スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

勝島王冠&除去と妨害

2021-12-09 19:15:52 | 地方競馬
 昨晩の第13回勝島王冠
 好発はトランセンデンス。1馬身ほど遅れたのがデアフルーグ。逃げたのはワークアンドラブ。2番手にノーブルサターンで3番手にフィアットルクス。4番手集団のトランセンデンス,エルデュクラージュ,リコーワルサーまでの6頭は集団。2馬身差でセイカメテオポリスとコズミックフォース。2馬身差でアングライフェンとリッカルド。3馬身差でゴールドホイヤー。12番手にサブノクロヒョウ。その後ろにデアフルーグとマンガン。後方2番手がドーヴァーで最後尾にブレスジャーニーという隊列。最初の800mは49秒9のミドルペース。
 3コーナーからワークアンドラブにフィアットルクスとリコーワルサーが並び掛けていき,コーナーの途中でワークアンドラブは後退。直線に入るとリコーワルサーが先頭に。追ってきたのはすぐ外のコズミックフォース,さらにその外から追い込んできたアングライフェンの2頭。直線の競り合いを制したコズミックフォースが優勝。直線先頭のリコーワルサーが半馬身差で2着。アングライフェンが半馬身差で3着。
 優勝したコズミックフォースは南関東重賞初制覇。JRAでデビューし,ダービートライアルのオープンを勝ってダービーでも3着になった馬。昨年の春からはダートで走り始め,オープンで2回の5着を経て南関東に転入。転入後はオープンで3勝,2着2回。1度だけ走った南関東重賞は13着と大敗でしたが,ほかのレースの走りからするとこれは明らかに実力を出していませんでした。このレースは有力馬が多数いて,その中の1頭というのが僕の評価でしたが,南関東重賞を勝つ能力があったのは間違いありません。2着と3着が伏兵だったこともあり,レースの全体をどう評価するべきかは難しいですが,南関東重賞であればまた勝つことができる馬だとは思います。父はキングカメハメハ。母の父はネオユニヴァース。ひとつ上の半兄に今年のプラチナカップを勝っている現役のアンティノウス
 騎乗した大井の御神本訓史騎手は東京記念以来の南関東重賞47勝目。勝島王冠は初勝利。管理している大井の藤田輝信調教師は南関東重賞22勝目。勝島王冠は初勝利。

 第二部定理三五備考では,ある人間が地球と太陽との距離を正しく認識しても,すなわちそれについての十全な観念idea adaequataをもっているとしても,その人間は太陽が実際にあるのよりはずっと近いところにあると表象するimaginari,すなわちその混乱した観念idea inadaequataを有するという意味のことがいわれています。一般的に僕たちは,太陽と地球との間にある距離を正しく知る以前に,太陽を表象します。そしてそれは,実際に太陽がある位置と比べた場合には,ずっと近い位置に太陽が現実的に存在するという知覚perceptioです。後に実際の地球と太陽の位置を知ることになったとします。それを正しく知れば,太陽が実際にある位置くらい遠い位置にあると表象するようになるかといえば,そんなことはありません。太陽の表象像imagoは,地球と太陽の間の距離の十全な観念がその人間の精神mens humanaのうちに存在するか存在しないかということとは関係なく,実際にあるのよりは近い位置にあると表象されるのです。したがって,第四部定理一は,前もって存在するXの混乱した観念が,Xの十全な観念によっては除去されないというように読解することができる文章になっていますが,ある人間の精神のうちにあるXの十全な観念は,その人間の精神のうちにXの混乱した観念が発生することを妨害しないということも意味していることになります。
                                   
 これをデジタルとオカルトの関係に当て嵌めれば,デジタルな思考はオカルト的なものを除去することはないし,オカルト的なものの発生を妨げることはないということになります。したがって,オカルトに依拠して打つプレイヤーが,ある局面においてデジタルに即した場合に捨てるべき牌を認識したとしても,オカルト的に打つ場合に捨てる牌の認識cognitioは除去されることも妨害されることはありません。よって,それが一致しない場合は,オカルト的に打つべき牌の方を捨てるということがあり得るのです。ここからも理解できるように,あるプレイヤーがオカルト的に打っているとしても,そのことはそのプレイヤーの知性intellectusのうちに,デジタルな思考が存在しないということを直ちに意味するわけではないのです。必ずあるとはいえませんが,絶対にないともいえないのです。
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