知る人とぞ知る、伊賀の石仏を代表するような優れた石仏です。
名阪国道大内ICで降り旧国道25号線に出、ほんの200~300mも月ヶ瀬方面に戻ると左手川越しの台地上に建つ花之木小学校が見え、その右脇古道の脇にこの磨崖石仏が有る。
以前からこの石仏さんになぜか惹かれていて、この前に立った時は想像以上の感動をおぼえました。
それ以後もう何度この磨崖の前に立っただろうか・・・。
いつ来ても何度見てもこの磨崖石仏の景観と石仏の素晴らしさにただただ平伏するばかりです。
大岩は幅約10m弱、高さ3m弱、奥行き約6mばかしの巨大さ・・・・
その大岩の表面を隅切りの長方形に彫りくぼめ、三体の大きな石仏と四体の供養座像石仏、蓮花瓶を厚く刻み出し、枠外には別枠の中に五輪塔を浮き彫りにしている。
石仏の前を行く古道は月ヶ瀬、柳生、奈良へと延びていて古石仏の多い古道でもある。
磨崖石仏さんの前はきれいに掃き清められていて、隣に有る小学校の情操教育が行き届いてるのかなあ・・・と思ったり。
石仏は像高1.2mの立像で、向かって右から釈迦如来、阿弥陀如来、地蔵菩薩と三尊を厚肉彫りにしている。
枠外の五輪塔は死者への供養の意も込められているとか・・・・。
徳治第一年九月日(1306年)願主沙彌六阿彌の刻銘が確認され鎌倉後期の造立。
岩盤には深い臍穴があけられていて、覆い屋根の附けられていたのだろう風化も磨耗も少なく良く保存されている。
右端釈迦如来・・・・
中央に阿弥陀如来・・・
左端には地蔵菩薩・・・・
地蔵菩薩の両脇には各二体づつ計四体の供養座像・・・
三体共になんとも力量あふれる像容で心惹かれるものがあり、すぐには立ち去り難く強く心に残る石仏です。
撮影2006.2/2009.2.8
初めて出会った時、想像を裏切らない素晴しさに感動したものです。
私もこの磨崖仏には度々会いに行きます。
木々が大きくなり過ぎた感はありますが
旧街道の石仏さんは今も健在ですね。
僕もお気に入りで何度も訪れています。