町田市議会議員 山下てつや “獅子奮迅”

てつやではたらく“山下てつや”が日々の活動や出来事、お知らせしたいことを報告します。

視察報告 長崎原爆資料館

2014年08月09日 | 活動日誌

長崎原爆資料館は、長崎への原爆投下に関する資料を扱った長崎市立の資料館です。現在の建物は、1996年、被爆50周年記念事業の一つとして、被爆の実相と平和への願いを広く発信するために、それまで被爆資料を展示していた長崎国際文化会館を建て替えて開館したものです。

この施設は、長崎平和記念公園の一つの地区内にあり、国立長崎原爆死没者追悼平和祈念館、長崎市平和会館、モニュメントなどが同じ地区に存在します。

平和記念公園全体は、祈り、願い、学びのゾーンに地区を分類していますが、原爆資料館は学びのゾーンと位置づけられています。

市では、平和・原爆を市の象徴として事業を行っています。平和関連事業、被爆者支援、平和公園、平和関連施設などがそれにあたりますが、長崎原爆資料館は、平和関連施設の中でも中心的な役割をはたしています。

市の組織では、この原爆資料館は、市民局原爆被爆対策部が所管し、総務企画、平和発信を担当する平和推進課と、平和学習、被爆資料を担当する被爆継承課があり、その他、平和会館と永井隆記念館を同館が所管しています。8月9日に発表される長崎平和宣言や核実験などへの抗議活動は、平和推進課が担当しており、同館は市の組織としても、長崎市における平和への取り組みを行う中心的な役割を担っています。

館内は、地下1階2階の構造となっており、地下1階がビデオスペース、地下2階が展示スペースとなっており、原爆投下、原爆により被害、救援・救護活動、核兵器の開発・実験による影響、資料館についてなどストーリー性をもってつくられています。なかでも、原爆による被害状況については、爆心地を中心とした町全体への被害の大きさとともに人体への熱線、爆風、放射線による被害、後遺症など、その恐ろしさや悲惨さを強く認識できる展示内容となっています。

平和案内人というボランティアガイドが、来館者に対して展示解説を行っていますが、平和案内人は、被爆者自身が高齢化する中、被爆の実相と平和の尊さを継承する活動をしています。

被爆の実相と平和の尊さを継承するために、青少年に対する事業を重点的に行っていますが、なかでも、青少年ピースボランティアメンバーは、被爆や平和について学び県内外との交流や記念式典でのボランティアを行い、青少年への継承事業における中核的な役割に担っています。

被爆者が年々減り続け、活動を停止する被爆者団体が増える中、今後、どう継承を実践し、次世代に平和の尊さを伝えていくのかという点では、被爆地の課題という側面よりも、国民的な課題であると捉えていく必要があります。町田市に限らず、多くの自治体がこの原爆資料館との連携を行い、その課題解決への取り組みをしていくべきではないでしょうか。

 

 


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