スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

竜王戦&暫定的解釈

2006-09-04 22:06:50 | 将棋
 竜王戦の挑戦者決定戦の第二局は先後が入れ替わって丸山九段の先手。後手の佐藤棋聖の作戦はごきげん中飛車。王位戦の第四局では羽生王位が少し古めの対策をしましたが,本局は丸山九段が角交換から▲9六歩の佐藤流で対抗したので,同じ戦型でもまったく異なる形となりました。それに対して佐藤棋聖は,将棋の常識からすればちょっと変な形なのですが,早め(12手目)に△7二金と上がる戦法。これは後手でのごきげん中飛車を得意戦法としている遠山四段が最初に指した指し方だそうです。その後,先手が3筋から踏み込んで仕掛け,馬を作ることには成功したのですが,佐藤棋聖が左の金を進出させ,この馬との交換を強要し,さらに2三と1二に角を並べて遠く先手玉を見据えた辺りでは先手の作戦失敗がはっきりとしたようで佐藤ペースに。差は見た目よりもずっと大きかったようで,はっきりとした終盤に突入することもなく,64手の短手数で先手の投了。双方が時間を残したままの終局で,丸山九段としては不本意なできの将棋となってしまいました。これで佐藤棋聖が挑戦権を獲得渡辺竜王との七番勝負の第一局は,10月10日と11日にアメリカで指されます。
 これは予告になりますが,明日,このブログのスタイルについて説明します。

 定義六の前半部分と後半部分が「言いかえれば」という接続詞で結ばれることが可能であるのは,後半部分が,前半部分で神は絶対に無限であると定義されているのに対して,その絶対に無限であるということの意味を説明しているからです。そこで僕は,各々の部分の述語に注目し,ここでの実有を実体に近い意味で理解することにして,話を進めていくことにします。ただしこれは,あくまでもここに限っての暫定的なもので,どう考えてもこの解釈は正当ではありません。実有がensであるのに対して実体はsubstantiaで,ensはesse(有)により近い筈で,そのゆえに訳者の畠中尚志もそのように訳していると思うからです。ただ,実有と有のはっきりとした違いは僕には現段階では分かりませんから,この部分に限り,この解釈を採用することにします。

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