この石仏はある意味京都文化圏を代表する石仏と言っても過言ではないほどの優品です。
勿論南山城の石仏群に付いては大和文化圏に属するものとしてここでは考えていませんが・・・・
京都市の中心街から約15km、30分以上、誰もがよく知るあの京都大原三千院山内に有る石仏です。
同じ京都に居るとは言え、ここは南山城に住んでる僕にとってはまるで遠隔地、ここを訪れるときはいつも琵琶湖側から比叡山を遠巻きにして京都市内からは逆方向から入って行きます。
距離的には遠いようですが京都市内の渋滞を避け、それのほうがよほどストレス無しに到着出来ます。
以前、この石仏は三千院山内にあるとは言え全く三千院の境内は通らず自由に参拝出来たものだが、近頃では境内に取り込まれ馬鹿高い拝観料を払わなくては遭うことも叶わない。
さすが観光寺院しっかり勘定高くて呆れてしまう。
石仏は境内の最奥の地に簡素な多い屋を掛けられ石積みの基壇上に座している。
さすがに京都市で最大最美だと言われるだけ在って格調が高く、実に堂々とした見事な石仏です。
石仏は高さ2.25m、幅1.8mの二重光背を背負い蓮華座に結跏趺坐する像高1.7mの定印阿弥陀で見事な厚肉彫りで刻み出している。
ボリューム感、力強さは他の追随を許さず見るものを圧倒させる。
顔容は重厚で半眼の目は慈悲深く、全体には軟らかさと重厚さが良くマッチして見事な石造技術で鎌倉中期の造立だと考えられて居る。
しかし、なお大和の石仏を見慣れてる僕にとっては何かが足りない・・・、それは奈良文化の持つ大らかさとそれを育んだ自然環境,社会環境の違いだろうか・・・
撮影2007.12.23