの<江戸しぐさ>などいいのでは・・・。
 マロの小説の英語化はむずかしいけど。