スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

デイリー盃ロジータ記念&確実性の規範

2019-11-21 19:03:28 | 地方競馬
 昨晩の第30回ロジータ記念
                                        
 発走後の向正面で外から押していったシャイニングアカリがハナへ。この勢いで一時的に後ろとの差が開きましたが,正面でぐっと差が詰まりました。2番手以下はケイティマドンナ,キタサンベッキー,アブソルートクインの順でその後ろで併走したグランモナハートとサツマキリコの6頭は一団で2周目に。この後ろは5馬身差でゼットパッション。グローリアスライブが直後に続き,3馬身差で一旦は控えたリトミックグルーヴ。ジョースイーツとメルシーサンサンは前から離されての追走。ミドルペースでした。
 3コーナーを回ってケイティマドンナがシャイニングアカリに並び掛けようとしましたが,ここではシャイニングアカリが抜かせませんでした。3番手にはアブソルートクインでしたが向正面から勢いをつけて上がってきたリトミックグルーヴが外から捲り上げて,前を射程圏内に。直線に入ってから粘るシャイニングアカリをケイティマドンナが差したものの,そこで脚は一杯。リトミックグルーヴも最後は脚色が鈍り,この2頭の間から差してくる形になったグランモナハートが優勝。リトミックグルーヴが1馬身差で2着。ケイティマドンナがアタマ差の3着で,アブソルートクインがアタマ差で4着。シャイニングアカリは1馬身差で5着。
 優勝したグランモナハートはここまで9戦して未勝利。初勝利が南関東重賞となりました。このレースは春の実績馬が好走するというのが過去の傾向でしたが,今年は高い実績を有する馬が不在。その中で東京プリンセス賞で5着だったのがこの馬で,3着だったのが2着馬。今年のメンバー構成ならこれくらいの実績で通用するということだったのでしょう。激戦となったように,上位5頭に実力差はあまりなく,展開次第でどれが勝ってもおかしくないというレースだったいえます。古馬を相手にすぐに通用というのは難しいのではないでしょうか。父はフリオーソ。祖母は1993年にサファイヤステークス,1995年に中山牝馬ステークスを勝ったアルファキュート
 騎乗した船橋の本田正重騎手は埼玉新聞栄冠賞以来の南関東重賞6勝目。ロジータ記念は初勝利。管理している大井の福田真広調教師は開業から2年7ヶ月で南関東重賞初勝利。

 確実性certitudoにも真理veritasと同様に規範を求めるとするなら,それは真理の規範と同様になります。すなわち,確実性の規範なるものがあるならそれは真の観念idea veraです。ある人間の精神mens humanaのうちに真の観念があるなら,その人間はそれについて確実性を有することができるからです。そして同時にこの確実性の規範は,これも奇妙ないい方ですが不確実性の規範でもあるのです。なぜなら確実性の規範は,単に確実性の何たるかを教える規範であるわけではなく,確実性と不確実性とを区分する規範でもあるからです。いい換えれば,確実性の何たるかを教えるだけの規範ではなく,確実でないもの,不確実なものの何たるかを教える規範でもあるからです。よって僕たちは,精神のうちに真の観念を有しさえすれば確実性の何たるかを知ると同時に,確実性を有さないものとしての不確実性の何たるかを知ることができるのですが,真の観念を有していない場合,つまり誤った観念idea falsaだけを有している場合には,確実性の何たるかを知り得ないのはもちろん,不確実性の何たるかを知ることもできないのです。このためにスピノザの哲学では,確実性を概念notioとしてみた場合には,その反対概念は存在しないといわなければなりません。確実性と不確実性は,同じ概念のうちに含まれているというのが正確なところだからです。
 なお,こうしたことは真理と虚偽falsitasの間にも成立するのではないかという疑問が生じるかもしれません。すでに僕が示した通り,真理の規範というのは同時に虚偽の規範でもなければならないからです。そして僕は,真理と虚偽とをこのような観点からみる限りでは,確かに真理と虚偽は反対概念ではないという見方に一理あると考えます。ただしこの場合には,次の点にも注意してください。そもそも観念は,第二部定理三二にあるように,神Deumと関連付けられる限りではすべて真veraeです。よってこの意味でいえば,実は真の観念の反対の観念すなわち誤った観念というものが存在しません。これを概念として考えれば,真の観念にも反対疑念は存在しないということになるでしょう。僕はこれと同じような意味で,真理には反対概念がないという考え方に一理あることを認めるのです。
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