桜井昌司『獄外記』

布川事件というえん罪を背負って44年。その異常な体験をしたからこそ、感じられるもの、判るものがあるようです。

消息

2013-04-25 | Weblog
今日は、狭山事件の高裁前昼休み宣伝に協力して欲しいと依頼されて行った。
参加者は、石川さん夫婦も入れて15人ほどだったろうか。
始めて間もなく、どこかで見た顔だ、と思う女性が通った。通り過ぎて判った。布川事件の再審開始決定を書いた行方裁判官だった。あの決定から8年。若やいで華やかな感じのした行方さんも、かなり落ち着いた感じになっていた。
午後1時前、また男性2人と通り過ぎて行ったが、明らかに俺を認識したようで、裁判所構内に入ったとき、隣の人に、何か囁いたと思ったらば、その男性は振り返って俺を見た。「布川事件の」とでも言ったのだろう。
裁判所要請が終わった後、本日の法廷案内簿を見たらば、地裁の裁判長として名前が掲載されていた。
昨日は園部検事だったが、今日は行方裁判官だ。再審開始決定を書いた裁判官は冷遇されると言われたが、今は、そんな時代ではないと判り、行方裁判官のために良かったと思った。