スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

クロフネ&第一部定理二二の意味

2007-08-06 21:20:34 | 名馬
 6月の関東オークスを快勝したホワイトメロディーの父は,アメリカで産まれ,輸入されて日本でレースをしたクロフネという馬です。
 デビュー戦は2着に負けたものの,2戦目,3戦目と2000メートルで連勝。同じ距離の暮れの重賞に進み,1番人気に支持されたものの,ここはアグネスタキオンの3着に敗れました。
 3歳になりやはり2000メートルの毎日杯から始動。ずっと乗っていた松永幹夫騎手がドバイに遠征したので四位洋文騎手に乗り換り,ここで重賞初制覇。さらに武豊騎手に換ってNHKマイルカップに出走すると,絶体絶命と思われた位置から見事に差し切り大レース制覇を達成しました。
 日本ダービーというレースは,長らく外国産馬の出走が禁じられていたのですが,この年から開放。記念すべき最初の年にこの馬が来襲するということでクロフネと名付けられたのですが,まさにその思惑通りに出走。しかし結果は5着でした。
 秋は初戦を3着。ダービーで負けた距離の適性から,菊花賞ではなく天皇賞を目指しました。しかし天皇賞も外国産馬は2頭しか出走できず,賞金順で2頭が埋まってしまい,やむなくという感じで初ダートとなる武蔵野ステークスに出走。すると後ろを大きく離してレコード勝ち。抜群のダート適性を示しました。
 よってジャパンカップダートに出走。ここも後ろを引き離しての楽勝。その後に大きな期待を抱かせましたがこれで故障を発症し,引退となってしまいました。
 間違いなく日本のダート競馬の最強馬。種牡馬としては,一昨年の朝日杯フューチュリティステークスを勝って,最優秀2歳牡馬に選出された現役のフサイチリシャールを出しています。

 明日はふるさとダービー函館が決勝を迎えます。並びは山崎ー佐藤の福島に望月,村上ー前田の近畿に合志,佐々木ー三宅の四国中国に阿部で3分戦。僕としては近畿からいきたいところです。

 第一部定理二一の意味についてはこれでいいのではないかと思います。どちらかといえば難しい部分を多く抱えているのは,第一部定理二二の方ではないでしょうか。
 まずここで,必然的にnecessarioといわれているのは,永遠にという意味に理解していいと思います。これは第一部定理二一とのバランスからいってもそうでなければならないでしょうし,永遠aeternitatemの定義をしている第一部定義八で,ある必然性necessitasに言及していることもそうですが,ほかの部分でも,スピノザは事物の必然性と事物の永遠性aeternitasとを等置するケースがあり,ここもそのひとつであると考えられると思います。
 次に,様態的変状modificatioに様態化する,ということについては,岩波文庫版『エチカ』の訳者である畠中尚志は,様態modiに変状すると理解していいと訳注でいっています。僕は厳密にいえば,様態的変状に様態化するというのと様態に変状するというのとでは,少し違いがあるのではないかと考えていますが,今はこれを追及する必要を感じませんので,この訳注に従って解釈しておくことにします。
 したがって第一部定理二二の全体の意味は,神Deusのある属性attributumがその属性を原因causaとして永遠かつ無限に存在する様態,すなわちこれを直接無限様態というわけですから,神のある属性が直接無限様態に変状した限り,このある属性から,いい換えれば,直接無限様態に変状したある属性から,生じるすべてのものは,無限infinitumでありまた永遠である,ということになります。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする