Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

クリスマス向きのリスト

2017-12-01 | 文化一般
降雪の合間に一っ走りした。週末にかけて摂氏零下五度ぐらいまでは予想されている。夜中にもちらついていたようだが、まだ雨交じりである。白くなっているかと思ったら全く雪はなかった。止んだ時に森に出かけて、最も短いコースをカメラを持って走った。下からもボールダーのある山肌には雪がついているのを確認したが、駐車場には残っていなかった。それでも少し高度を上げると雪が残っていた。積み上がられて三か月ほどになる丸太にも雪がついていて、その向こう側の白い山肌の前景になっていた。

新聞に恒例のクリスマスプレゼント向きの今年の文化商品一覧が出た。昔は興味を持っていた。書籍にしろ、マルティメディア商品にしろ、なにか文化的な記事のように感じていたからだ。しかしこの十数年ほどはそのリストをじっくり見ることもなかった。理由は、確かに情報源としては高級新聞の文化欄のリストだからそれなりの価値はあるのだが、年間で云々言っても仕方ないように感じたからだろう。なるほどクリスマスプレゼントとして普段とは異なったものに目を向ける価値はあるだろう、しかしどうもネット情報が増えてきている今日の状況からこうしたプリントメディアで新しいものに出合うという可能性が小さくなってきたと感じるようになった。

さて実際にはどうだろうか?購入しようとは思わないが、二人の選者がリストアップしているペトラ・モルスバッハの「裁判宮」という小説でなかなか面白そうだが、法律用語が飛び出すのでその方に関心がないとまどろっこしいかもしれない。同じようにテオドール・モムセンの「ローマ国法」などは研究者には欠かせないのだろう。政治社会分野では、イヴァン・ブーニンの「逃亡の日々」とロシア革命の日記らしく、最初の一冊以外は一生涯手にすることはないだろう。歴史ものでは新たな「イリアス」クルト・シュタインマンの訳本について複数が触れている。そうした難しいものよりも英語からのマテュー・スウィーニーの詩集「犬と月」が創作俳句のようでウイスキー好き以外にもとなっている。実用本ではペータ―・クラウスの鳥の鳴き声の教則本がある。トーマス・マッチョの「命を絶つ」は自殺の美学などを述べているようだ。

アニメでは、「化物語」全集とか「やかり」とかが挙がっているが、こび山田の児童書、写真集では金子隆一とマンフレート・ハイティンクのユーゲントシュティールとか広重・栄仙の木曽路とかがあるが、高価なものは到底手が出ない。

音楽では、9枚組LPのジョニー・キャッシュのビルボードソング集だ。それほど価値があるものなのか?お馴染みのところでは、二人が触れているゲルハーエルの「ミューラリン」の二度目の録音フィリップ・ヤロウスキーのヘンデル集がある。デーニッシュ弦楽四重奏団のアルバムはよいとしても、DGカラヤン全集を態々触れなければいけない破廉恥な職業環境には呆れる。
Johnny Cash - Hurt HD 720p


結局それほど目ぼしい情報がなかった。雑学的に少しの情報があったぐらいだ。あまり重要でないものには、自らどうしてもフィルターを掛けて行く訳だが、これはと感動するようなことがないのも悲しいことである。その分、ネットではヴィデオなどを含めて日々刺激的な情報も得ていることも間違いない。



参照:
太るのが怖い今日この頃 2017-11-15 | 暦
読者層に合わせた興奮度合い 2011-11-22 | 暦

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