浅草文庫亭

"大哉心乎"
-大いなる哉、心や

バー・ドラッカー

2009-09-24 01:34:39 | 注目サイト
シルバーウィークでしたね。

これだけ休むと仕事に復帰できるかどうか不安だけど。

連休中は山梨行ってほうとう食べたり、ワイナリーを回ったけど車なので試飲が出来なくてがっかりしたり、新宿で飲んで夜2時に焼肉食べたりとか色々してました。

で、今日はそんなこととはまったく関係なくてドラッカーの話。

ほぼ日刊イトイ新聞で「はじめてのドラッカー」という連載が始まってます。

ドラッカーという人は「マネジメントの祖」「現代最高の哲人」と言われる学者さんなんだけど、まぁーこの人の本が面白い面白い。

「現代の経営」だとか「イノベーションと企業家精神」なんかほんと飛び上がるくらい面白かったですよ。



「現代の経営」というのがドラッカーの著作の中では代表作なんだろうけど、僕は「イノベーションと企業家精神」のほうが面白かった。

読んでるとね、勇気がわいてくるんですよ。

僕のパソコンでは立ち上げると最初に「ドラッカーカレンダー」というものが表示されるようになっててドラッカーの著作から一節が表示されるようになっている。

こんな感じ。

これもいいよね。

働いていると如何に自分が何も出来ないか、ということをしみじみ痛感させられて落ち込むこともあるけど、それは違うんだよね。我々が働けているのは「出来ないことが少ないから」じゃなくて「出来ることがあるから」なんだよね。

そのほかにもね、勇気がわいてきますよ。

この人の思想の根本にあるのは徹底して「強みを活かせ」ということ。どんな人間にも強みがあり、その強みを活かせば一流になれる。部下の強みを見抜き、その強みを最適に発揮できる手段がマネジメントであり、部下の強みを活かせていないマネジメントは失敗である、ということ。

そういう風に言われると勇気がわいてくるよね。

彼の本の中で一番好きな言葉はこれ。

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部下は上司の無知、無能、無作法さ、たいていのことを許す。
しかし「真摯さの欠如」だけは絶対に許さない。
そしてそのような人間を選ぶマネジメントを絶対に許さない
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これを思い返すたびにビシッと姿勢を正さなければいけない気持ちになってくる。


そもそも僕がドラッカーを読み始めたのは。

今の仕事を始めたときにある尊敬している上司が「ドラッカーを5冊以上読まずに今の仕事をしている人は免許持たずに高速道路走ってるようなものなので『ヤバイ!』と思ってください」と言ってた。

何せ僕はそういうところでは素直なので「ヤバイヤバイ」と思って早速ドラッカーの本を数冊買った。

でもね、そのときはパッと読んで「うーん、よくわかんないな」と思って本棚に立てといたんだよね。

それからしばらくして仕事上で色々タフな状態になって、「あーん、どうしたらいいの?」と思ってたときにパッと輝いていた(ように見えた)のがドラッカーの本だったんだよね。

藁にもすがる思いで読み進めたら「ああ!ここに書いてあるじゃん!!」と思えた。

だから僕は色んな人にドラッカーを勧めるときにそういう風に話をしています。

つまり、「読まなくてもいいから買っておいて。読んでわかんなかったら今は必要ない、ってことだから部屋に置いておけばいい。困った時に読めば必ず救いはあるしもしそういう時期が来ないならそれはそれで幸せだから。」と。

ドラッカーというとビジネス、経営、マネジメントに携わる人たちのもの、という印象があると思うけど僕は組織に属している人すべてにとって有用なものだと思ってます。

少なくとも現代において組織に属さず生きている人は居ない。


ほぼ日でやってる連載はドラッカーのほとんどの本の日本訳をしている上田惇生さんという方との対談。

これまた面白いんだ。

ついでに(と言っちゃ失礼だけど)「バー・ドラッカー」という企画もやってます。

バーでドラッカーを知ったかぶりした男性が薀蓄を語る、というスタイルでドラッカーの著作からの名言が紹介されてる。

個人的に僕がバーをやるなら、という時のための店名候補リストの何番目かに「バー・ドラッカー」というのがあったんだけど先に取られちゃったね。カフェをやるなら「カフェ ジョン・アーヴィング」ってのもいい。

連休中にドラッカーの書籍でもどうぞ、、、ってもう終わったか。