吉里吉里忌だもん、台本だって研くんだい！

　菜の花座新作コント『婚活志願』、シニア３期生卒業公演でも上演させてもらった。これ、２度目の公演。だいたいわかってきた、受ける所、受けない所、面白い所、面白くない所。演出の問題なのか、役者の問題なのか、台本の問題なのかってこともほぼつかめた。



　この作品、これから先、機会を見つけ、可能性をかぎつけ、隙間に割り込んででも、数多く上演する作品にして行くつもり。まずは、１９日（日）の吉里吉里忌だ。本番は午後から公演やトークイベントを中心に行われるが、その前段、番外編としてロビーで演じさせてもらうことになっている。

　井上さんのコントを！という要望に無理矢理ただ乗りさせてもらうことにした。井上さんがてんぷまトリオのために書いたコント２本の後、菜の花座オリジナルを上演する。かなり無謀で危険な綱渡りだよな。なんだいこんな詰まらないものやって！って、とか、井上さんのコントに並べるほどのものか？とか、失敗すればあまた非難、批判が降り注ぐに違いない。

　この際、菜の花座コントを見てもらいたい！ってのが主たる動機だけど、井上さんの追悼イベントを、過去の業績を振り返るだけの場にしたくないって思いも強い。井上さんが残したものの一部なりと、生まれ故郷のこの川西で、引き継ぎ、広げていく試みをこの吉里吉里忌の場に設けたい。拙い舞台ではあっても、井上さんのコントへの思いをつないでっからね、ってあの世の井上さんに伝えたい、とまあ、理屈をつければこうもなる。



　となれば、質だよ、質を高めなくっちゃ。２回の上演で、見えてきた課題をこの際一気に克服しねばなんねべってことで、台本を思い切って書き直した。２週間前だって言うのに？演じ手は、これとは別に井上コント１本も仕上げなくちゃならないって言うのに？無理は重々承知！頑張ってもらおうか。

　微妙な言葉の面白さは思い切って、カット！ややベタでも、わかりやすくくっきりとしたギャグや動きに変えることにした。書く者の立場としては、繊細な言葉の滑稽さだってわかってよ！って思い強いけど、ここはまず笑い優先、受け狙いに徹しよう。特に、導入部分をどぎつく書き換えた。ラストの落ちも、もっと荒唐無稽なものにしたかったが、さすがにそこまでは時間的に無理と泣く泣く諦めた。

　本番はほぼストリートパフォーマンスに近い形での上演になる。行き交いごった返すお客さんの足を止め、目を引きつけ、笑いを引き出すには、この新台本、徹底的に仕上げて行くしかない。ストリートコント！冒険だけど、やり甲斐はぜったいだ！覚悟はいいか？野郎ども！おっと、女３人かしまし娘だった。