たかはしけいのにっき

理系研究者の日記。

秘密の根源

2012-06-14 03:05:46 | Weblog
 人間関係の中で、秘密はつきものだ。
 隠す理由は様々で、まだ早い、とか、バカにされるかも、とか、嫌われちゃうかも、とか、実力が達していない、とか、ホント多種多様。これらの秘密と上手く関わっていくことが人間関係後略のコツなのかもしれない。

 秘密の隠し方とその暴き方はいくつかある。

 まず、全体の話がバレそうな方向に行ったら、別の話題に目をそらさせるような手段が、一番多く観られる。特に自分から話を持ちかけないような人が、いきなり話題を提供しだして、事細かに説明しだしたら、何かの秘密を隠そうとしたとみてまず間違いない。
 秘密における方程式とその根の存在を確信し、根のいくつかが見つかりだしたら、それについての話題を一気に展開してみる。時間をかけずに一気に展開することがポイントで、これをされて平常な表情を保てるツワモノはそうそういないはず。すると、条件が狭まっていくのだ。

 次によく使われるのは、嘘だ。嘘といっても、真っ赤な嘘をそのままつく人は意外と少ない。みんな、事実と嘘の連続性を利用して、嘘と事実の間の状態を上手く発現してくる。嘘じゃないっちゃ嘘じゃないけど、その表現の仕方は普通しないだろー、みたいな微妙なライン。
 こういう場合は、正統法では攻めない。方程式の解になりそうなモノを、事実や発現の中に投げて、どうしても事実が少しだけ歪んでしまうようであれば、嘘と事実の間を主張していた可能性が高い。

 これに加えて、ダミーの秘密を混ぜておくって手もある。秘密を隠すなら秘密の中に埋もれさせるのが一番。どうでもイイ秘密をあえていくつか持っておくことで、本当に知られたくないことの見つかる可能性を下げるのだ。
 単純にn次方程式のnを高くしておけば、方程式は解きにくいし、根が見つからなくなってくる。しかも、重根の可能性もあるし、投げるべき解も予想がつかなくなる。だから、重要度の低い順にどうでもイイ根を消去していくことがポイントだ。別の閉じた理論系から得られた方程式によって、必ず次数下げが可能であるはずだから、原理的に解ける。

 っま、数々の系で得られる理論を平均化させまくる能力を上げれば、完全に闇の中に葬り去ることだって出来るけどね。

 これらの暴き方が自然に行えるとき、知らないことは自分に悪影響であるような、だいたいの重要な秘密は見破ることが出来るようになる。
 それを相手に伝えるときもあるし、知っていることを隠すこともするし、曖昧にして、主導権をこっちに引き寄せることもする。変化を恐れる気持ち、相手が知って欲しくないという気持ちの方向性と大きさ、こちらの身の危険などによって、対応も様々となる。

 しかし、めちゃくちゃ厄介なのは、なんらかの出来事によって、いきなり相手の秘密が明るみになってしまったり、相手の秘密を明るみにせざるをえない状況になったりすることだ。
 結局のところ、俺が見抜いてしまえば、いつかは2人の共有事実となる。それから逃れようと、どうでもイイ秘密を公開してみたり、笑って誤魔化したりしても、無駄な抵抗に終わるだけだ。

 だったら、いっそ、相手の秘密や嘘を見抜いていることを、早めに伝えてしまった方がイイのかもしれない。
 よくよく考えてみれば、発端はそれの重ね合わせによって失敗してしまってる。嘘と事実の連続性の中に上手く隠したと本人は想っていても、上手く話題を切り替えて視点をズラせたと思っていても、自分自身が秘密を暴かせないことに長けているから、すぐに気がついてしまう。だったら…。

 方程式に解を投げ続け、すべての根を掌握したりされたりしても、つまり、秘密がバレてしまっても、案外恥ずかしくないような秘密であったりもするのだし、それを繰り返すことが、信頼関係を継続させるための函数の一つの重要な使い方だったりするのかもね。

 もちろん、秘密の根源によるけど。隠す理由が、どちらの方向への気持ち依存なのかによって、話はいくらでも変わりうることだ。

 どちらにしても、2人以上の系で、統計的に処理されるからこその失敗は、切なすぎる。

 (ちなみに、方程式の「解」と「根」、どう違うか知ってます?
 それこそが秘密の根源を見透かすためのヒントだったり。)
コメント
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