三千院を出て、バスの駐車場へ向かった。
途中、自分用にごぼうの漬物を買って坂道を下った。
少し下ったところで、あれ! この路でよかったのか?
上ってきた時と違うような気がした。
では上ってきた道はどんな景色だったのか、思い出せない。
そのまま少し歩いた。
ちょうど人がいたので「大型バスの駐車場はこのまま行っていいですか?」と尋ねた。
「行けるけれど遠回りになりますよ」と別の道を教えてくれた。
しかし教えてもらった道も違うような気がした。
バスへ戻る時間も忘れている。
確か4がついていた、今は3時半、3時40分だったかな?それだと間に合わない。
だんだん焦ってきた。
添乗員の携帯電話の番号は帽子につけている札に書いてある。
しかし携帯電話はバスの中に置いてきた。
とにかく引き返そう、今歩いてきた道を引き返すことにした。
必死で歩いた。
やっと見覚えのある景色に出会った。
店のおばさんに訊くとこの道を下ればいいと聞き一安心。
しかしバスの時間がわからない、今3時50分。
歩いている人の中に同じバスに乗っていた人がいないか見ながら歩いた。
紫蘇畑が見えた。
添乗員がいた。
添乗員に訊いた、集合時間は何時だった?
4時20分です。早すぎたんだ。
以前、ヨ-ロッパ旅行の折いわれたことを思い出した。
写真ばっかりとっているとカメラには景色が残るが、頭には何も残らない。
今回の体験はその通りだ。
上って行った時の景色が頭に浮かばなかった。
バスに戻ってリュックを開けて案内のパンフレットをみた。
バスの駐車場から三千院までの道案内、間違いやすい曲がり角など
懇切丁寧に書いてある。
家に帰ってカミさんに「少しボケてきたかな?」とこの話をした。
「もう行くのをやめなさい」と言われるかと思ったら、
「次回からは添乗員について歩きなさい」と言われた。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます