第67回東京大賞典。
枠入りにかなりの時間を要したキャッスルトップの逃げに。向正面にかけて5馬身くらいのリードを奪いました。2番手にアナザートゥルースで3番手にクリンチャー。4番手はノンコノユメとミューチャリー。6番手にタービランスとデルマルーヴルとオメガパフュームでこの7頭は集団。2馬身差でロードブレスとジョエルとサンライズノヴァ。その後ろのノーブルサターンまでの4頭は集団。この後ろは大きく離れてウェスタールンドとシゲノブ。最後尾にエイシンスレイマンという隊列。前半の1000mは61秒5のミドルペース。
キャッスルトップは向正面で一杯。3コーナーではアナザートゥルースが先頭になり,ミューチャリーとオメガパフュームが追ってきました。ミューチャリーは直線の入口のところで外に膨れてしまいました。このために外にいたオメガパフュームは弾かれて大外に。それでもオメガパフュームは伸びてきて,この間にアナザートゥルースとミューチャリーの間を突いたクリンチャーと,大きく離れての優勝争い。これを制したオメガパフュームが優勝。クリンチャーは半馬身差で2着。立て直して再び伸びてきたミューチャリーに大外からウェスタールンドが一気に追い込んできて,フィニッシュ直前でミューチャリーを差して2馬身差の3着。ミューチャリーがハナ差で4着。
優勝したオメガパフュームは昨年の東京大賞典以来の勝利で大レース5勝目。第64回と65回も制していて,東京大賞典は四連覇となる4勝目。このレースはメンバーからはオメガパフュームが勝つかミューチャリーが勝つかという争い。共に4コーナーで不利があったため波乱の結末もあり得ましたが,その不利を克服してねじ伏せました。それだけ力の差が大きかったということでしょう。ただ例年に比べると今年はレベルがやや低かったようには思います。母の父は第48回を制したゴールドアリュール。従姉に2018年に愛知杯を勝ったエテルナミノル。従弟に今年の東京湾カップを勝っている現役のギガキング。
騎乗したミルコ・デムーロ騎手は阪神ジュベナイルフィリーズ以来の大レース制覇。四連覇で東京大賞典4勝目。管理している安田翔伍調教師は昨年の東京大賞典以来の大レース5勝目。四連覇で東京大賞典4勝目。
もうひとつは,スピノザは変状affectioと感情affectusを区別しないで使うことがあるという点です。これは岩波文庫版の訳者である畠中尚志も,スピノザのタームの使用のルーズな一面として指摘しているところです。ただ,日本語では変状と感情はまるで違った語ですが,ラテン語では類似した語になりますので,そのあたりは考慮しておかなければならないでしょう。
第五部定理四でいわれている身体的変状は,現実的に存在する人間の身体humanum corpusの刺激状態を意味するのであって,感情を意味するわけではありません。ただ,もしこの定理Propositioが成立するのであれば,僕たちが明瞭判然と認識するcognoscereことができない受動感情はないということも帰結します。スピノザはそのことを,この定理からの帰結事項として系Corollariumで示しているのですが,僕はこの点について前もってスピノザとは別の仕方で説明しておきます。
受動感情というのは,当然ながら人間が何事かを受動するafficiことによって,あるいは同じことですが,人間が何らかの働きを受けるpatiことによって感じる感情です。したがって,これは現実的に何か意味があるというわけではありませんが,もし人間が何の働きactioも受けないで存在するとしたら,受動感情に刺激されるafficiことは起こりません。一方,現実的に存在する人間が何らかの働きを受けたからといって,必ず何らかの感情をその働きを受けた人間が感じるとは限らないかもしれません。いい換えれば,単に何らかの働きを受けるだけで,感情には刺激されないという場合も,少なくとも論理上はあり得るでしょう。この場合はその人間は単に働きを受けている,つまり受動passioという状態にあるというだけであって,受動感情に刺激されているとはいえないことになります。
このことから分かるのは,受動感情というのが受動一般に属するということです。したがって,受動一般についてある命題が成立する,いい換えればその命題が真verumであるとするなら,その命題は受動感情の場合も真であるということになります。なので第五部定理四が成立するなら,現実的に存在する人間は自身が刺激されるあらゆる受動感情について,何らかの明瞭判然とした観念ideaを形成することができることになります。
枠入りにかなりの時間を要したキャッスルトップの逃げに。向正面にかけて5馬身くらいのリードを奪いました。2番手にアナザートゥルースで3番手にクリンチャー。4番手はノンコノユメとミューチャリー。6番手にタービランスとデルマルーヴルとオメガパフュームでこの7頭は集団。2馬身差でロードブレスとジョエルとサンライズノヴァ。その後ろのノーブルサターンまでの4頭は集団。この後ろは大きく離れてウェスタールンドとシゲノブ。最後尾にエイシンスレイマンという隊列。前半の1000mは61秒5のミドルペース。
キャッスルトップは向正面で一杯。3コーナーではアナザートゥルースが先頭になり,ミューチャリーとオメガパフュームが追ってきました。ミューチャリーは直線の入口のところで外に膨れてしまいました。このために外にいたオメガパフュームは弾かれて大外に。それでもオメガパフュームは伸びてきて,この間にアナザートゥルースとミューチャリーの間を突いたクリンチャーと,大きく離れての優勝争い。これを制したオメガパフュームが優勝。クリンチャーは半馬身差で2着。立て直して再び伸びてきたミューチャリーに大外からウェスタールンドが一気に追い込んできて,フィニッシュ直前でミューチャリーを差して2馬身差の3着。ミューチャリーがハナ差で4着。
優勝したオメガパフュームは昨年の東京大賞典以来の勝利で大レース5勝目。第64回と65回も制していて,東京大賞典は四連覇となる4勝目。このレースはメンバーからはオメガパフュームが勝つかミューチャリーが勝つかという争い。共に4コーナーで不利があったため波乱の結末もあり得ましたが,その不利を克服してねじ伏せました。それだけ力の差が大きかったということでしょう。ただ例年に比べると今年はレベルがやや低かったようには思います。母の父は第48回を制したゴールドアリュール。従姉に2018年に愛知杯を勝ったエテルナミノル。従弟に今年の東京湾カップを勝っている現役のギガキング。
騎乗したミルコ・デムーロ騎手は阪神ジュベナイルフィリーズ以来の大レース制覇。四連覇で東京大賞典4勝目。管理している安田翔伍調教師は昨年の東京大賞典以来の大レース5勝目。四連覇で東京大賞典4勝目。
もうひとつは,スピノザは変状affectioと感情affectusを区別しないで使うことがあるという点です。これは岩波文庫版の訳者である畠中尚志も,スピノザのタームの使用のルーズな一面として指摘しているところです。ただ,日本語では変状と感情はまるで違った語ですが,ラテン語では類似した語になりますので,そのあたりは考慮しておかなければならないでしょう。
第五部定理四でいわれている身体的変状は,現実的に存在する人間の身体humanum corpusの刺激状態を意味するのであって,感情を意味するわけではありません。ただ,もしこの定理Propositioが成立するのであれば,僕たちが明瞭判然と認識するcognoscereことができない受動感情はないということも帰結します。スピノザはそのことを,この定理からの帰結事項として系Corollariumで示しているのですが,僕はこの点について前もってスピノザとは別の仕方で説明しておきます。
受動感情というのは,当然ながら人間が何事かを受動するafficiことによって,あるいは同じことですが,人間が何らかの働きを受けるpatiことによって感じる感情です。したがって,これは現実的に何か意味があるというわけではありませんが,もし人間が何の働きactioも受けないで存在するとしたら,受動感情に刺激されるafficiことは起こりません。一方,現実的に存在する人間が何らかの働きを受けたからといって,必ず何らかの感情をその働きを受けた人間が感じるとは限らないかもしれません。いい換えれば,単に何らかの働きを受けるだけで,感情には刺激されないという場合も,少なくとも論理上はあり得るでしょう。この場合はその人間は単に働きを受けている,つまり受動passioという状態にあるというだけであって,受動感情に刺激されているとはいえないことになります。
このことから分かるのは,受動感情というのが受動一般に属するということです。したがって,受動一般についてある命題が成立する,いい換えればその命題が真verumであるとするなら,その命題は受動感情の場合も真であるということになります。なので第五部定理四が成立するなら,現実的に存在する人間は自身が刺激されるあらゆる受動感情について,何らかの明瞭判然とした観念ideaを形成することができることになります。