前回紹介の千光寺への参道途中の鳴川集落中程にある「揺ぎ地蔵尊」と「十三仏板碑」。
鳴川渓谷の深い斜面にしがみつく様に鄙びた美しさを、そのまま残す鳴川集落。
その集落や、細くて険しい千光寺参道の風情には捨てがたいものが有り度々おとづれて居る。
集落の中程、在所道の辻に簡素な地蔵堂が有り、中に「ゆるぎ地蔵尊」と呼ばれる大型地蔵石仏と十三仏板碑が安置されて居る。
八年ほど前にも一度UPしているので詳しくは書きませんが、佇まいも全く変わらずあの時のまま・・・・。
総高230cm、身の丈154cmもある等身大の石仏で頭上に四角い笠石を載せて居ます。
笠石の上部や赤い涎掛けの下が気になりますが、これだけ多くの涎掛けがかけられて居ると、とても手出しは出来ずに全く胸元は不明のままです。
「弘安四年」の紀年銘から、元寇(文禄・弘安の役)の二度目(1281)に際して国家的危機を回避するために建てられた尊像と考えられている。
向かって右脇には十三仏板碑。
高さ約150cm、幅50cm、舟形上部中央に天蓋を刻み・・・・・
その下には虚空蔵菩薩??。
以下3列4段の坐像が刻まれ、「六斎人数十五人 逆修 天文二十年(1551)辛亥十月吉日講中敬白」の刻銘があり、室町後期の造立。
撮影2012.11.21