スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

銀河戦&扱う逆説

2008-04-11 21:44:08 | 将棋
 3月29日に放映された銀河戦のDブロック7回戦は,序盤の駆け引きから変わった変化になりました。
 北島忠雄六段の▲7六歩に浦野真彦七段が△3二金。先手はさして考えずに▲2六歩。北島六段は見るからに温和そうな方ですが,盤上でもあまり挑発には乗らないそうです。第1図に進展。
           
 何気なく見えますがこの▲5六歩はやや疑問で,▲4八銀とか▲6九玉なら無難だったようです。後手はここから△4三金と上がり向飛車に。これで先手は△2四歩の筋を警戒して,▲7九玉と寄りにくくなりました。2手目△3二金で先手が居飛車,後手が振飛車というのは滅多にない変化と思います。その後,先手の序盤はさらにまずく第2図。
           
 ここで△2四歩と仕掛けました。△2四同飛の後,先手が飛車交換をできないのは当然。▲2五歩では飛車を引いた後,端を突いて△1三桂があるので先手は▲2六歩と受けました。先手はとにかく局面を収めなければいけません。苦心して第3図へ。
           
 ここでは収まったと思えましたが,△2六歩でなく△2五歩と打ったのが好手。△2六歩だと後で△3五歩と突いたときに▲2六飛と取られます。先手は金も右辺に使って第4図。
           
 ここで△4六歩がまた好手。▲同歩は△3五角,▲同金は△2六歩なので▲同角でしたが,角切りから第5図となっては玉型の差が大きすぎ,以下いくばくもなく先手の投了となっています。
           

 明日からは高知記念の開催になります。3月はあっせん停止でダービーには出場できなかった武田選手が中心になるでしょうか。

 今回の考察では,ゼノンの逆説のすべてを扱うというわけではありません。
 まず第四の逆説ですが,これは扱いません。僕が考えるにこの逆説というのは数学的な要素が大きく,運動と静止の問題とも関係はしているのですが,これを証明したり否定したりする手続きというのがあまりに煩雑になると思われるYからです。
 次に,やはり僕の考えでは,第一の逆説と第二の逆説というのは,少なくとも実在論との関係においては,ほぼ同じような考え方に依拠して論証することができます。したがってこの観点からはこれらふたつの逆説の両方を扱う必要はありません。そこでここでは第二の逆説の方を扱うことにします。
 第三の逆説はもちろん扱います。僕の見方は,第三の逆説があって,この逆説が逆説であることを証明するために導入される考え方というのが,第一の逆説と第二の逆説を生じさせるということになっています。
 直接的には扱わない第一の逆説の論理構成だけ簡単に紹介します。ある人間がSからGヘ向うとします。するとこの人間は,Gに着く前に,SとGの中間点Xに着く必要があります。次にXとGの中間点であるYに着く必要があります。さらにYとGの中間点であるZに着く必要があります。このようにして着くべき中間点というのが無限に生じてきます。よってこの人間は論理的にはGには辿り着くことができないというものです。
コメント
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