柴田典子の終活ブログ「エンディングノート知恵袋」

エンディングデザインコンサルタント柴田典子のブログ。
葬儀に関わらず「賢い老い支度」として終活全般のお話もしています。

おひとり様の先々は

2021年10月07日 | 老後
「今は元気だが、この先の生活を思うと心配」
配偶者を亡くし、お子様がいない女性の方からこんな声をよくききます。

終活セミナーにいらっしゃる方は、元気な方です。病を抱えていても出かけることもでき、判断力もあります。

しかし、今の生活がずっと維持できない事を皆さんは承知していて
「先々は施設に入いるつもり」とほとんどの方が口にされますが
具体的に考えている方は稀です。

先ず、誰に自分の今後の世話を頼むのか?
甥や姪という答えをよく聞きますが
あくまでも希望で相手にそのことを打診して、承諾を受けている人は少ないです。
「昔その話をしたら承知してくれた」というのも
時間の経過は人の環境も気持ちも変えてしまうので
再確認をしないと安心はできません。

重篤な病気にならずとも
認知症の気配が見えたり、身体が衰弱してきたら
お金を出し入れすることもできなくなります。
介護の手続きや病気の治療の判断も難しくなりますね。
子供がいるなら、多少の問題はありますが何とかなります。

でも子供がいないとそう簡単にはいきません。
何の手立てもしなければ親切な甥や姪でも役立つことは困難でしょう。
もし甥や姪が複数いるなら、
なるべく早めに託せる人を決め、承諾も得ておく必要があります。
そのうえで後見人などの法的な契約もした方がいいですね。

介護施設に入るとしても今の住まいの近くを考えているのか
世話をしてくれる人の近くにするのか、も悩ましいことですね。
場所によって費用も違います。
また介護施設は待遇の差が明らかなので
数カ所の下見をきちんとしないと後悔が生まれます。

もし自宅を所有しているなら
その家をどうするかも決めておきたいところです。
施設に入れば家は空き家になります。
処分するにしても高齢になるほど自分の力では無理になります。

費用はかかりますが
誰も頼らず、法律の専門家に後を託すこともできます。
施設は選ばず、介護制度をフルに使い
自宅で最期を迎えることも十分に可能な事です。
しかしこの状態を作るにも元気なうちの準備が必要なんです。

「いずれはきちんとするが、まだ先でいい」と悠長に構えていると
すべてが手遅れになり、周囲を困らせることになります。

こんな大問題を自分で考えるのは大変な事です。
すぐに決定しなくてもいいのですから
先ず、相談をして、情報を得てみましょう。
相談先は多くあるのでネットでも探せますが
どこに行ったらいいのか迷うなら
先ずは、地域包括支援センターに行ってみましょう。
そこからがスタートです。

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