ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

リハーサルボイコット!

2012-10-20 23:05:33 | 教育
 高校演劇県大会第二日終了。置農もこれまでにないよい出来で終えることができた。やればできるじゃないか、生徒たち!

 でも、今回、僕はリハーサルをボイコットしていたんだ。リハーサルだけじゃない。その後の指導もすべて拒否!部員たちに顧問Nと一緒に勝手にやれって、ほっぽり出したんだ。

 理由は、大会前日、リハーサルの日に許し難いことがあったから。夜のリハーサルを前にその準備に精を出している最中、2年生の一部が別室で自分たちだけでこっそり夕食を食べていたんだ。これは絶対許せないと思った。演劇部員として以前に人間として許せないと感じた。

 全員を集めこう話した。人間としてあり得ないことをする奴がいた。そんな奴がいるチームは県大会に出場する価値はない。まして東北を狙うなどおこがましい。そんな人間がいるチームを指導するのはまっぴらだ。リハーサルにも一切タッチしない。後は勝手にやれ。

 本当に腹が立った。本当に情けなかった。二年生にもなってそんな道理もわからない生徒たち。そして、二年間も指導しながらそんな奴らを作ってしまった指導力の無さ。いったいなんだったんた?これまでの指導は。最後のミーティングもただ一言、「あしたはスタッフ黒服または、置農ジャージ」 不埒な行動をした内の何人かは常々服装でも注意をされ続けていた部員だったから。

 大会初日。不安だった。僕の怒りが彼らに伝わったのかどうか。もしかしたら、適当に聞き流してるんじゃないか?それどころか、自分が注意された理由も十分理解していないんじゃないか?案の定、問題を起こした生徒たちの服装は僕の要求を裏切るものだった。

 朝一番、他校の生徒が見守る中で、こてんぱんにけなした。やったことの意味を、それがどうして責められるべきものなのか、さらに、その不始末を追求できない他の連中の不甲斐なさはいったいなんなんだ!そんなことだから、学校指定ジャージを嫌がるんだ。大会終了まで面倒みない。後は自分たちでやれ。自分たちで律してみろ!君たちの行動を他者の目でじっくり見せてもらう。それ如何によっては、大会以降、指導から身を引かせてもらう、そこまで言った。そして、明日からは上下すべて置農ジャージ。それ以外は一切許さない。こう宣言した。

 冒険だった。これまでずっと僕や顧問Nに尻を叩かれつつ動いてきた彼らだ。果たして自分たちでやりきることができるのか?でも、本当に集中した舞台を作るには一人一人の自覚が必要なんだ。気の抜けた奴がいたり、それを見逃すような雰囲気の中で良い舞台なんでできっこない。だから、敢えて手を抜くことに決めた。口出ししたいところをぐっとこらえることを決断した。

 そして、今日の本番。生徒たちは顧問Nとともに見事やり遂げた。これまでで最高の出来だった。出来もさることながら、自分たちでやりきったことの満足感に浸っていた。これなら、結果がどうあれ、満足できる。東北大会に行くことよりももっと大切なものを彼らは学んだんだはずだ。自分で自分を律することの重要性、全員が一つに成ってぶつかることの力、そのためには服装をはじめとしてけじめってものが大事なんだってこと。

 大きく成長できた県大会だったと思う。そして、大会後はこのレベルから一歩も下がることなく積み上げて行ってほしいものだ。

 


コメント
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