スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

黒潮盃&第一部定理八別の証明

2007-08-18 21:51:28 | 地方競馬
 公営競技には年に3度の稼ぎ時があります。まず暮れから正月。次にゴールデンウィーク。そしてお盆。ということでこの時期は各地でビッグレースが行われます。そのひとつ,15日の大井の第41回黒潮盃
 最内からベルモントオメガが逃げてイチモンジが2番手。外の3番手に笠松のマルヨフェニックス。発走が悪かったロイヤルボスは,その後の直線で追い上げて先行勢を見る位置。前半の800メートルが50秒3で,スローペースといえると思います。
 結果的に3番手のマルヨフェニックスが直線で追い出されると後続を引き離し,3馬身半の差をつける快勝。後方から追い上げてきたジェイドロボスが2着で,3着には一瞬は見せ場を作ったチェレブラーレ。ロイヤルボスは直線では伸びを欠き4着でした。
 優勝した笠松からの遠征馬,マルヨフェニックスは東海ダービーを制した今年の東海地区№1。ジャパンダートダービーが大敗でしたので,地区のレベルに疑いを抱いたのですが,あのときは初の遠征+初のナイターというのが響いただけのよう。これだけの差をつけましたので,南関東3強に続くレベルにはあるようです。完全に見誤りました。ファミリーナンバー7-cのアストニシメントに遡る牝系出身です。
 ロイヤルボスの方は発走後の追い上げに少し無理があるように感じられましたし,直線もやや包まれるような形になってしまい,十分に能力を発揮することができなかったという印象です。

 明日は小田原記念2日目優秀の銅門賞。並びはおそらく,佐藤-内藤の北日本,吉川-高木-出口の神奈川,新田-山内の静岡,残った武田に岩津の4分戦になるものと思います。

 第一部定理八にスピノザはふたつの備考を付しています。このうちどちらかといえば重要なのは備考二の方なのですが,ここでは背理法を用いた第一部定理八の証明とは別の証明について説明している備考一の方について考えることにします。ここでスピノザはこの定理が,単に第一部定理七から帰結すると主張しています。
 しかしこのためには次の事柄を前提する必要があります。それはまず,ある事物が無限であるということはその事物の存在についての絶対的な肯定を含むということ,いい換えれば,知性がある事物を無限であると認識するとき,その知性は同時に,その事物の存在に関してそれを絶対的に肯定しているということであり,もうひとつはこれと逆に,ある事物が有限であるということは,その事物の存在についての部分的な否定を意味するということです。この前提の妥当性については別の仕方で考えることにして,とりあえずはこれが成立すると考えることにします。
 すると,第一部定理七によれば実体の本性には,その実体が存在するということが含まれています。よって実体は必然的に,いい換えれば永遠から永遠のうちに実在するということになります。今はこれを実在的な意味で解釈するか名目的な意味で解釈するかはさほど重要ではなく,少なくともあるものが必然的に実在するということ以上に,事物の存在を肯定することはできないということが大事であるかと思います。つまり,事物が必然的に実在するということこそ,事物の存在に関する絶対的な肯定であるということです。このことから前提に従えば,実体はその存在が絶対的に肯定されるようなあるものであるから,それは無限であるということが帰結するということになります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする