ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

まやかしのJアラート、コントで痛撃!

2018-03-21 09:26:50 | コント

 久しぶりにコント台本、そのままアップしようか。安倍首相のいかさまぶりがさらけ出されつつある今だ、ここでさらにゲリラ狙撃兵として追い打ちの一撃をぶっ放しておくかってことだぜ。

 題材はJアラート。ありゃ安部さんの選挙対策だったってこと、今じゃはっきりしてる。国民の不安煽って、森友加計問題から目をそらす、見事成功したよな。そういう戦術、実に巧みなんだよ、安倍って御仁は。当人本気で国難なんて思っちゃいないのにね。ほら、選挙終われば、ミサイルなんてさっぱり口に出さないだろ。

 でも、煽られた国民の中にゃ、未だに北朝鮮のミサイル脅威なんてこと本気で不安に感じてる人もいるようだから、いかにまやかしだったか、フェイクだったか、実感してもらうためにもこの作品『Jアラート』読んで欲しいと思ってね。あのJアラートシステムなんてもんの滑稽さ、それと、国民が先導されていく行く末の恐ろしさ、実感してもらおうか。もちろん、上演してみたいって向きにゃ大歓迎で無料提供するよ。

 ちょっとばっかし時代を切り取れたコント書けた!って内心納得の作品だ。ちと長いけど、面白いからすぐ読み通せるはず。せひぜひ、ご拝読を!

『Jアラート』

 配役      役場広報課職員 ヒロミ       

        村の年寄    およし婆      

                おいく婆      

                ぞう爺  

   

                             

             村役場、広報室。机の上に村内放送用マイクと簡単な調整卓がある。机の後ろに椅子数客。もし、奥の壁には、村の宣伝用ポスターと、安倍首相の国難ポスターが貼ってある。

            ヒロミ、マイクに向かってJアラートの放送を行う。スイッチを押すとサイレンの音が流れる。

ヒロミ   ミサイル発射。ミサイル発射。北朝鮮からミサイルが発射された模様です。頑丈な建物や地下に避難してください。ミサイル発射。ミサイル発射。

            三人の年寄たち、手に竹槍(おいく婆)、火縄銃(ぞう爺)、草刈り鎌(およし婆)を持って飛び込んでくる。

およし   敵はどこじゃ!

おいく   不埒者はいずこに!

ぞう爺   おのれ成敗してくれん!

            と、部屋中を走り回る。

ヒロミ   ちょ、ちょっと、待ってください。止めてください。

およし   おお、娘っ子、あんた無事か、わしらジジババが来たからにゃ安心じゃかんな。

おいく   待った!

およし   なんじゃ、どがいした?

            おいく、ヒロミをしけじけと見て、

おいく   娘ぇぇ?ほんねぇ。おっ母じゃ。

            ぞう爺もヒロミを覗き込み、

ぞう爺   うんにゃ、婆さんだべ。

ヒロミ   はぁ?

およし   ああほだな、若つくりしっただけだな。

ヒロミ   待て、こら!

およし   ほれ、あんた緊急放送続けて、おらだ守ってやっから。

おいく   ほだほだ。

ヒロミ、仕方なく、サイレンを鳴らし、続きの放送原稿を読み上げる。

ヒロミ   ミサイル通過。ミサイル通過。北朝鮮のミサイルが近くの上空を通過したもよう。北朝鮮のミサイルが近くの上空を通過したもよう。

およし   近く!(二人に)近くだとぉ!

ぞう爺   近くって、鎮守様の辺りだか?

おいく   ほんねべ。狙われっとしたら、目印になる建物、

およし   ここだぁぁぁ!隠れろ!

            三人、机の下に潜り込む。ぞう爺、逃げないヒロミを抱いて引きずり込む。

およし   通過しったか?

おいく   まだ、わかんねえぞ。空の上ぐるぐる回って探してってかもしんね。

ヒロミ   もう、通過しましたよ。ミサイル超高速なんだから。

およし   あんれまぁ、あんた、飛んでっとこ見たことあんなか?

ヒロミ   そ、そりゃないですけど。

おいく   ほんじゃまだわかんねべ。しゅるしゅるっとむじって(曲がって)、この役場にどかん!

ヒロミ   ないです!こんな田舎にどうしてミサイル落すんですか。

            四人、机の下から這い出して来る。そう爺はヒロミの肩を抱いたまま。

およし   ありゃ、ほんじゃ、なして緊急放送なんてしったの?落ちる危険ねえのに。

ヒロミ   それは、上の方から、命令で、

おいく   あっ、わがった。偽ニュースだ。フェイク、フェイクニュース。

ヒロミ   いや、嘘ではないですよ。万が一、万が一ここに落ちることだって、・・・それより、(ぞう爺に)お爺さん、いつまで肩、抱きしめてんですか?

ぞう爺   おっ、ば、ばれったか。いや、久しぶりだもな、おなご抱くっての。

ヒロミ   もう!セクハラジジイ!

およし   万が一、なんてあるわけあんめぇ。ほれ、このお方だって、国難じゃぁぁぁ!って騒いでやっぺし。

            と、壁の国難ポスターの安部首相を示す。

おいく   ほだ。国難じゃ!国難!

ぞう爺   戦だこで。戦!

およし   ほだからな、おらだ年寄が先頭に立って、

おいく   命投げうって、

ぞう爺   盾になって、

およし   孫たちの命ば守んなね。

おいく   おらだち三人。

およし   およし!

おいく   おいく!

ぞう爺   ぞう爺!

三人    よし、いく、ぞぉぉぉ!ジジババ決死隊!

            と、ポーズをとる三人。

ヒロミ   (呆れて)そんなねぇ、ミサイルですよ、空の上高ぁぁぁぁく飛んでんですよ。竹槍とかでどうやってどうやって戦うんですか。

およし   ほだから、万一落ちてきったら、これでえいやっ、と串刺。

ヒロミ   無理です。頑丈な金属製ですよ。

およし   婆の一念、岩をも通す!

ぞう爺   飛び道具には飛び道具!

            と、銃を上空に向けて構える。

ヒロミ   そんな、石器時代の武器、どっから探してきたんですか。

ぞう爺   ばか言うもんでね。戦国時代だぁ。石器時代にゃ弓矢だべな。

およし   あれぇ、石器時代ちゅうだもの、石ころ投げてたんだした。

おいく   違うこで。石弓って、石でできた弓で戦ったんだこで。

ヒロミ   どっちでもいいです。

三人    ?

ヒロミ   決死隊、いりません。

およし   なして?

ヒロミ   ミサイルは落ちてきたら、終わりですから。なんもかも。

おいく   なにてんつ(嘘)こいてんな。中から出てくんなだよ。衝突したミサイルん中から。

ヒロミ   なにが?

おいく   そりゃ決まってぺした。なぁ。

ぞう爺   おぅ、ほだとも。

およし   ほだから、こがいに武器携えて、なぁ。

ヒロミ   だから、何が出て来るって言うんですか。

三人    武装難民!

ヒロミ   武装難民?????

およし   ほだ。だだだだぁぁぁ!ってぶっ放して、ほれテロとか。

おいく   爆弾、どっかぁぁぁん!とか。

ヒロミ   出てきません、そんなもの。

およし   なに言うてんな、偉い人、言ってたべした。

ヒロミ   誰が?

およし   ほれ、こやって、口ひん曲げてくっちゃべる人。

おいく   すっげぇ高そうなブランドもののコート着て、マフィアの帽子かぶってる人。

ぞう爺   佐川、佐川の責任だぁ、って罪なすり付けてる奴。

ヒロミ   ああ、ああ、財務大臣。

およし   ほだ、偉い人だべ。武装難民来んぞぉぉって。

おいく   気ぃつけなんねぞぉぉぉ、って。

ぞう爺   言うてた。言うてた。

ヒロミ   あれはぁぁぁ、

およし   嘘かぁぁ?

おいく   デマかぁぁぁぁ?

三人    フェイクかぁぁぁぁぁぁ?

ヒロミ   あれはぁぁぁ、一つの可能性として、・・・

およし   可能性!て、ことはあるかもしんねってこと。

ヒロミ   まっ、それはそうだけど、難民は来るとしたらミサイルじゃなくて、船に乗ってだから。ほら、庄内浜とか漂着してるてしょ、木造船。

おいく   船!船だとぉ。(二人に)

ヒロミ   ねっ、だから、内陸のここには関係ない。

おいく   船!

ぞう爺   船!

およし   船!ほんじゃぁ、船着き場だべした。海から最上川さかのぼって来んぞぉ。

おいく   大変だぁぁぁ!みなに知らせにゃ!

ぞう爺   ほだ。おら、一走りして、

およし   待て待て!触れ回るよっか、ええ方法あっど。

そう爺   なんだこと、ええ方法って。

およし、やにわにマイクを掴み、スイッチを押して、村内放送を始める。

およし   緊急放送!緊急放送!武装難民が船着き場から上陸中!    

            ヒロミ、驚いておよしからマイクを奪おうとするが、おいくとぞう爺に阻まれる。

ヒロミ   ダメ!やめてください!

およし   繰り返す。武装難民が船着き場に上陸中!

ヒロミ   そんな、出鱈目流しちゃダメ!嘘ついちゃダメ!

おいく   偉い人が言ったこんだよ。

ぞう爺   嘘つくわけあんめ、偉い人が。

およし   村の衆。なんてもいいから武器持って来てけろ!

ヒロミ   止めなさい!

            おいくに抱き留められ、激しく抵抗するヒロミ。

おいく    なして、止めんな?おらだ、国難に立ち向かってんだべした。

およし    あんた、そがに抵抗すっとこ見っと、敵だな!敵の内通者だべ!

            と、鎌を突きつける。

ヒロミ    違う!違うから!

ぞう爺    なんと、村役場まで占拠さっちぇたんか!

            銃口を向ける。

ヒロミ    違う!

おいく    (およしに)ほれ、ここにも集まれって放送してけろ。

およし    わがった。村役場は敵に占拠さっちゃ!村の衆、武器持って役場に集まれ!ぐるっと包囲してけろ!

ヒロミ    (大声でマイクに向かって)嘘よ!今の放送はフェイクニュースだからね!

            ぞう爺、ヒロミの口をふさぐ。

およし    村役場は敵に占拠さっちゃ!村の衆、武器持って役場に集まれ!

            集まってきた村人たちの怒りの声がだんだんと大きくなる。

およし    ほれ、みーんな、善良な国民だ。心を一つにして国難に立ち向かうんだかんね。ほれ、あんたも。

            と、鎌の刃をヒロミに擬つつ、客席を挑発する。

            一瞬動きが止まり、4人がシルエットで浮かび上がった後、一気に暗転。

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

薪なくなったぁぁぁ!

2018-03-20 08:40:57 | 暮らし

 ついに!やっぱり!案の定!薪が底をついた。

 燃やし過ぎなんだぜ、って今から反省したって遅い。暖房ぐらい、気ままに贅沢したいじゃないか。今年はたっぷりあると思ったし。前に書いたが、伐採したクルミの木、がさはけっこうあったのに、燃やし始めたら、どっどと無くなっちまった。誤算!

 まだ、3月の半ばだぜ。最低気温は零下に下がるし、昼間だって10度行かない日がちょくちょくある。ともかく燃やせそうなものは何でも運び込んで、延命を図ろうか。薪割に使ってた台も、この際だ、最後のご奉公をしてもらおうぜ。切らずに軒下に立てかけておいた雑木類も、薪に転身してもらおう。

 残りはストーブ横のラックに軽く一山!普段通り燃やせば、1日で消費する。これをせめて3日程度は燃やし延ばしたい。と、なると癪だが、石油ファンヒーターにもご登場願おうか。

 別室で放ったらかしの継子扱いだったアラジンファンヒーター、えっちらおっちら運び出して、点火。うっ、臭ぇ!なんじゃこの悪臭は!我慢ならんぞ!と叫んでみたところでどうにもならない。取りあえず、部屋が温まるまではこいつにお世話になることにして、そこから先は、乏しい薪を燃やして、命の炎を延命させよう。

 が、捨てる神あれば拾う神あり!意味、違うか?かなりの量の木っ端が手に入った。プラザの搬入口にビニール袋に詰めて置いてあったんだ。聞けば、燃えるゴミに出そうと整理したものだって。ほら、舞台装置作った端切れの類さ。こりゃいいぜ、30センチ前後の角材がしこたま入ってる。それがなんと6袋も!さっそくお願いしてもらって帰った。

 よしっ、こいつを時々突っ込みながら、心もとない薪をほそぼそと燃やしつなごう。針葉樹だし、十分乾ききってるから、あっという間に燃え尽きるかもしれんが、上手に使えば最低限の暖房を保証してくれるだろう。まずは、やり繰り算段、こまめに補充を繰り返し、春までの数週間を乗り切るしかないんだぜ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

1年間、お疲れ!シニア演劇学校6期生

2018-03-19 09:10:18 | シニア演劇

 薄氷を踏む思い、って表現通り、演じる方もひやひや、見る側もドキドキの修了公演コント、なんとか無事終了したぜ。ゲネじゃ、たはっ、セリフ出ねぇで緊急途中停止30秒!とか、早着替え間に合わねぇ!とか、ヴァーチャルリアリティセット付けたら方向感覚無くなってほとんど横向きで演技!とか、不安材料満載!どうなるこっちゃい?再度稽古が必要か?なぁに、何度やったって同じだ、イケイケゴーゴーだ。

 さて、本番はセールスマン役が異様な乗り?これまで詰まっていた個所もなんなくクリア、って言うより、アドリブ、言い変えの連発で突っ走った。あっけにとられる相方も自分のことで精いっぱい、必死につないで15分間の二人コントを乗り切った。

 公演最後の挨拶では、大きな声を出し大きく動いたことで自分自身が広がった、とか、喉の手術で出なかった声が出るようになった、なんて、演劇レッスンの成果を語ってくれた。そうかい、そうかい、お役に立ったかい、なればお付き合いした甲斐があったってもんだぜ。男二人の芝居旅、途中トンズラすることなく目的地にたどり着いた、お見事!これから先、お一人は菜の花座で活動を続け、もう一方は、ご自分の多彩な活動を精一杯展開していくことになりそうだ。いずれにしても、この1年の経験が生きてくれそうで、そこんとこも大いに嬉しい。

 6期生は男二人、まぁ、あまり整理券はさばけちゃいないだろうさ。それに、宣伝も不十分だったから、観客は30~40人ってとこか?予想的中で30人ちょっと、と寂しかったが、見た人たちの反応はとても良かった。アンケートの回収率も7割越えと高かったし、評価はほぼ好評だった。これについちゃ、菜の花座シニアの2チームの出来が良かったことも大きい。これから先も折を見て、上演できるといいがなぁ。

 さらに気を良くしたしたこと、それは、菜の花座に入りたいって女性が、終演後声を掛けてきてくれたことだ。プラザの子供演劇教室の卒業生だって、いいじゃないか、子ども演劇教室が初めて地域劇団につながった!これが欲しかったんだよ。シニア7期生に入りたいって人も相談してくれた。意欲十分、問題はこの先参加者が増えるかどうかだな。

 お二人とも、公演を見て、面白かったって、参加を望んでくれたことが大きい。昨年から続いてる菜の花座評価の流れ、今年もさらに大きくなっていきそうだぜ。

 

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ゲネ終えて、さぁ本番!

2018-03-18 08:01:26 | シニア演劇

   危ぶまれた6期生コント、なんとか発表のレベルまで届いたようだ。ゲネ前のリハでは、音響と合わせ。本番前日にようやく音源ができるスタッフの体たらく、って、つまり俺なんだが、何度も繰り返して、どうにか合うようになった。音響担当が、手馴れたナオミになったことも幸いだった。その分、照明は初めて挑戦のマリナ、でも、簡単なんで、なんとかこなしてくれるだろう。

 コントの合間の場転に手こずっていたら、会館スタッフから、菜の花座の持ち物の定式幕吊ったらいいんじゃない、って目から鱗の斬新提案!そうか、その手があった。って、劇団外から気付かされて、舞台監督はちょっとしょんぼり。でも、せっかく作った定式幕が今回また利用できたのは大いに嬉しいことだ。これで、場転は安全にスムーズに進めることができる。

 6期生の持ち芸は意表を突くものだった。なんと、ヨガの準備体操と大祓の祝詞!ってんだから!まっ、これはこれで面白くもあるが。BGMの使用とか、変更とか、立ち居振る舞いの演出なんかでアドバイスしたけど、どこまで変わるかな。まず、コントで突っ走れれば、それで良しとしよう。

 賛助出演の菜の花座シニアの二つのコント、これはさすがにレベルアップして見ものになっていた。先輩としての意地をしっかり見せてくれることだろう。Jアラートの欺瞞性をついたコントも、安部首相のいい加減さがますます明らかになる中、風刺の針がさらに鋭く感じられるようになってきた。麻生大臣の揶揄に、「佐川、佐川って責任なすりつけてる奴」なんて、今時のセリフを加えることもできた。昨秋、書いたこのコント、ちょっと時代を先取りできたかな。もう一つの「不倫占い」も水晶玉は紫に光るし、役者は上手くなってるし、とても楽しめる作品に仕上がった。

 と、言うわけで、本日2時からのシニア演劇学校6期生修了公演、見て損のない公演になるって思う。お勧めだよ。無料だし。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

シニア演劇学校6期生、修了公演まであと1日!

2018-03-17 09:15:11 | シニア演劇

 様々、会場の都合とかで、本番3日前に舞台を設営した。そう、今年も、舞台上に小舞台と客席を設ける簡易小劇場型だ。事前に会館舞台スタッフが舞台部分は仕上げてくれていたので、午後7時からの作業はいたってスムーズ、1時間弱で終了、舞台上舞台が完成した。今年は6期生が2人だけってことで、観客も少ないだろうから、客席をぎりぎりいっぱい増やす必要もない、そこも気楽だ。

 気楽じゃないのは、コントの仕上がり!今週に入って連日稽古に入っているが、なんともセリフの入りが良くない。かなりの苦戦状態だ。ヴァーチャルリアリティセットの売り込みセールスが題材なので、どうしても同じようでいて微妙に違うセールストークが矢次早に現れる。そこが混乱の原因にもなっている。内容さえ踏み間違えなけりゃ、個々の言い回しは自由にしていいよ、と、いうことにしてあるが、セリフに囚われずに内容を把握するてのも、これまた難題で、結局言い詰まる、言い淀む、言い間違える。記憶力に関しちゃこちらもご同輩なので、強い言葉をかけるわけにもいかない。ただひたすら、繰り返し、記憶の定着を待つしかない。演出なんて二の次、三の次、お願いだ、覚えておくれよ!

 本番2日前の昨晩は、これまでの愚直なまでの反復作業がどうにか実を結んで、ぎこちないとは言え流れるようになった。と、なると、問題は早着替え!セールスマンはヴァーチャルリアリティセットを補完するため、リアルに女子高生になり、不倫OLになり、週刊誌記者になる。馬鹿な設定なんだが、このくだらなさがけっこう面白い。ドタバタの部分だな。

 わずかな時間、舞台の上で、服を変え、かつらを被り、小道具を持つ。しかも二人の掛け合いなんだから、セリフは途切れることなく続く。これは慣れた役者でも手ごわい設定だ。この難関を何度となく稽古した。これまた繰り替えしあるのみ。

 どうにか設定の時間内に早変わりできる目途もついて、セリフもなんとか流れるようになってきた。やれやれ!と、なると、今度こそ、演技の出番だ。前からそれぞれのセリフの意図を伝えてはいたが、セリフが入らぬことにゃ、そんなとこまで配慮は回らず、ほとんど棒読み状態だったが、ここに来て、ようやく気持ちを入れたり、微妙な感情をだし入れしたりできるようになってきた。そうなると、芝居も面白くなる。古漬け女房にうんざりする熟年夫が部下のOLとの不倫に振り回される設定が生き生きと伝わるようになってきた。

 さっ、あと一息だ。今日は稽古の続きと前日ゲネ。セリフを完璧にして、さらに演技を高めよう。やれば、できるじゃないか、シニアだって。見切りを付けない、諦めない、ただひたすらの繰り返し、これって、体力トレーニングと同じことだよな。

 本番は明日18日(日)午後2時開演

 あっ、菜の花座のシニアも応援てことで、コント2発!

 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする