スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

川崎記念&ゼノンの逆説

2008-04-10 20:20:59 | 競輪
 毎年,桜花賞典という名称でこの時期に行われる川崎記念。今年は悪天候のため,決勝(動画)が一昨日から昨日に順延となりました。雨だけならともかく,強風では自転車は危険ですから,妥当な判断であったと思います。事実,一昨日は3レースまで行われたのですが,2レースと3レースでは周回中の落車という事故が起こっています。
 木本選手と伏見選手でSの取り合い。木本選手が前受けとなり,2番手に伏見選手に迎え入れられた山崎選手,5番手に荒井選手,7番手に佐藤友和選手で周回。
 上昇した佐藤友和選手は2番手の山崎選手に蓋をする格好でそのまま打鐘。ゆっくり踏み上げると荒井選手が発進し,このラインの先行。うまく3番手に入った佐藤友和選手は,後方になった山崎選手の巻き返しに合わせるように捲り発進。しかし神山選手にブロックされて失速。この影響で山崎選手もかなり外に浮かされたのですが,ものともせずにいききりました。結果,山崎選手と伏見選手で直線勝負。ここは山崎選手が抜かせずに優勝。伏見選手が2着で,少し離れたものの佐藤慎太郎選手が3着と,福島の上位独占になりました
 優勝した福島の山崎芳仁選手はグレードレースは12月の全日本選抜,記念はその直前の花月園以来の優勝。川崎記念は昨年も優勝していて連覇になります。展開としてはむしろ佐藤友和選手に向いた感じですが,神山選手のブロックも強烈でした。ただ一旦は浮きかけながら捲りきったのは山崎選手の力の証明。あれは簡単にはいききれるものではありません。

 スピノザの実在論を考えるにあたり,今回は哲学では有名なゼノンの逆説というのを取り上げます。これについて具体的に考えることによって,スピノザの実在論の帰結が浮かび上がってくると思うからです。
           
 ゼノンというのは紀元前のギリシアの哲学者で,パルメニデスの弟子にあたる人。ストア学派の創始者とされるキプロスのゼノンと区別するため,エレアのゼノンといわれることもあります。
 一口にゼノンの逆説といっても,これは4つの逆説によって成立しています。アリストテレスがこれに簡潔な名称をつけて説明しています。
 第一の逆説は二分割と呼ばれるもの。これは簡単にいえば,スタートからゴールに向うランナーは,ゴールには到達することができないことを論証するものです。
 第二の逆説はアキレスと名付けられているもので,これは有名です。アキレスはアキレス腱の語源になった足の速い人ですが,このアキレスが亀を追い掛けていっても,亀に追い付き,追い越すことができないという論証です。
 第三の逆説は矢の逆説。これは,弓から放たれた矢は,一定の時間空中を飛んで,地上に落ちて止まるのだけれども,空中を飛んでいる間も矢はずっと止まっているという論証です。
 第四の逆説はアリストテレスが競技場と命名しているもの。これは単純化すると,Xの半分とXの2倍が等しくなることを論証したものです。
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