スピノザの『エチカ』と趣味のブログ

スピノザの『エチカ』について僕が考えていることと,趣味である将棋・競馬・競輪などについて綴るブログです。

サイレンススズカ&第二部定義六

2007-08-22 22:47:49 | 名馬
 先日のことになりますが,動画のトラックバックを頂きまして,ちょうどよい機会と思いますのでサイレンススズカを紹介することにします。
 デビューは遅く3歳2月。新馬を勝って果敢に弥生賞へ。ゲート内で立ち上がってしまい負けました。その後,条件,ダービートライアルのオープンと連勝。ダービーに駒を進めましたがここは9着。秋は神戸新聞杯2着からの始動。距離適性から古馬相手の路線を選択,天皇賞は6着,マイルチャンピオンシップはタイキシャトル(3歳時)の15着でした。
 この後,香港に遠征。レースは5着に破れたのですが,武豊騎手に乗り換って大逃げを打ったレース振りがこの馬の転機となりました。帰国し4歳になり,オープン特別を逃げ切ると中山記念は詰め寄られるところがあったものの一杯に逃げ切って重賞初制覇。さらに小倉大賞典は楽に逃げ切りました。
 そして出走したのが金鯱賞。離して逃げて直線でも差を広げて大差勝ちというのは,おおよそ古馬の中距離重賞では類例がないもの。
 宝塚記念は乗り馬の関係で南井騎手(現調教師)が乗って逃げ切り大レース制覇。秋は毎日王冠からの始動でここも逃げ切りエルコンドルパサーに初黒星をつけました。
 6連勝で迎えた天皇賞。相手関係は毎日王冠より楽なくらいで,当然圧勝する筈だったのですが,3コーナーを回ったところで故障発生。重度の骨折であったためにやむなく薬殺処分。還らぬ馬となってしまいました。
 中距離でみせたスピードの持続力は驚異的なもの。もしこの馬がアクシデントを受けず種牡馬となり産駒を残していたら,間違いなく日本の競馬シーンは変わっていたものと思います。

 存在existentiaの絶対的否定というのも,もしもそれがあるとすればこういった仕方であるということは,僕はこれでいいと思います。そこで最後の問題となるのは,事物が無限infinitumであるということが,直ちにその事物の存在の絶対的な肯定affirmatioであるということを無条件に前提としてよいのかどうかということです。
 もちろんこれを実在的に考えた場合には,絶対に無限absolute infinitumであろうと自己の類において無限であろうと,無限であるといわれる事物が永遠aeterunusのうちに実在するということについてはすでにそれが明らかになっています。だから,無限であるものの存在が絶対的に肯定されるということについては僕も異存はありません。ただこのことが,ここまでに僕がしてきたような検証を経ずに,事物が無限であるということだけから直接的に前提できることなのかどうかといわれれば,僕は少し判断に迷うところもあります。事物が無限であるということが,その事物が持続duratioのうちには拘束されないということは,逆に拘束される場合には明らかにそれは有限finitumであるという意味ですから,何となく分かるのですが,これだけでそれがこの存在の絶対的肯定であるというのは,どことなく腑に落ちないものを感じてしまうのです。
 そこでこれについては,もう少し別の角度から考えてみたいです。そのために,まず第二部定義六から入っていくことにします。
 「実在性と完全性とは同一のものであると解する」。
 この考え方もまた,スピノザの哲学ではある種の独特の考え方ではないかと僕は思っています。
コメント
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