ちいさな幸せ

幸せの基準ってある?
それは自分の心の中にあると思う。
私は何時も陽だまりのような幸せの中に居た。

新茶

2006年05月21日 | 今日この頃
            ペラルゴニューム
      何年か前この花が無性に好きな時期があった
       違った花色を10種類は優に持っていた
        好きな色から消えて今は二色のみ

昨日鹿児島の従兄弟から新茶が届いた。毎年送ってくださる。此方からはれいこさんにファッションバッグを送ることにしている。金高ではなく、れいこさんに似合うと思うものを買う。れいこさんは鹿児島の人にしては華のある人、近ければ話が合うだろうと思うが、鹿児島は遠い!

叔母(舅の妹)が健在の時から送ってくれていたが、その時は本当に手製である手もみしてくるくる丸まった葉を始めてみた時「これがお茶?」と信じられなかった。時期には娘達が集まって茶摘から製作までしていた。今は精製に出している。新茶の口開けには美味しい和菓子を奮発しよう。

叔母は9人の子持ちだ(本当は11人生んだ)女5人、男4人だ。今は7人になっている。私達の結婚式の時、控え室にいた私に「よかおごじょね~」と声を掛けてくれた。「いいおじょうさんね~」って事だね。アメリカの日本大使だったライシャワーさんの奥さんハル・ライシャワーさんが遠~い遠~い親戚だと教えてくれたのもこの叔母だった。

そのご主人は「弓作り」の職人だった。叔父さんの仕事をしている所を見たが、敷物の上に座り、その部屋にあるのは弓作りに必要な道具と竹だけ。もくもくと一心に作っていた。

この人が変り者と言うか自分を持っているというか、宮内庁から「人間国宝」の通達をあっさりと断った。受けるかどうかの問い合わせは半年前に来るそうだ。子供達や町長がいくら薦めても「いらん」だった。「人間国宝」を断った人って何人ぐらいいるのだろうか?「人間国宝」の名が付けば「弓」の値打ちも上がると思うのに、なんと欲のない人だろう。

我家の長男が京都の大学に行っていた頃、京都では「どうしんさんの弓」と言えば有名だとの噂を聞いてきた。「人間国宝」の話の出るず~っと前の事である。

息子の代になっているが、そこにはラジオがありBGMが流れていた。今は三代目も弓を作っていると聞くが、どんな背景で作っているのだろう。

二三年前神戸のそごうで「弓」のデモストレーションに来られた事がある。その時神戸の王子公園内の弓道場で火事があった。弓は長くて持ち運びが大変なので皆さん道場に置いているそうだ。弓が焼けたので会場に連絡が入ったが持ってきてる弓は全て注文を受けて作った品で分けるべき弓は一本も無かったと言う。

舅も弓を引いていたので、片肌脱いで弓を引いている写真等が残っている。日本的な趣味はこれだけではなく「煎茶」等も嗜まれたらしく茶器が残っていた。しかし息子も孫もそのDNAは受け継いでいないらしい。趣味と言えば主人の兄弟は無趣味、義姉も義妹も無趣味、私一人が浮き上がっている感じ。

今は亡きのりこさん(三女)も弓を引いていたのか、毎年成人式の日に京都の三十三間堂で行われる「弓の会」を見るために私宅に泊まった。色んな所に案内するのは私の役目だった。

鹿児島との付き合いは私がしていたので、のりこさんのお葬式も私が出た。神式で神主が述べている間両手を前に就き(やくざは親指を前に就くが、その反対で手前に入れる)平伏しなければならないのは一寸辛かったな~。お墓に行く時は襟と頭に白い布を付けて、鐘と幟?を先頭に一列に並んで歩いていく、いわゆる葬連行列である。墓の前には2本の棒の間に縄を渡しその縄に贈られた提灯を吊るす。それを又持ち帰り仏前にも供える。その数で付き合いの広さが解るらしい。私達は提灯と言えば一対の感があるが、この経験が在るので、姑の仏前にと初盆に一張りの提灯が送られて来ても納得した。

それと葬式のあった家に泊まると、三晩続けて泊まらなければならないと言う仕来りがあるらしく、私はいつも向いの従兄弟の家に従兄弟の子と二人で一泊し帰って来た。鹿児島といっても全てがこうではない。関西と良く似た葬式に出た事もある。

最後にお口直し・・・叔母の家は鹿児島神宮の傍にあるので、娘は皆その年頃になると巫女さんを経験したそうだ。

一度っきりだが鹿児島で従兄弟会をしたことがある。仙台、埼玉、静岡、関西から集まった。その時の会場の仲居さん曰く私の主人を見ながら「あの方は遊びなれていますね。私達には解るのですよ」って言う。「この人が奥さんですよ」と従姉妹達の言葉に「あら~・・・」と次の言葉に詰まる仲居さんを見て大笑い。この世を去った人もあり懐かし~い思い出である。









コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする