愛しきものたち

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平群町 信貴山妙蓮塚十三仏石室

2014年09月07日 | 石仏:奈良

 

信貴山中興の祖「命蓮上人」の墓所と伝えられる上人塚に置かれた十三仏石室。

開山堂南西後方に命蓮塚があり、ここに命蓮上人が葬られている。

命蓮上人は、醍醐天皇の病気平癒の祈願をし、毘沙門天の加護により、天皇の病気を癒やした僧で・・・、このことにより「朝護孫子寺」の勅号を賜ったという。

命蓮上人に関わる物語については「源氏物語絵巻」と並ぶ日本の絵巻物の傑作、国宝である「信貴山縁起絵巻」に描かれている。

石室の正面にも涎掛けが掛けられていましたが・・・そこはそれ、前掛けを石室の屋根に捲くり揚げ石室内をバシャさせて戴きました。

山内、成福院十三仏石室に酷似、しかし出来は比ぶべくもなく、その差は誰が見ても歴然としている

作風から江戸中期の作と考えられ、成福院のものより少し小さく総高88cm。

中央に仏の通字である「ア」字を小さく彫り込み、上から左回りに阿閦(あしゅく)如来、虚空蔵菩薩、胎蔵界大日如来・・・・・、しかし、やっぱり力量の無さが気になります。

左壁が中央に文殊菩薩、右上から時計回りに観音菩薩、不動明王、釈迦如来、地蔵菩薩。

右壁は上に阿弥陀如来を配し、右上から薬師如来、普賢菩薩、弥勒菩薩、勢至菩薩を像容で陽刻している。

実のところ、実際に見るまでは、もう少し良いものかと思ってたけど・・・期待はずれ。

撮影2012.5.26