lens, align.

Lang ist Die Zeit, es ereignet sich aber Das Wahre.

principles of lust.

2006-01-19 01:28:17 | art music

Leda_5
                     リュベンス『レダと白鳥』より抜粋

───だからといって、動物が、そして時として激発する性欲を持つ猿が、エロティシズムを知らないということに変わりはない。猿は、まさに、死の認識が欠如しているかぎりにおいて、エロティシズムを知らないのだ。それは、われわれが人間であって、死の暗い見透かしの中で生きており、エロティシズムの激発的な激しさ、その絶望的な激しさを認識しているという事実とは反対の事柄である。いかにも、理性の効用主義的な限界の中で語っても、われわれは、性的攪乱の実践的な意味や必要性を感じ取っている。けれども、その最終局面に『小さな死』という名を与える側にしても、その不吉な意味を見て取ったことは誤りだったであろうか。
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けれども、もしも、ひそかにわれわれがそれを行うならば、禁止は美化を施し、おのれの禁止するものを、不気味であると同時に神々しい微光によって、照らすのである。つまり、要するに、宗教的な微光によって照らすのだ。
────
禁止は、侵犯へと引き込むのであって、その侵犯なしには、われわれを誘発する悪い微光を持たなかったであろう…。まさに禁止の侵犯こそが、呪縛をかけるのである。けれども、この微光は、単にエロティシズムが放つ微光なのではない。それは、完璧の強烈さ、死が犠牲者の喉を切り裂く─そして生を終わりにする─瞬間にはたらく強烈さが行動し始めるたびごとに、宗教的な生命を照らすのだ。「聖なるものよ!」この言葉の音節は、予め苦悩を背負い込んでおり、そこに背負われている重みは、供養における死の重みなのだ。われわれの生は、そっくり死を背負い込んでいる。けれども、私の中で、窮極的な死は、異様な勝利の意味を持つ。それは、私をその微光に浴びさせ、私の中において、無限に陽気な笑い、すなわち消亡の笑いを開くのだ。

─ジョルジュ・バタイユ『エロスの涙』


□ Tunes of the Day

Atrp


□ Robert Rich / "A Troubled Resting Place"

Calling by Stormlight



───しかしながら動物と同様に人間は極めて強い感性的な色彩を帯びた複合体であり、その額には、個を超えた記憶の刻印がまごうかたなく刻み込まれているのである。すなわち、性的感情の芽生え、異性間の感情、性的な好奇心、性的な羞恥心等々である。これらは、ある場合には苦痛に満ちた、またある場合には天にも昇るような筆舌に尽くし難い感情である。
────
ゼーモンによれば、すべての有機体は"mneme"(=記憶)という機能を持つ。外界による刺激が有機体に及ぼす持続的影響がムネメとなる。
────
そこでR・ゼーモンは、総じて高等な動物や植物の、卵細胞もしくは胚芽の段階から起こる進化過程全体の反復を、記憶した詩の暗唱と対比させている。この対比は隠喩ではない。
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外的世界も意識も、同一の根源的なエレメントから構成されている以上は、いずれも同一のものである。すべての個体を構成する、このようなエレメントの本質的な共同性に対して、ただ一つの外的世界があるのみと表現すべきか、それともただ一つの意識があるのみと表現すべきかと言えば『いずれも同じで』ただその表現が異なっているというだけのことなのである。

─エルヴィン・シュレーディンガー『わが世界観』



□ Steve Roach / "Labyrinth"

Wren and Raven



□ Constance Demby / "Sanctum Sanctuorum"

Gloria



□ Vangelis / "El Greco"

VIII



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