名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

今日は施行68回目の憲法記念日

2015-05-03 11:05:25 | Weblog
2015.5.3(日)
 戦後70年、大きな節目の年の憲法記念日である。しかし、「国民主権」「平和主義」「基本的人権」という三つの柱が最も脅かされる年ともなった。
 集団的自衛権の行使容認、武器輸出三原則の変更(→防衛装備移転三原則)、特定秘密保護法の制定、憲法改定と安倍政権になって「戦争をしない国」から「戦争をする国」への転換が急速に進んできた。
 特に先週、アメリカ訪問を果たした安倍首相は日本の安全保障政策を抜本的に変える考えをオバマ大統領に、今年の夏までに果たすと期限付きで約束してきた。日本の国会で何の議論もしていない段階で、他国の大統領に国の行く末を約束するとは驚くべきことである。いよいよ日本はアメリカの属国に成り下がったのかと言いたくなる。
 伝えられるところによると、次のような法案の提案があるという。

安全保障法案の制定及び改定
 国際平和支援法が(派兵恒久法)新設 → 湾岸戦争のように国連決議がある「国際平和共同対処事態」で米軍などへの後方支援が地級規模で可
能。 
 自衛隊法(改定) → 地球規模での米軍などの「武器等防護」、邦人救出のための武器使用が可能に。
 国際平和協力法(現PKO法改定) → 任務遂行のための武器使用、国連が統括しない「国際連携平和安全活動」が可能に。
 重要影響事態法(現・周辺事態法改定)→ 日本周辺に限らず米軍などへの後方支援が可能に。
 武力攻撃・存立危機事態法(現・武力攻撃事態法改定) → 日本が攻撃されなくても「存立危機事態」だとして集団的自衛権行使が可能に。
  (その他五つの法改正あり。)

 今日の中日新聞の社説で、島根県で発行されていた「石見(いわみ)タイムズ」という地方紙の主筆兼編集長をしていた故・小島清文氏が紹介されている。
 小島氏は戦艦「大和」でレイテ沖海戦に従事し、その後ルソン島に配属、米軍との戦闘で生死の極限状態を体験した。 小島氏は新聞界を退いた後、「不戦兵士の会」を結成し、その機関紙で、日本国憲法のことを次のように紹介しているという。
 「戦争は(中略)国民を塗炭の苦しみに陥れるだけであって、なんの解決の役にも立たないことを骨の髄まで知らされたのであり、日本国憲法は、戦勝国のいわば文学的体験に基づく平和理念とは全く異質の、敗戦国なるが故に学んだ人類の英知と苦悩から生まれた地肉の結晶である」
 小嶋氏は2002年に82歳で亡くなったが、晩年にラジオ番組で次のように語ったことが紹介されている。
 「戦争というのは知らないうちに、遠くの方からだんだん近づいてくる。気がついたときは、目の前で、自分のことになっている」
 社説が言っているように、「不戦兵士」の忠告が今こそ、響いて聞こえる。