スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

JRA賞&スピノザの規定

2015-01-06 19:49:55 | 中央競馬
 昨年度のJRA賞が決定しました。今年も競走馬部門のみ紹介します。
 年度代表馬はドバイシーマクラシック有馬記念を勝ったジェンティルドンナ。大レースをもっと勝った馬もいましたし,より高いパフォーマンスを示した馬もいました。ただ,大レースを2勝したときの相手関係を考慮すると,この馬に落ち着くのではないかと思います。とはいえ僕は彼女のファンですから,それが公平な評価になっているという自信はありません。部門別では最優秀4歳以上牝馬。2012年の年度代表馬,2013年の最優秀4歳以上牝馬で3年連続の受賞。Gentildonnaはイタリア語で上流夫人。
 最優秀2歳牡馬は朝日杯フューチュリティステークスを勝ったダノンプラチナ。距離が伸びてどうかはやってみなければ分かりませんが,非常に強いレース内容で,大物なのは間違いないでしょう。
 最優秀2歳牝馬は阪神ジュベナイルフィリーズを勝ったショウナンアデラ。フィニッシュ前の瞬発力は瞠目のものでした。Adelaは人名。
 最優秀3歳牡馬は皐月賞を勝ったイスラボニータ。三冠は3頭で分け合いましたが,年間を通して最も安定的に走ったこの馬の選出が妥当だと思います。共同通信杯とセントライト記念も優勝。Isla Bonitaはスペイン語で美しい島。
 最優秀3歳牝馬は桜花賞を勝ったハープスター。ここはヌーヴォレコルトとの選択ですが,古馬の牡馬を相手に札幌記念を制した分だけ,こちらに軍配が上がるのではないでしょうか。チューリップ賞も優勝。
 最優秀4歳牡馬はドバイデューティフリーと安田記念を勝ったジャスタウェイ。世界ランクトップも立派ですし,明らかに距離が不向きだったと思われる秋のレースも大きく崩れなかったのは能力の高さの証明です。中山記念も優勝。
 最優秀短距離馬はスプリンターズステークスを勝ったスノードラゴン。春の高松宮記念も2着なので,この馬になるところでしょう。
 最優秀ダートホースは川崎記念,チャンピオンズカップ,東京大賞典を勝ったホッコータルマエ。コパノリッキーも大レース3勝,直接対決で2勝2敗ですが,各々が勝ったときの着差を考えれば,これも順当な選出だと思います。
 最優秀障害馬は中山グランドジャンプを勝ったアポロマーベリック。中山大障害も2着でしたから,やはりこの馬になるのではないでしょうか。2013年の最優秀障害馬で2年連続の受賞。Maverickはミサイルの名前。

 無限連鎖の説明が,一般的に最初に規定されるものを規定できなくしてしまうということは,当然ながら第一部定理二八第二部定理九にも妥当します。したがって,前者でいうなら,個物res singularisが存在existentiaと作用に決定されることはないということが帰結しますし,後者でいえば,現実的に存在する個物の観念ideaは,存在と作用に決定されることはないということが帰結します。ではスピノザがそのようなことを主張しているのかといえばそうではありません。そこで,スピノザの哲学がいかにこの規定から逃れているのかを考えておきます。
 これを考えておく目的は主にふたつあります。ひとつは,個物の存在と作用の規定はこのようになっているけれども,個物は存在にも作用にも決定され得るのだということを確証することです。僕はスピノザの哲学について考えているのですから,これを論証しておくのは当然でしょう。しかしこれは主要な目的ではありません。むしろスピノザがこれをどのように論証しているかを検討することによって,ライプニッツGottfried Wilhelm Leibnizが自身の哲学ないしは形而上学に,どのような規定を与える必要があるのかということも浮かび上がってくる筈であり,それを明らかにしようというのが,ここでこのことを検証する最大の目的です。
 スピノザの規定はごく簡単にいえば,第一部定理二八備考の中盤部分に集約されます。このあたりは前回の考察のテーマで入念に検討した事柄のひとつですから細かく繰り返すことはしません。単純にいえば垂直と水平の因果論は,同じ「唯一」の因果論なのであって,水平の因果論だけに着目すれば無限連鎖の規定は免れ得ないけれども,垂直方向の因果論を導入することによって,それは解消されるというものです。そもそもスピノザの哲学では,自然Naturaのうちに実在する個物は,個物という様態的変状modificatioに様態化した神Deusなのですから,このように無限連鎖から逃れるのは,ごく自然であるといえるでしょう。
 ライプニッツにもこのような規定が必要だと考えます。
コメント
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