名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

河村名古屋市長「南京大虐殺事件はなかった」

2012-02-21 13:52:05 | Weblog
2012.2.21(火)
 報道によると河村名古屋市長は20日、名古屋市役所を訪れた中国共産党の南京市委員会幹部らに、戦時中の旧日本軍に関し「通常の戦闘行為はあったが、南京での大量虐殺事件はなかったのではないか」と述べたという。
 河村氏はその根拠として「南京で終戦を迎えた父は現地の人からラーメンの作り方を教わるなどのもてなしを受けた。事件があったなら日本人にやさしくできるものか」という。
 この発言に対して早速中国外務省の幹部から反論があった。「(名古屋市長の)そのような見解には同意できない」とした上で、「南京大虐殺には動かぬ証拠がある」「日本の関係者の皆さん(公人)は、歴史の教訓を適切にくみ取り、中日関係の安定と発展を進めるよう希望する」と述べた。
 南京市と名古屋市は1978年に姉妹都市になり、30年以上にわたって行政だけでなく市民レベルの交流を続けてきた。20日に市役所を訪れた南京市の劉志偉・常務委員は河村市長のこの発言に対して「教育の中で歴史を強調するのは憎しみからではなく、平和を大切にしたいからだ」とその場での反論は避けた。
 河村市長はこうした動きに対して「議論が起きるのはいいこと。冷静に、客観的に見ることが重要だ」などと言っている。
  2010年1月31日に日中両国の有識者による初の歴史共同研究の成果をまとめた報告書が公表された(当ブログ2010.2.1付け)。この中で、南京大虐殺の犠牲者数では意見の違いは克服されなかったが、日本軍による虐殺事件を否定することはなかった。当然のことである。多くの兵士たちの血のにじむような証言、日記、書簡、報告などがあるからである。
 河村氏は本当に南京事件についてちょっとでも勉強したことがあるのであろうか。ラーメンのもてなしを受けたから事件はなかった、などという信じられないようなノー天気なことを言う人が我が愛する名古屋の市長かと思うと情けなくなる。