職人たちの徒然草

新潟県・燕市在住の職人ヤスさんと、東京都・杉並区在住の職人ナガさんの交換?日記です。

天上台風

2007年03月11日 | ヤスさん日記
今夜の新潟は風が強く、
電車もバスも飛行機も
人の動きも思考も
全てが停止してしまうような、
そんな風が吹き荒れています。

ココロが動いたらカタチにしてみよう、が
テーマの今日この頃。
感謝の心、嬉しいこと、楽しいこと、
本当のこと、大好きなこと、幸せなこと
デッサンでも、文字でも、コトバでも、
メールで、手紙で、贈り物で。

人の想いが通じるときってどんな時なのかなと。

作品を創ってみたり、
ドアをノックしてみたり、
おーい、とつぶやいてみたり。
ココロの稜線がどの辺りなのか
みえない壁にぶち当たってみるのも
いいものなのかもしれませが、
シンプルなほうがいいのかもしれませんが、
伝えることの難しさは
delicateゆえに
大風の中から浮き出てくるようです。


さてさて、
今度の東京珍道中はどんなことになることか。
行ったり着たりの新幹線は
時として沢山のことを教えてくれるものです。
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りんごと林檎

2007年03月10日 | ヤスさん日記
久しぶりにリアル本屋さんへ。
みんなは何を基準に本を選ぶのだろう。
表紙?帯?ポップ?作家、ジャンル…。
なんだろうなー、と思いつつぶらぶらと。
ぱらぱら捲り直感即買い派の私。
しかし、それでもどこかで基準があるはず
はたしてなんだろう?
むむむ。
ぶらぶらはいつもナニカに至るもの
rockin'on「H」
椎名林檎さんに木村カエラさん
蒼井優さんに「さくらん」特集。
むふふ。

数冊を手に取り近くのモスへ。
カフェラテのシナモンに頬が緩みます。
「きびしい寒さが
 やさしい甘さをつくりました。」
新しいものを試したいという好奇心は
どこから立ち上がってくるのか?
シャキシャキ青森りんごにピスタチオ
クラッカーにバニラシェイク。

待つを楽しむときは、
まだ見ぬ誰かを想うこと。

青森りんごにしいなの林檎。
切り取られた写真からも
醸し出てくるもの、
はたしてどこでどこと繋がっているのか。

ナガさん、風邪をぶり返したとか。
休息時間をゆっくりとって下さいね。
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感謝の日

2007年03月09日 | ヤスさん日記
新潟は久しぶりに澄んだ冷たい空気です。
星のまたたく中を飛行機の明滅が
ゆっくりと縫ってゆく空。
こんな夜は掛け値なしですね。
見上げてるまにまに家路に着く、
たとえ水溜りにはまろうとも…。
むむむ。

私の会社には時々
小中学生が見学に来てくれるのですが
最近も近くの中学生ふたりが
職業体験にきてくれました。
自分が中学のときは釣りと漫画、
あとはゲームと深夜ラジオにしか
興味がなかったなと思いつつ。
黙々と作業をこなす女子二人、
一生懸命な姿は、再び忘れかけてた
あのときの自分を思い出させてくれます。

そしてまた、教えられたこと。
昼食を一緒にしたときや
靴をそろえるときの
所作の美しさに関心しました。
よどみのない流れるような動き、
身体の使い方が美しいってのは
老若男女、全ての人に共通する
ひと時ひとときの輝きだと感じます。

今が連なる流れの中で
今の自分の現われが
小さくてもきっとどこかに
しっかりと潜んでいるものなのだなと
その探求こそが大切なのだなと。


私も入社10年目。
瞬く間に様々のモノが色を変えてゆく昨今。
今を今と感じていられることに感謝の一日です。
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なんかなー

2007年03月08日 | ヤスさん日記
なんか「なんかなー」な時ってありませんか?
ひとりでいるとふとくる「なんかなー」なとき。
このニュアンスも時として好きなのですが、
なんか「なんかなー」なのですよね。
とても抽象的な「なんかなー」
コトバにしたくない「なんかなー」
もしや数年ぶりに飲んだ風邪薬のせいか。
とも思うのですが。
いい感じの脱力感があり
頭よりカラダが先に動いているような。
24時間眠れそーなような。

永遠の眠りといえば
イタリアで発見された5000年以上
抱き合っていた骨の発見!
すごいですよねー、5000年の抱擁。
どれほどのことがあったのか
知る由もありませんが
ソウゾウリョクたくましく
ステキな解釈をさせてもらうのは
勝手ながら楽しいことです。
新石器時代のイタリア
どんな物語があったのか…。
今の時代では考えられないような大恋愛か、
今も昔も変わらない恋の悲劇か。
5000年の月日も
一日のうちに引き寄せられていくようです。

薄紫の空がゆーっくりと
色を変えています。
気層の一枚一枚を
手でふれるように
たかーく背伸びをして、
いっぱいに息を吸い込んで、
また新しい朝を迎えられそうです。
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作品の行方

2007年03月07日 | ヤスさん日記
自分の名前が入った作品。
今までで何作創ったのだろう。
1.2.3.4.5…。
最初に創ったコップ。
(自宅にて使用、稚拙さが良い?)
最初に創った花瓶ふたつ。
(失敗して大きさがまちまちだったっけ。)
最初のグループ展に出した花器。
(面白くはあるが、まだまだ若い)

作品を見直すときには
恥ずかしいなーと思いつつも
そのときそのときの背景が浮かんできて、
そのときそのときの大切な人達
そのときそのときの想い
そのときそのときの自分。
若いなーと思いつつ
熱いなーと思いつつ
教えられることもあるなと。

ヒトの目に触れ、手に触れてもらい
成長する器たち、
今まで大切な人たちに贈った器たち、
十年後、二十年後…。
どんな表情をしているのか。
いつか職人ヤス器めぐりでもしてみようかしらん。

器を探しで海外を巡れたらなお楽し、
シベリア鉄道でロシアからEU諸国をまわり
ドイツでワイン、
イタリアでワイン、
フランスでワイン。
やっぱり日本で安心して
温泉に日本酒、お刺身で一杯。
ソウゾウは尽きませんが
先ずはそれだけの作品を創れるように
日々修行ですね。

雪景色が舞い戻ってきた新潟。
またひとつ大切な器を大切なヒトへ。
この作品もいい表情を見せてくれることを願いつつ。
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大武辺者

2007年03月06日 | ヤスさん日記
今日の新潟は雪が降り積もっています。
昨日は20℃をきき
今日は雪を感じ。
いったりきたりしながらも
春は近づいているものです。

やはり職人は前田慶次郎利益系ですかねー。
大武辺者ですかねー。
映画のハチクロはしりませんが
漫画はコマ割りがいいのですよね。
あの空気感が映画で出ていればよいのですが。

小説や漫画が画像になったとき
きっと「さくらん」や「のだめカンタービレ」など
映像で出せる味ってありますよね。
写真で切り取ったときの味なども。
この頃は光が足りず写真をあまり撮ってませんが
また光の季節。
光を集めにゆこうと思います。

燦燦と降り注ぐ太陽の光は
体中の細胞を呼び起こすようで
手の先から足の先から
全部見透かされて逃げ場がないようで
なぜかカミュの「異邦人」を思い出します。
いや、燦燦も好きなのですがね。
お肌の曲がり角、日焼けには注意しないと、
といったところなのです。
ギラギラの夏には汗をかき
シャワーを浴びた後のビールなんて
サイコーじゃあないですか、ねぇ。

今のバイトも大変そうですが
お互い職人、ものづくりどうし
大武辺者で行きましょう!
貫くってことは、えぇ。
時には痛いものですよ、ねぇ。
しっかりした芯があれば大丈夫!
ナガさんの新作を楽しみにしてますよ!
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2007年03月05日 | ヤスさん日記
生活でどれほど難しいことをしているものか。
ものをつかむ、飲む、置く。
立つ、歩く、よける。
考える、言葉にする、伝える。
文字にする、漢字にする、書く。
簡単だと思うこと
慣れてしまうこと
ソコココにあるものがどれほど
奇跡に富んでいることか。

最近勧められて読んだ漫画。
「ハチミツとクローバー」
コトバの質感がいいのですよね。
人それぞれの空気感がよい。
伝えるってこと
伝わるってこと
伝えられないってこと
伝わらないこと
青春の日々ですよ。
是非、ご一読を。


ただそこにいるだけで
空気が和む
穏やかに風が流れる
あたたかさにあふれる。
ときどきは、
コトバにしなくても
ただそこにいるだけで。
そんなんがいいなと。

きっと月は
全部わかってても、
「いいんだよ」と
言ってくれているような。
隠しておきたいところも、
「いいんだよ」と
包んでくれるような。
そんな月が今日も美しいのです。
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いろんな香り(職人ヤス)

2007年03月04日 | ヤスさん日記
家路につくときの香り
風の香り
土の香り
日暮れの香り
夕ご飯の香り

パヒューム
ジーンズ
車の中
まとう空気

月光の香り
静まった空の香り
ローリエの香り
ワインの香り

香りが思い起こすそれぞれの場面。
記憶にしまってある
香り、情景、姿、声。
それぞれが何かを語っているよう。
布団の中の休日は断片的で
邪な風もたまにはいいものです。
一日の陽の光の変化ひとつひとつをしっかり味わえます。

断片を並べた中にも
不思議な繋がりが。
天井の一点
氷のつめたさ
タオルの香り。
学校帰り、窓から漂う夕飯の香り、
嬉しくもあり、どことなく淋しくもあり。
夕暮れはいろんなことを全部包んでくれるようです。
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ガラスって

2007年03月03日 | ヤスさん日記
二十歳の誕生日に学んだ大切なこと。
物質的なものはとてもはかなく
優しさ、冷たさ、喜び、悲しみ
ココロの動きはとても強く
いつまでも遺るものだなと。

滋賀県山中にての事故。
雨降り始める中、通りがかりに助けてくれた人たち。
あたたかな眼差しをむけてくれた人。
諸々の処理をしてくれた人。
安心を与えてくれる家族。
ひとつひとつがあたたかく、
代償の新車一台も安いものだったのだと今になれば思います。
10年一昔。
見えないところにある様々な大切なこと。
身体から滲み出てくるようになるには
まだまだ経験が必要なようです。


そうそう。
この季節、車で高速やパイパスに乗るときは要注意。
特にバスや大型バスには…。
大きなスタッドレスに食い込んだ小石の威力は絶大です。
やっぱり、公共交通機関で本でも読みながら
ゆるゆる行くのがいいようです。
ガラスってやっぱ、ヒビが入るものなんですねー。
はは。
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買い物さん

2007年03月02日 | ヤスさん日記
あたたかい日差しのもと
寝不足のまぶたは一層重く。
気分転換に散歩でもと思う
ゆるやかな午後です。

形から入るタイプの職人ヤス
最近はひと動作加えてみるということに
着目しています。
一升瓶→片口→ぐい呑
水道→水差し→コップ
ティーパックよりもティーポットを
発砲トレーにあるものをお皿に。
一人暮らしはじめはどうやって手間を省くかを
これでもかと考えていましたが
最近はひとつひとつの動作の美しさを
ゆっくりと大切にしたいなと思うのです。
釜→おひつ→茶碗
なんてのも風情があっていいものですね。

会社裏の昔ながらのパン屋さん
トングではさんで選ぶことも楽しいもの、
蓋付マイトレーでテイクアウト、会社で朝ごはん。
近くの豆腐屋さんにボールを持ってって買ってみる。
魚屋さんにはお皿で買い物、
刺身を好きな量切ってくれたら嬉しいところ。
今日はカツオとサーモン、今度はマグロと南蛮えびとか。
歩いて行ける距離にわがままが言えるお店
があれば幸せですねー。
こんなところで活かせる銅器も作ってみたいなー。
日常の中にキラリと光るものづくり、
先ずは何から創ってみようかな。

会話しながらの買い物。
お互い様の買い物。
環境に優しい買い物。
顔が見える買い物。
そんな買い物が気持ちいい今日この頃。
散歩、散歩、お散歩。
気持ちいい空気が好きだなー。
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