名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

改正組織犯罪処罰法 可決成立

2017-06-16 10:51:39 | Weblog
2017.6.16(金)
 「共謀罪」の趣旨を含む組織犯罪処罰法の改正案は15日早朝、参院本会議で自民、公明、日本維新の会、日本のこころの賛成多数で可決、成立した。参院法務委員会での採決を省略し、本会議で「中間報告」を行う異例の手法で、与党らが強行採決した。採決の結果は、賛成165、反対70、反対は半分にも満たない。野党4党は内閣不信任案などの提出で成立の阻止を図ったが、しょせん圧倒的多数の前にはいかんともしなかった。
 共謀罪は犯罪の実行前の合意を処罰するもので、実行後の処罰を原則とする現行の刑法体系を大きく変えるものである。
 法案の対象犯罪は277といい、適用対象はテロリズム集団などの組織的犯罪集団に限るとしているが、審議の過程では政府答弁はころころと変わっていった。内心の自由が侵される恐れや一般市民が処罰対象になる可能性は100%払しょくされなかった。
 適法に制定されたという戦前の治安維持法が、その運用においていかに悪用されたかは歴史的事実である。自民党も公明党も政権党とはいえ、こんな法律に一人として反対するものが出ないというのは空恐ろしい事態だ。とにかく悪法といえども法案は通ってしまった。そして政府は1か月も立たない7月11日には施行する方針という。
 いったん通してしまえば、国民はその内容、その決め方などすぐに忘れる。いったん決めたことは最後まで突っ走るというのが第一次安倍政権の挫折の教訓となっている。衆参とも3分の2の現在を絶好のチャンスとして、どんな批判も無視して突き進めと安倍晋三の後ろからたきつけている強固な人脈がおそろしい。

追記
 文部科学省は15日、文科省前事務次官がその存在を主張していた加計文書が文科省の調査で、省内に存在していたと明らかにした。
 松野文科大臣は「大変申し訳なく、結果を真摯に受け止める』と陳謝したというが、全く国民を馬鹿にしている。文科省の幹部らもこれまで「存在を確認できなかった」などと云っていたのが「うそ」であったことが明らかになった。それでも加計学園の獣医学部新設計画の手続きに問題はないと言っているそうだが、結局のところ前記のとおりいったん決めたことは突っ走るの教訓通りとなるのであろうか。まだ目が離せない。