スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

王位戦&絶対に無限

2006-08-31 22:08:00 | 将棋
 王位戦の第五局は封じ手直後は千日手になるのかと思いましたが,先手の佐藤棋聖にはそんなつもりはさらさらなかったようで敢然と仕掛けました。ただ,結果的に見るとどうもこの打開は無理であったか,あるいは手順がまずかったようです。その後,佐藤棋聖の玉が2七に引っ張り出され,2六銀との変な銀冠になり,さらに玉が1六に行った辺りでは,僕には羽生王位がはっきりと優勢になったように思えます。その後,羽生王位の攻勢の前に佐藤棋聖はすべての駒が引いていく感じになってさらに差は広がり,最後は2五の地点に駒の効きを集中させて佐藤玉を受けのない形に追い込み,そのまま快勝しました。
 これで羽生王位の3勝2敗,王位防衛に王手をかけたわけですが,ここまで完全に昨年と真逆の展開となっていて,昨年はここから羽生王位が連勝して逆転しました。今年は佐藤棋聖の逆襲があるのでしょうか。第六局は9月12日と13日に指されます。

 絶対に無限であるというのがどういうことであるのかについては,この定義の直後にスピノザ自身が説明しています。それによると,絶対に無限なものの本性には,本性を表現し,一切の否定を含まないあらゆるものが属するということです。
 これは僕の理解では,絶対に無限であるものには,概念することができる(実在することが可能である)ありとあらゆる(無限に多くの)本性が含まれるということだと思います。エチカでは,実体の本性についてはとくに属性といわれる(第一部定義四)ので,これはいい換えれば,絶対に無限な実体の本性は,無限に多くの属性によって構成されるということになります。そしてこのように理解するなら,確かに第一部定義六の前半部分と後半部分は,「言いかえれば」という接続詞で結ぶことができるように思われます。
コメント
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