柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

納棺式ができる葬儀スタッフであれ!

2011年10月03日 | 葬祭スタッフ
亡くなった故人を棺に納める前に、旅支度や死化粧をします
そして納棺します
映画の「おくりびと」のお蔭で、納棺士という職業が世間に知れました
その後、葬儀社や納棺、湯かん業者への就職希望者が増えました!

地域によっては、昔から納棺士がするのが当たり前、というところもありますが
本来は葬儀社が行っていました

私の記憶にも残っているんです
亡くなった祖父を布団に寝かせ、叔母たちが泣きながら足袋や着物を着せてました
泣いている叔母を見て、「かわいそう」と感じたのを覚えています

私が勤めていた葬儀社も湯かんを頼まれる以外は
全て社員が納棺式を行い、ご遺族の皆様とご一緒にお支度をさせていただきました
故人の為に、ご遺族やご親族が体に触れる最後の貴重な機会です
末期の水の道具もありきたりでなく、各スタッフが優しさを重視して用意してました

ご遺族にとっては、冷たくて硬い体を触り、死を実感する時なんです
とても大事な場面なので、丁寧に説明しながら行いました

私は緊張より、和やか、愛おしさを感じていただけるように注意してました

ところが、最近の葬儀社は納棺を業者任せにしたり
ご遺族には参加させず、スタッフだけで身支度を整えてしまったり
という葬儀社が増えています

東北の某葬儀社では、気が付いたら納棺は業者さんの仕事になっていて
社員が納棺の技術を持たなくなっていたそうです
そこで社員に納棺の研修を1からやり直して、現在ではほとんどの納棺を
社員自身が行うようになり、ご遺族や故人への接し方も変わったそうです

納棺をし終えるとご遺族から「ありがとうございました」と
いつもお声をかけていただきました

葬儀の前に、ご遺族やご親族と気持ちが行き交うのも
この時間なんです

やっぱり納棺は大事な時間です


最新の画像もっと見る