名古屋から発するブログつぶて・凡人のひとりごと

身の回り、世間のできごとをを日記風に記す(紙つぶてならぬブログつぶて)。

プロ野球コミッショナー……これも官僚の天下り

2008-04-11 07:51:16 | Weblog
2008.4.11
 プロ野球の新しいコミッショナーに、駐米大使を退任する加藤良三氏(66)の就任が固まったと報じられている。
 日銀総裁が財務省官僚からの天下りでもめており、戦後初の総裁空席という事態を招いている。結局、日銀生え抜きの白川方明副総裁(58)が総裁に昇任することで決着したが、同時に提案した副総裁候補の前財務官渡辺博史一橋大大学院教授(58)については財務省からの天下りを理由に参議院で否決された。これで二人の副総裁のうち一人が不在のままとなっている。
 同じ天下りといってもことの重みは異なるが、プロ野球の世界にまで官僚の天下りがあった。これはもうありとあらゆる世界に高級官僚の天下りがはびこっているという象徴かもしれない。
 コミッショナーとは、プロ野球の最高責任者である。任期は1期3年で再任の制限はないそうだ。コミッショナーの権限は、指令、裁定、裁決、制裁があり、最終決定として組織に属する法人、個人を拘束する大きな力を有する。
 加藤良三氏は、外務省の官僚であり駐米大使を退任するに当たって、空席となっていたコミッショナーに就任することになったというものである。これまでは根来泰周(ねごろやすちか)氏(75)がコミッショナー代行を勤めていたが、6月30日付けで退任し、加藤新コミッショナーは7月1日付けで就任するとのことである。根来氏ももともと検事を勤めていた法務省の官僚で、長年コミッショナーを勤めたあと代行になっていただけである。
 加藤氏は、駐米大使を戦後最長の6年半という在任期間を勤め、日米関係の強化に尽力したうえ、野球に対する造詣が深く、日米両野球関係者と親交があるそうである。野球を含めた幅広い見識に期待して加藤氏に白羽の矢が立ったということらしい。
 理由は何とでも付けられるが、プロ野球の世界で本当に貢献し、識見のある人はいくらでもいるはずである。結局のところ、これまでのコミッショナーの大半が官僚の天下りであったように、この役職はもう官僚のポストとなってしまっている。
 官僚の天下りを言いだしたらきりがない。