さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
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拳闘見聞の日々。

それぞれの強さが見えたふたつの勝利 内山、三浦が統一戦へ前進?

2014-01-01 06:07:25 | 関東ボクシング


新年最初、東西大晦日決戦、東京の方の二試合についてざっくりといきます。
関西の方はまた後日。

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内山vs金子は、内山の王者ならではの巧さ、強さによる「封殺」と
それを果敢に打ち崩そうとする金子の闘志、切れ味が共に出て、スリリングな試合でした。

序盤、ジャブは金子が速いが、ワンツー、右ストレートは内山が速いという対照。
内山が自分のリズム、テンポに金子を引き落とそうとし、
金子が前に出て手数の多い展開を作ろうとするがかなわず。
4回、右ヒットの金子が取った以外は、ワンツーとダイレクトライト、そして左フックのリードを
時に先制に、時にリターンの相殺にと巧く振り分ける、内山のペースで進んでいました。

中盤以降、金子が頭を嫌がらせに使って前に出て、内山がそれを嫌って
上体を引いたまままっすぐ下がるシーンが目について、ちょっと気になってました。
10回、その流れで左を食った内山に金子が右で追撃、まさかのダウンシーン。
内山は三浦戦以外にも、無冠時代に倒れたことがあり、けっして脆いというわけでもないですが
食えば倒れることもある、まあ普通の耐久力なんでしょうね。
しかしここまで無敗であるとおり、倒されても立て直し、挽回して勝ってきたわけで、
今回も冷静に対応し、11回は逆襲して見せました。最終回は倒したそうに見えたが、自重か。

しかし双方とも、終始、中身の濃い攻防を見せてくれた、見応えのある試合でした。
同国人対決に時に見られる、国内だから世界戦になる「ご近所対決」とは違う、
どこに出しても世界戦で通る、一定の水準を超えたレベルにある試合でした。
両者に拍手したいですね(^^)

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三浦vsハルドンは、三浦の「原始的」な強さに目を見張らされてばかりの一戦でした。

初回早々左から右で攻め込み、その後は左のボディブローを中心に、終始猛攻。
左フックで軽いダウンを喫したのをスリップにしてもらったご愛敬もありましたが、
そもそも大して効いてもなかったので、その後も何も変わらず、
打ち合いには強いはずのハルドンをものともせず、終始先手で打ちまくる。

4回にコーナーに詰めてボディから上に、強打を連発した様など、
まるで浜田剛史かカオサイか、果てはビセンテ・サルディバルか、という勢いで、
見ていてただただ驚くばかり。余りにも「今時」じゃなさ過ぎ。
な、なんじゃこれは...という感じ、でした(^^;)

こらもう、いつ倒すか、楽にしてやるかやな、という視点で見ていた試合は、
事実上8回で終わり、結果は9回でストップでした。

ダンテ・ハルドンは大柄な強打者でしたが、確かに粗もありました。
とはいえ、ここまでワンサイドで負かしてしまう三浦の強さは、
敵地でのトンプソン戦勝利によって、さらに強固なものになっているようですね。

矢代義光戦の頃から、強いことは強かったですが、
キャリアを積んで心身ともに図太く、逞しくなっています。
私なぞが最近のボクシングを見るときに、あれこれ考える理屈や理論を
ある部分では無視し、超越したところで闘っている、そんな印象でさえあります。

今後は内山との再戦が取りざたされるでしょうが、
前回の対戦の展開を基本的には踏襲するにせよ、あのときには踏み越えられなかった一線を
三浦の猛攻が踏み越えて攻めていく場面が見られるのではないか、という期待もあります。
できる限り早い時期に実現してもらいたいものですね。

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雑感を少々。

リングサイドレポーターの佐藤洋太は、良いレポートしてましたね。
簡潔に、的確な内容を、聞きやすい話し方で伝えてくれました。

彼が引退式で発した「ボクシングはロマン。誠実に向かい合って欲しい」というコメントには
胸を打たれましたが、彼の目にもこの日の二試合は、涼やかに映るものだったのではないでしょうか。
今後も時に、このような形で元気な姿を見せてもらいたいものです。


解説の畑山隆則は、またも好調でした。
ファンやマニアにも、そして一般視聴者にも気を配った解説の中身は、安心して聞けるものです。
最後の方には「世界戦といってもしょうもないのもあるけど、この試合は素晴らしい」と
最近の好調ぶりを見せつけるコメントも出ました。
畑山さん、そういうことは、固有名詞を出してもっと何度も言いましょう(^^)
今後の活躍にさらなる期待しておりますです。


あと、前座では河野公平が再起戦で勝ったそうですね。
田口良一も同じくとか。
この辺、後日BSで放送とかいう予定はないんでしょうかね。見てみたいものですが。


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ということで、まずは元日更新です。
更新頻度が安定しない、拙いブログではありますが、
これまで同様、皆様とコメント欄で楽しく交流させていただきたいと思っています。
本年もよろしくお願いしますm(_ _)m



追記:明日か明後日には、関西の試合の方についても何か書きます。
正直、気分の良くないものをいくつか見せられたので、年始をそんな話から始めるのもナニですので
後回しにさせてもらいました。
どっちもTV観戦の身ですから、あまり意味の無い仮定ではありますが、
もしどっちかを会場観戦せよと選択を迫られたら、東京の方が正解、だったでしょうね...。



コメント (10)
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