8月10日(土)晴
深浦での僕の散歩道は、国道から海岸線に抜ける片道1.5km。以前はねぶたが終わると急に秋めいたものだが、近年は季節のめぐりが狂ってきた。8月になってやっとエゾゼミとニイニイゼミが鳴き出した。数年前から、昔は青森県にはいなかったミンミンゼミの鳴き声も交じるようになった。2030年代には東北も亜熱帯に変わるのだろうか?国道の歩道には飛ぶことを諦めたエゾゼミが灼熱死を待っている。飛翔能力の低いエゾゼミは森にしか飛べない。木のない環境に迷い込むと死が待っている。瀕死のエゾゼミを田の稲穂に乗せてやったが、彼らは高い木から滑空しないと飛び立てない。大きな体に立派な模様の王者の風格さえ漂わせているのに。