スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

ブリリアントカップ&複合の無限連鎖の論証

2019-04-10 19:05:36 | 地方競馬
 昨晩の第2回ブリリアントカップ
 シュテルングランツとディアデルレイの2頭が先手を主張。発走後の正面で競り合った末,先手を奪ったのは外のディアデルレイ。3馬身差の2番手にシュテルングランツが控え,5馬身差でタービランスが単独の3番手。2馬身差で4番手はクリスタルシルバーとヒガシウィルウィン。6番手にキャプテンキング。7番手にヤマノファイト。8番手はサブノクロヒョウとハッピースプリント。10番手にウマノジョーとハセノパイロとムサシキングオーの3頭。13番手がサンドプラチナとサウンドトゥルーとモズライジンの3頭でこの12頭は一団。2馬身差の最後尾にコティニャック。最初の800mは50秒6のスローペース。
 3コーナーを前にシュテルングランツは脱落。クリスタルシルバーが2番手に上がり,その外にタービランス。この3頭はコーナーから雁行。この直後をキャプテンキングが追う形に。直線に入ると手応えのよかったタービランスが自然と先頭に立ちここから追い出されると,直後に上がっていたキャプテンキングが追ってきて2頭の優勝争い。フィニッシュ前に差し切ったキャプテンキングが優勝。タービランスがクビ差の2着。一杯にはなったもののクリスタルシルバーが3馬身半差で3着。
 優勝したキャプテンキングは前走のフジノウェーブ記念に続き南関東重賞3連勝となる4勝目。この距離でも南関東重賞を勝ってはいるものの,近走は距離を短くして復活していただけに,この距離延長は不安で僕は軽視していました。2着馬は僕が有力候補とみていた馬で,それをマークしてレースを進められた利があったのは確かですが,差し切るというのは距離を克服したからにほかなりません。この馬に対する見立ては変える必要がありそうです。このペースで抜け出しましたので,現状は上位2頭の力量が上とみてよいと思います。母の5つ上の全兄に2007年にアンタレスステークスとプロキオンステークス,2008年に根岸ステークスを勝ったワイルドワンダー
 騎乗した大井の坂井英光騎手はフジノウェーブ記念以来の南関東重賞17勝目。ブリリアントカップは初勝利。管理している大井の的場直之調教師は南関東重賞5勝目。ブリリアントカップは初勝利。

 それではスピノザの哲学が形而上学的に内部と外部の区分を認めないということ,とりわけある個物res singularisと別の個物も内部と外部に区分することができないということを,別の観点から説明します。これがこの部分の考察に関しては最後の説明になります。
                                   
 第二部定義七は,現実的に存在するどんな個物も,同じ属性attributumの別の個物と協同して,より大きなあるいはより複雑な個物を構成することを前提していなければ,実際には何も意味を有することができないということを僕はかつて示しました。そして実際にそういう意味を有していることは,旧版なら115ページ,新版なら139ページから始まっている,第二部自然学②補助定理七備考でスピノザがいっていることから裏付けることができます。第一部定理二八の無限連鎖に対比して,僕はこれを個物の複合の無限連鎖といっています。
 ですから個物Aと個物Bは,同じ属性のうちで別の個物として存在し得るということは肯定しなければなりませんが,しかし個物Aと個物Bは協同することによってより複雑な個物である個物Cを構成することになるのです。もちろんこれは,現実的に存在する個物が実際に協同するということを必ずしも意味するものではありませんが,論理的にはそうなっています。他面からいえばある個物と別の個物は,必ず協同する,あるいは正確性を欠くいい方ではありますが必ず協同できるのであって,その場合にはある個物と別の個物を各々の内部と外部とに区分することはできません。このことがどのような個物,この場合でいうなら個物Aと個物Bの協同によって構成された個物Cの場合にも該当することになるのですから,結局のところはあらゆる個物がほかの個物に対してその内部にあるわけではないし,かといって外部にあるというわけでもないということになります。よってある個物と別の個物との間に,内部と外部という区分はないのであって,あらゆる個物,つまり無限に多くのinfinita個物が協同してひとつの様態modiを構成するのです。
 ただし,ここでは次のことに注意しておいてください。論理的にいえば,無限に多くの個物によって組織される個物は無限様態modus infinitusであることになります。
コメント
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