ステージおきたま

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講演メモ、極秘公開!

2018-05-14 08:33:17 | 教育

 極秘って、ここに載せたら、秘密でもなんでもないじゃんか。

 置賜地区の国語の先生たちに講演、頼まれたんだ。菜の花座やってるから、何か国語に関わる話し、できんじゃないか?ってことだ。以前にも講演したことがあって、その時は、体と言葉ってテーマで、先生たちにダンスさせちまった。体の有り様と感情って深いところでつながってるってこと、知ってもらいたくってね。

 それから10年、くらいかな?まさか、今度もダンスレッスンってわけにゃいかんさ。1時間10分って短い割り当てだが、しっかり話をさせてもらおうか。

 大して中身のない話しになるから、せめて準備は万全にって、当日配布のレジュメと自己紹介文を作ってみた。年取ると図々しくなるもんで、自己紹介はめったやたら都合のいいことばかり、なにもかも書き出した。2度の大学生活もパン屋修行も、関わった地域活動、(「豊かな」食を求める会、たかはた共生塾)のことなんかも書いた。数少ない受賞歴や著作についてもこの際網羅。ついでにフルとハーフのマラソンベストタイムも記録した。A4、1枚を超える分量、事務局が適当に端折ってくれるだろう。さすがに、あまりにいけしゃーしゃーとしてるから、ここには載せない。

 講演のポイントは3点。一つは菜の花座の紹介。ここはそのまま、公開しちまおう。

Ⅰ 菜の花座の紹介

①   活動の概略

・旗揚げと来歴

    フレンドリープラザ演劇学校(校長:井上ひさし)1期生が修了時に旗揚げ

    置賜農業高校演劇部OGが加わる

    シニア演劇学校修了生が参加

    評判を聞き入団する者、増加中

    現在、20歳から73歳まで20名ほどで活動中

    多彩な団員たち:介護士、家事手伝い、青果会社現業、薬剤師、病院事務、本屋、外資系企業管理職、

    ナメコ農家、高校教員、会社社長と専務夫婦

    退職シニア・元幼稚園園長二人、元小学校教諭、元中学校教諭、元看護師、元アジア各国派遣エンジニア?

・年に2回~3回の定期公演

    今年19年目、41回目の定期公演

    昨年、川西中学校芸術鑑賞、秋田県三種町公演

    作品は河原のオリジナル脚本

・コント大会

    高校演劇部やアマチュア劇団と競演

    菜の花座、チームに分かれ舞台に立つ

・出前公演と各種舞台出演

    「認知症サポート講座」コント

    芸文祭、ねほだれ大会、たかはた踊り祭り

・シニア演劇学校のサポート

    1期1年で修了。6年間で37人。

    スタッフで支援、助演も

②   作品の傾向

・「たっぷり笑い、ちょっぴりほろり」

    『にゃん婆と時之助』不妊治療された金なし雄ネコの野良ネコ修行

    『不幸せくらべ』両親の離婚で別居した姉妹、互いに不幸を競い合う

    『決められない!』優柔不断の女4人の織り成すオムニバス芝居

・歴史と社会に切り込む

    『山棲み』山奥に隠棲する者たちのこの世への怒りの告発

    『お遍路颪』秩父蜂起を陰で支え、翻弄された女たちの本音

    『女たちの満州』満州開拓民のための花嫁学校

    『予兆 女たちの昭和序奏』現在稽古中 7月16日(月)公演

     昭和6年、満州事変の勃発とともに、一気に戦争礼賛へとなだれ込む世間 

     必死で抗った婦人雑誌女性記者たちの戦い

     フェイクニュースがいつの間にか、「真実」へとすり替わって行く時代を描く

・大衆演劇を取り込む

     『流れ旅 匂うは紅』旅回り一座に飛び込んだ青年は特高警察に追われる身 

     権力にも金にも屈しない女座長の心意気

・コント 「笑いは菜の花座の皮下脂肪?」

     降り込め詐欺防止のコント

     認知症者サポートコント

     時代や政治をおちょくるコント

     その他、多数

 と、これ全部話したら、それだけで1時間は飛ぶな。だから、レジュメにして、後で読んでもらっても役立つようにってことで、かなり詳しく書いた。

 次のテーマは講演タイトル「自分と出会う」。まっ、ここがメインってことになる。

Ⅱ 自分と出会う

①   役に出会う

・作者と役者は離れ離れにスタートする

  どうしてこうも下手に読むんだ!

・演出は未知の世界への案内人

  時代背景、人物像の説明から⇒ほとんど歴史の授業

・役者は未知の人生を手繰り寄せる

  セリフにこもる思いを知る

  その思いを込めて発語する

   ⇒説明のためのセリフにだって、感情は滲む

・繰り返しは成り切りへの道

  たった一つのセリフでも何十回と

  役柄の心を自分の心に移り住ませる

②   役者はいろんな人生、いろんな心を手に入れる

 ・Kさん

     旧家の嫁として、しっかり者のお姑さんの下で、忍耐の暮らしに耐えた 退職を機に、抑えていた自分を解き

     放ちたいと、演劇の道へ 弾けた役がやりたい 見かけと違う華やかで癖のある役を!

       ⇒キャバレーの女給(昔の時代の話しです)

やり手の女詐欺師、

自惚れ屋のシャムネコとか

     嬉々として役作りに励む

     演劇の中で、もう一度人生を生き直している

      埋もれていた自分と出会う喜び

・Hさん

     シニア演劇から入って、今や菜の花座の花形女優

     多彩な役柄をこなす

    ⇒関東大震災で息子を亡くした旅一座を仕切る女座長 踊りも立ち回りも

     自意識過剰な売れない役者

     夢叶わなかったキャバレーダンサー 歌もダンスも

     

     借金取り立ての下っ端ヤクザ

     生むたびに子猫を殺されて雄ネコ恐怖症になった魅力的な黒猫

       「黒猫のタンゴ」のダンスは拍手喝采

     満州に流れてきた売春婦

     不倫に走り、その負い目から過激な行動に身を晒す明治の女

極めつけ!

     大正の伝説、19回の結婚を経験した元新聞記者、元講談師、元女優、元・・・・

     時代をはるかに突き抜けた女、新庄幽蘭 

    『予兆 女たちの昭和序奏』 ついに講談も披露

 役はどれも崩れた女 地の彼女とは縁遠い

 だが、「こんな役合ってるのかも?」

 多分、これまで意識して来なかった自分を発見

 芝居として他者の人生を生きることで、隠されていた性格や願望や好みを見出し、

 新しい仕草や言い回しなど自己表現も発見していく

 三点目、事務局からの要望は、授業で使える演劇活用法。これについては、言葉の多義性を学びつつ、コミュニケーションの在り方を考えるワークショップを考えている。残り15分程度の配分、果たしてどこまで納得してもらえるものになるか、もう二晩、じっくり想を練ることにしよう。 

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