Days of taco

やさぐれ&ヘタレtacoの日常と非日常

自分のやるべきことをやれ、とこの人は歌う

2006年09月02日 | たまには音楽でも
ボブ・ディランの新譜『モダン・タイムズ』を聴く。
ジャケットを開き、ライナーのカラーページに
ディランの顔が載っている。
これが65歳の顔か、と驚く。
揺るぎのない視線。その強さに圧倒された。



実際の音楽も、揺るぎがない。
強さというか、自信というか。
ボブ・ディランという人は、
いつでも自信があるように見える。
音楽も、生き方も。

(6) Workingman's Blues#2
(8) Nettie Moore

この2曲が特に印象に残る。
綺麗なメロディで、辛辣な歌詞の(6)と、
神の視点から見たような歌詞で歌われる、怪しげなバラッド(8)。

ライナーの訳詞を読むと、相変わらずこの人は
俺の名前を呼ぶな、自分で考えろ、と歌っているようだ。
コメント (2)
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自分と向き合う

2006年09月02日 | 映画など
夜、新宿の喫茶店で
映画プロデューサー、安岡卓治さんに取材する。

安岡さんは、
主にドキュメンタリー映画のプロデュースを手掛けている人で、
オウム真理教の内部に入り込んだ、
『A』『A2』(森達也監督)。
イラク戦争真っ最中のバグダッドを取材した、
『リトルバーズ・イラク戦火の家族たち』(綿井健陽監督)。
引きこもりの兄にカメラを向けた、
『home』(小林貴裕監督)。
イスラエル、ガザ地区の女性を描いた、
ガーダ パレスチナの詩』(古居みずえ監督)。
といったドキュメンタリー映画を世に送り出している。

これらの映画は、テレビや新聞では決して描かれない部分、
もしくは描かれてもモザイクがかかるような部分を見せてくれる。

犯罪者集団の日常生活とか。
空爆で死んだ子供の遺体とか。
部屋に閉じこもっている肉親の苦悶の姿とか。
戦時下にもかかわらず、歌い、踊り、食事を楽しむ人々とか。

普段見られないもの。
しかし、確実に世の中に存在しているもの。
そうしたものを映像作品として、
かなりの強度を持って、見る者の心を揺さぶる。

世の中に、何か不満を持ち、
何かを見つけようとしている映像作家たちをサポートし、
彼らが撮った映像をどうやって作品にし、ビジネスにつなげるか。
──それが安岡プロデューサーの役割である。
映画が大好きで、そしてそれ以上に人間が大好きなのだろう。

「真剣に自分と向き合うと、そりゃ大変ですよ。でも面白い」

そう笑顔で語る安岡プロデューサー。
いつの間にか取材時間は3時間を超えていた。
感謝してもしきれないほどの言葉をいただきました。
コメント (1)
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