奈良県高取町、高取城阯登山道脇に残されて居る石仏。
高取町土佐、城下町外れの家老屋敷前から、今は登山道となった高取城址へ登る嘗ての大手道を、てくてく30~40分・・・
急坂を上りきって息も絶え絶えになった頃、右手に細い脇道が有り、岩屋不動への案内板が建って居る。
指示通りに進むと直ぐに境内跡だと一目で判るそれほど広くない、木立空間の最奥に三体の石仏が並び立っている。
この地は岩屋神社の跡地、明治維新までは岩屋不動と呼ばれ、古くは大峰山への行場だとされて居る。
中央には舟形火焔光背を負い岩座に立つ不動明王を半肉彫りで刻み出している。
像高50cmばかりか、右手に利剣、左手に索条・・・
牙を剥き出す様に憤怒相だが・・見る方向によっては少し間が抜けて見えなくもない。
不動明王石仏としては上出来とは言えないものの、そう悪くもない。
向かって左手には獅子に載る文殊菩薩像、ちょっと微笑んでいるようにも見え、興味半減・・
亦、右手の小さな箱石仏は「役行者」という事だが、納得の行かない像容でした。
撮影2012.11.16