スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

桜花賞&数列の稠密性

2008-04-13 19:17:17 | 中央競馬
 牝馬クラシック第一弾の第68回桜花賞は,今日,阪神競馬場で行われました。
 好発はエイムアットビップでしたが,事前に逃げを宣言していたデヴェロッペが内から先頭を奪い,そのまま後続を離して逃げました。前半の800メートルは46秒4で,コース形態なども加味すればハイペースなのでしょう。トールポピーは後方4・5番手で,これをマークするようにリトルアマポーラ。
 直線に入るとデヴェロッペは失速し,エイムアットビップが先頭に。しかし直線の半ばでは好位集団の一番後ろにいたエフティマイアがこれを交わして先頭に。トールポピーとリトルアマポーラは3コーナーから大外を回って追い上げたのですが,この2頭のすぐ前にいて,これに合わせて一歩先んじて追い出したのがレジネッタ。この判断がよく,ゴール前でエフティマイアを捕えて優勝。エフティマイアが2着で,この2頭の間を伸びてきたソーマジックが3着。波乱の結果になりました。
 優勝したレジネッタはトライアルを3着してここに出走。重賞が初勝利ですので大レースはもちろん初制覇。イタリア語で女王を意味するReginaに微小辞がついた名前とのこと。前走から差しに転じたのがここで実を結びました。距離も前走の1400より今日の1600の方が向くのでしょう。またこの馬はフレンチデピュティ産駒ですが,フレンチデピュティの仔は全般的にやや時計が掛かる芝コースに適性を示すものが多く,あるいはその点もこの馬に向いたかもしれません。
 鞍上の小牧太騎手は兵庫でデビューし,JRA移籍して5年目。大レースはこれが初優勝。また管理する浅見秀一調教師は一昨年の菊花賞以来の大レース優勝となります。桜花賞は共に初制覇となりました。

 明日はマイナビ女子オープン決勝五番勝負の第二局です。後手のごきげん中飛車でしょうか。

 ゼノンの逆説でゼノンが意図しようとしていたことは,大まかにいうと運動と多の否定ということになるのですが,実際にはこれは,単に実在論の哲学にだけ関係しているのではなくて,むしろ数学に関係しています。僕は数学的な考え方を明らかにしようという意図があるわけではなく,単に哲学あるいは形而上学的な意味における実在論との関係でこれについて考えているわけですが,ゼノンの逆説というのをその対象として扱う以上,これを論証するために,最低でもひとつの数学における考え方というのを知っておかなければなりません。それが数列の稠密性という考え方です。
 数学的な事柄ですので,詳しく知っておくことは,ここでの考察上は不要ですので,ごく簡単に説明しておきます。数列というのは文字通りに数の列というのを意味します。これは無際限なものですが,ここでは説明の上で分かりやすくするために,0から始まって100で終るものと仮定します。数列の稠密性というのは,この0から100までの数の列のうちには,一切の隙間がないとする考え方です。したがって,0から100までの間に,AとB,どんな任意のふたつの数をとっても,この数の間には隙間がない,すなわちさらに別の数Xがあるとする考え方です。
 どうしてこのような考え方が生じるのかは後で明らかになるでしょう。扱う逆説には含まれない第一の逆説において,あと半分という地点が論理的には無際限に生じる理由は,まさにこの数列の稠密性という考え方に依拠しているということが,何となく分かるのではないでしょうか。
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