ザ・クアトロ

クアトロの父のたわごと

カベルネの父のつぶやき

2010年02月23日 | ワインの話

Photo 親というものは、子供の自立を一番に願うものだろう。
いつのまにか、子供は自分一人で自立して大きくなったような顔をしはじめる。
それはそれとして、親としては喜んでやらなくてはならないだろう。
逞しく育った証拠だと考えなくてはならない。
すると、親は自分の足下を見直すようになる。
自分はところでどんなふうに自立しているのだろうかと。
これは、カベルネ・フランというブドウのつぶやきである。
カベルネ・フランとソーヴィニヨン・ブランは恋をして、カベルネ・ソーヴィニヨンという子供を授かることとなる。
カベルネ・ソーヴィニヨンは立派に自立し、カベルネと云えばカベルネ・ソーヴィニヨンを指すようにさえなる。
その逞しい味わいのボリューム感は赤ワインの世界を制覇することとなる。
さて、カベルネ・ソーヴィニヨンの父と呼ばれるカベルネ・フランは、その存在さえも影が薄くなっているが、今もフランス・ロワール河流域では、その存在感を発揮している。
クアトロに登場したACブルグイユはそのカベルネ・フランの個性を存分に表している。
カベルネ・ソーヴィニヨンの父ではなく、カベルネ・フランここにありと思わせる個性を見せている。
ほどよい渋みは控えめな印象を与えるが、豊かな切れの良い酸は、料理を引き立てる絶妙なバランス感覚を持っている。
愛着を込めて試飲するクアトロの父であった。

コメント
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