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大型買収、企業好決算報道で、NYダウ182ドル高ー学校で教えてくれない経済学

2006-07-25 09:32:36 | 経済学
王子製紙が北越製紙統合に動いたが、北越が王子の提案を拒否した。三菱商事がこれに絡んで、日経ダウが大幅反落にもかかわらず、北越製紙のストップ高を始め日本の紙パルプメーカー株が軒並み値上がりした。

一方、週明けの米国株式市場では、大型買収のニュースと薬品メーカなどの好調な業績を材料にほぼ全面高となった。NYダウは182ドル、1.7%高、S&P500種平均1.7%、ハイテク株指数のナスダックは2.1%、小型株指数ラッセル2.8%それぞれ値上がりした。

ひとつの大型買収はまた次の大型買収の連想を生む。それが株式市場に活を入れるのであろう。この日の米国の買収話は病院経営のHCAを330億ドル(3兆8,200億円)で買収するという。ある民間投資会社によるPhilios Electronics102億ドルの買収、Advances Mixro DevicesによるATI Technologiesの買収話が話題の中心だったとWSJ紙は報じている。

ただ、NYダウが本復したかどうかは米国景気の先行きがはっきりしない限り即断できない。8月8日に控えた米FOMCで米利上げの方向性が打ち出せるか不透明である。バーナンキFRB議長の米議会証言でも、インフレを懸念するよりは米国景気後退を懸念する方向に軸足を移した発言をした。

米住宅価格が大幅値下がりしている。買い替え、買い替えで雪だるま式に個人資産を増やしてきたが、現在は、売るから下がる、下がるから売るという、逆の流れが起こり、担保価値急落が米個人消費に水を差している状況は否定できないだろう。

ライス米国務長官がベイルートを電撃訪問したと今朝のCNNテレビが報じていた。NY金先物相場はオンス7.90ドル下げ612ドルで取引された。中東紛争が解決に向かうと金相場は580ドル台まで値下がりすると予測する向きも出てきている。

金相場の値下がりは、ドル相場が比較的堅調なことも反映している。北朝鮮ミサイル問題発生ではドルは売られたが、今回の中東紛争ではドルは買われた。ドルは、1ドル=116.65ドル、1ユーロ=1.2635ドルで取引された。

NY原油(WTI)先物相場は、米国での華氏100度以上の高温で天然ガス相場が6.6ドルを突破して連れ高、62セント高のバレル75.05ドルで取引された。ライス電撃訪問も原油相場には響かなかった。中国始め原油に対する世界的需要が根強く、需要の伸びに供給のテンポがついていけないと物知りな相場が先読みしているのであろう。

「金鳥の夏」は蚊取り線香の話。大型買収と中東紛争で「緊張の夏」になりそうだ。(了)

江嵜企画代表・Ken


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