スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

グラッドタイディングスとハニーバン&認識の無限連鎖

2015-01-04 19:14:41 | 血統
 12月20日の中山大障害を勝ったレッドキングダム。彼の母は2000年にアイルランドで産まれたプラウドビューティー。2006年にアメリカで1頭の仔を産んでから輸入されています。
                         
 プラウドビューティーの母は1991年にイギリスで産まれたハニーバン。こちらは1998年から2003年まで,アイルランドとイギリスで繁殖生活を送っていました。プラウドビューティーもその間に産まれた産駒。最後に産んだ2003年産の産駒は競走馬として後に輸入され,ハニーバン自身もこの仔を産んだ直後に繁殖牝馬として輸入され,翌年からは日本で産駒を産んでいます。
 ハニーバンの母はCocotteという馬。競走馬としては1勝しただけですが,繁殖牝馬として大成功。1997年のジャパンカップを含め,アイルランド,イギリス,ドイツ,カナダでGⅠを6勝したピルサドスキーを産みました。ハニーバンはピルサドスキーのひとつ上の半姉。さらにピルサドスキーの7つ下の半妹は競走馬として日本に輸入されたファインモーションで,2002年に秋華賞とエリザベス女王杯を優勝。同年のJRA賞の最優秀3歳牝馬に輝きました。ハニーバン産駒やハニーバン自身の輸入は,この馬の活躍が大きかったと考えるべきでしょう。
 Cocotteの母は1977年にフランスで産まれたGay Millyという馬で,彼女の半妹の1979年にフランスで産まれたグラッドタイディングスは輸入されて日本で繁殖牝馬となりました。彼女の孫には,2001年に小倉2歳ステークスと阪神ジュベナイルフィリーズを勝ち,JRA賞の最優秀2歳牝馬に選出されたタムロチェリーがいます。
 グラッドタイディングスの半妹に1983年にイギリスで産まれたGay Fantasticという馬がいます。彼女の孫の1頭は競走馬として日本に輸入され,2007年にラジオNIKKEI賞とセントライト記念を勝ちました。それがニュージーランド産まれのロックドゥカンブです。
 ファミリーナンバー11に属するこの一族からは,まだまだ多くの活躍馬が輩出するものと思われます。

 もうひとつのパターンは,一切の認識の相互依存なしに,ある実体が別の実体によって概念されるというパターンです。無限に多くのモナドが実在するのなら,このパターンも,ライプニッツの哲学において,論理構成上は実在的に可能になっています。
 認識の相互依存が発生しないパターンというのは,実体Aは実体Bによって概念され,実体Bは実体Cによって概念され,実体Cは実体Dによって概念されるという具合に,それまでに出現していない実体が延々と現れてくるパターンです。これをここでは認識の無限連鎖と名付けることにします。
 複合の無限連鎖について言及したときにも同様でしたが,僕が無限連鎖という語句を使用する場合には,常に第一部定理二八第二部定理九で,スピノザが「無限に進む」といういい方を用いていることが念頭にあります。何度も言及しているように,スピノザによるその表現には,ある消極的意味が含まれていると考えるべきです。それは,このようにある事物からその原因を無限に辿っていったとしても,第一原因に到達することは絶対にないという意味でした。
 この場合の実体の認識の無限連鎖にも,同じことが該当します。なぜならこの連鎖は,どこまで進んでもそれまでには出現していない実体が登場するだけであり,どんな実体もそれ自身によって概念されてはならないのであれば,第一原因としての実体が知性のうちに生じることはあり得ないからです。これは文字通りの無限連鎖なので,無限知性に対しても妥当しなければなりません。
 もし第一原因としての実体が知性のうちに生じ得ないのであれば,この例では実体Aに該当する最終結果としての実体も知性のうちに生じ得ません。Aを認識するために必要とされる条件が整うことはないからです。そしてこのことは,最終結果としての実体Aだけに当て嵌まるというものでもありません。この無限連鎖の途中にあるどの実体を任意に抽出したとしても,その実体の概念が知性のうちに生じることはないという結論を得ることができます。つまりこのパターンでも,実体が認識されることは不可能であると結論しなければならないでしょう。
コメント
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