スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

ファミリーナンバー&無限と有限の実在

2007-08-10 21:40:17 | 血統
 これまで競走馬の牝系について説明するときに,たとえばフロリースカップ(3-l)というように,馬名と数字,アルファベットを合わせて紹介するケースがありました。このカッコの中の意味を説明します。
                  
 これはファミリーナンバーと呼ばれるもので,サラブレッドを母,母の母,その母という具合に辿っていったときの区分となるもの。ですのでこのファミリーナンバーが同じなら,どこかで同一の母系先祖に辿りつくことになります。ここまで紹介してきた馬でいえば,たとえばアストニシメントダイシングは同じ7-cというファミリーナンバーですので,日本での祖は違っていても,さらに輸入前の先祖を辿っていけば,同じ馬にいきつくことになります。この2頭の場合は,1845年に産まれたWiasamaという馬がそれ。
 そして最初の数字が血統書で判明している最初の祖先,アルファベットがその中の分枝を示していますので,アルファベットが違っても,数字が同じであれば,やはり同じ祖先にいきあたることとなります。たとえばチップトップ(4-m),クヰックランチ(4-r),スカーレットインク(4-d)は,それぞれ分枝こそ異なりますが,すべて同じ4号族ですので,同じ牝馬を母系祖先にもっているということになります。
 サラブレッドは父,父の父,その父と辿っていくと,現存するする馬は3頭のいずれかにいきつきますが,母系はもっと多く,この番号が作られた19世紀末の時点で43,その後,さらに増えています。

 明日は小松島記念2日目優秀のよしこの賞が行われます。並びは山内ー渡辺ー会田の南関東,渡部ー堤ー小倉ー吉岡の四国,小嶋に兵藤で変則3分戦。2車で小嶋選手がどんな戦い方をするかが注目です。

 これで,自然Naturaのうちに無限なもの,有限なものとしてどんなものが実在するのかということが明らかになりましたのでこれをまとめておきます。
 まず,無限な実在というのは,絶対に無限な実在と,自己の類において無限な実在に分類されますが,絶対に無限な実在というのは神Deusだけです。そして自己の類において無限な実在としては,その神の本性essentiaを構成する各々の属性attributumと,これら各々の属性の無限様態modus infinitus,さらに正確を期していうなら,直接無限様態と間接無限様態があげられることになります。
 ただし,ここでひとつ注意しておくべきことがあるとしたら,神の属性と,その属性の直接無限様態および間接無限様態は,まったく同じ理由によって自己の類において無限であるというわけではありません。属性は,第一部定義四により,その各々が神の本性を構成essentiam constituensしますから,神の本性が絶対に無限absolute infinitumであるといわれるのと同じ意味で,その本性において自己の類において無限です。しかし直接無限様態と間接無限様態は,第一部定理二一でいわれているように,この属性によって自己の類において無限です。つまり,属性がその本性によって自己の類において無限であるのに対しては,ふたつの無限様態は,その原因causaによって自己の類において無限であるということになります。
 自然のうちに実在するこれら以外のもの,あるいは実在し得ると考えられるようなこれら以外のすべてのものは有限finitumであるということになります。これら有限であるものは,『エチカ』においては個物res particularis,res singularisといわれることになります。
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