Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

認知、直感的に安心させるもの

2010-07-11 | アウトドーア・環境
先日のモードのことを考えた。芸術でもなにでも同じであるが、新たな発想を投入したり、それへのなんらかの認識を得るためには、歴史文化もしくは社会文化的な知識やそれに基づいたコンセプトの提示なくては、それは理解不可能となり珍奇なものでしかありえない。

こうした事象は、主には言語的な記号論的な視点で捉えることも出来るが、更にそれを環境として認知論的に捉えるとマルティン・ハイデカーが「存在と時間」のなかで唱える次ぎの定義となる。

「森は営林であり、山は石切り場、川は水力であり、風は帆船の風である」

ここで早計に環境を、この哲学者が言うように「自然は、自然の猛威ではない」と単純に捉えて、ニッチェ、フッサールを通してプラトニズムからの脱却と考えてはやはり、この環境の意味は理解出来ないかも知れない。それは直感的に分かるだろう。

こうした難しい事を考えると、ついついと桃源郷に落ちて行ってしまう。それも特定の概念や状況を残しての夢入りである。熱いナスのスパゲティを食しただけで汗が噴出して、濡れないように急いでTシャツを脱いで、冷たいシャワーを浴びる必要が生じた。なるほどバルコンでこれだけの高温を計測することは少ないのだが、フェーン現象のそれのような熱気ではないところが今までの暑さとは異なる。更に陽が高いので室内に陽があまり入らずに比較的快適だが、一斉に噴出し流れ出す汗に、まるで鼻血でも突然吹き出したかのように、自ら驚く。

元々考えていたのは今年から新商品となった二つの醸造所の二つのワインである。一つは、南ワイン街道のレープホルツ醸造所が世に問うた「ナテュウアシュプルング」と呼ばれる雑食砂岩の石灰混じのない地所ガンツホルンからの塩味のリースリング、もう一つは、ザールのシュロースザールシュタイン醸造所の「グラウシーファー」と呼ぶ商品で、嘗てはカビネットのグーツリースリングとして出されていたものである。二つの商品に共通するのは商品名の命名であるが、その実際は殆ど以前から体験して知覚していた中身なのである。つまり前者においてはグランクリュのガンツホルンとしての味筋であり、後者においてはベーシックなリースリングでったのだ。しかしこうして紹介されることで、特に前者は熟成までの一段階早く落とした葡萄の房で更に辛口に醸造してその特徴を際立たせて、後者においては土壌を名乗ることで消費者にそのミネラル成分に注意を齎すことになる。そして双方ともが、決して奇異な印象を与えることなく納得出来る商品となっているのは認知が前提としてあるからに他ならない。

それにしても今日は何度水シャワーを浴びたことだろう。七時近くになって漸く涼しげな微風が吹いて来た。毎日のように四リットル近くの飲み物を作り、それを冷して一人で消費している。



参照:
カーネルさんのサマーコート 2010-07-07 | 生活
進化という自然環境の神秘 2010-07-03 | アウトドーア・環境
このお米を炊きました。 (saarweineのワインに関してあれこれ)
ザールシュタイン 2009 グラウシーファー♪ (ワイン大好き~ラブワインな日々~)

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2 コメント

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久しぶりの熱気の中で。。。 (Seedsbook)
2010-07-11 06:53:21
暑い所為でやけに眠いのです。
それでもクライミングをしたり歩いたりできているPfalzerweinさんは優秀です。
私は半茹での蛸と化しています。

そうそう、
↓ストライプのコート
着こなしたところをご紹介ください。
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今晩は寝辛そう (pfaelzerwein)
2010-07-12 02:23:27
町々の開店記念パーティーには参加して頂きますので、その時は宜しく。

暑さ対抗も基礎体力と思いました。よく考えてみれば、今年ほど進んで汗を流しているシーズンもないので、新陳代謝が旺盛で、体内に熱を貯める前に外に出す機能が早めに働いているようです。PCでの冷却ファンですね。

しかし、今晩は寝辛そうですね。
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