ステージおきたま

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無農薬米作り25年、未だに新発見

2011-07-02 17:32:49 | 農業

 今年の米作りは順調!それもう書いたって。苗が良かった、それも書いた。除草が上手く行ってる、それは書いてない。

 田植えから6週間、2回の除草機押しで驚くほど草がない。そうか、ぎっぎと押したのがよかったんだ。土を根こそぎひっくり返す勢いで押したもの。最後は腕だけで押せずに取っ手に腹を押しつけて腹と腰で押しきった。これをしっかり2回。いつもコナギのひどい源さんの田んぼでは3回押した。そうそうどうして源さんの田んぼって言うか、それは貸し主の名前から来ている。でも、源さんはもう随分前に亡くなっている。だから本当なら奥さんの名前で呼ぶべきなんだけど、なんせ名物男だったから、そのユニークな人柄をしのんで今でも源さんの田んぼだ。

 これが発見その1だ。しっかり押せば、2回で草は出ない。かな?軽々に先のことは言わんように。ただ、生育も順調なので、株元が稲に覆い尽くされつつある。これがさらに進めばしめたものなんだ。この後芽が出る雑草は稲の勢力に押されてそれほど大きくはならない。そこで常々考えていることなのだが、健全な稲は、何か雑草を抑制する物質を出しているのじゃなかろうかってことなんだ。

 私が出た岩手大学農芸化学科では麦根酸の研究がされていた。麦は鉄分を吸収するために、根っこから鉄分を吸収しやすくする化学物質を出しているっていう研究だった。面白い。これと同じで、稲が生育する時、邪魔になる雑草の発芽や生育を抑制する物質が出るに違いないって感じてるんだが、どうだろう。健全な稲が大きく育って日を遮るってことだけじゃないってのが、無農薬米作り25年の実感なんだが、だれが研究してくれないかな。

 それと、健康に育った稲では害虫もあまり悪さができない。これも常々感じていることで、元気な今年の稲を見て、この発見はもはや確信に近くなっている。ともかく泥追い虫もほとんど被害がないし、なによりイネミズゾウムシの発生が皆無なんだ。これはもう賽銭に万札出したっていいくらいありがたいことなんだ。

 源さんの田んぼでは毎年決まってイネミズゾウムシが発生する区画があって、そこは田植え後1ヶ月くらいから生育が遅れそのため田面がすけすけになる。こうなるともうコナギの天国だ。お日様を存分に浴びてコナギめらがびっしりと埋め尽くす。取れども取れどもきりがない。それが稲刈りまで続く。紫色のこ憎らしい(本当は可憐な花です)花をこれ見よがしに立ち上げてびっしり株もとを覆う。これで稲刈りに突入するととんでもないことになる。バインダーが使えなくなるんだ。となると手刈り!ああ!!

 順調な我が家の稲はイネミズゾウムシとも縁を切ってくれた。いかに健全に育つことが大切か、改めて改めて感じている。無農薬の米作りは、雑草が大変で・・・・・なんて言ってたのが恥ずかしい。要するに、稲を元気に育てられていなかったってこと。25年たってへぼな米作りに明け暮れてたってお粗末でした。

コメント
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