ねこ庭の独り言

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驕るNHK - 37 ( 吉田氏と吉田総理 )

2019-09-07 06:03:17 | 徒然の記
  第5章の(5)は下記5項目で、今回は、その2番目です。
 
  ◦   驚きだが、気をつけて見るべき
  ◦   国際政治の冷厳な現実を重視
  ◦   主権国家なら、当然と言うこだわり
  ◦   リアリスト昭和天皇の、安全保障論 
  ◦   大局的に考えている 
 
 
 【  国際政治の冷厳な現実を重視 】・・・ (  一橋大学・吉田裕特任教授 の話 )
 
 「この資料を見ると、昭和天皇は、憲法を改正したうえで再軍備すると、」「かなりはっきり、繰り返し述べているので、」「昭和天皇が、独立国家であれば、軍隊を持つのは当然だと考えていることが、よく分かる。」
 
 「明示的に憲法を改正したうえで、しっかりと再軍備することを、」「考えていたと分かったことは、新たな発見だ。」「吉田茂は、軽軍備や安保のもとで、」「憲法を改正せずに、経済成長を優先させるという、」「いわゆる『吉田ドクトリン』を採っていたが、」「昭和天皇が、それとはかなり違う路線を、考えていたということも新しい発見だし、」「あまり予想していなかったので、驚いた。」
 
 学者たちが何度も同じ言葉を繰り返し、NHKがそのまま伝えているところに注目しています。同じ言葉を繰り返すのはコマーシャルの手法で、視聴者をその気にさせる魔法です。
 
 「吉田路線によって、憲法の問題をきちんと議論しないまま、」「なし崩し的に、再軍備が進み、」「その延長線上に、今日があるということを考えると、」「原点において、これだけ議論があったということを振り返ることは、」「重要だと思う。」
 
 NHKは、多くの国民を共感させる素晴らしい番組をたくさん作っています。従ってこのブログでは、NHKの全てを否定しているのでなく、NHKの中にいる、一部の不心得者を批判しています。数%にも満たない彼らが、全体のイメージを損なっている事実を指摘しています。
 
 「昭和天皇は、一貫して、国際政治の冷厳な現実を重視する、」「一種のパワーポリティクスみたいな議論が、非常に強くて、」「軍事的な空白が生じたら、そこにソ連が入ってくるという考えが、非常に強い。」
 
 「背景として、朝鮮戦争の勃発によって、冷戦が熱戦に転化してしまったことが大きく、」「それとともに起こった、国内の治安問題やレッドパージなどの、騒然とした事態への危惧も、非常に強い。」
 
 パワーポリティクスという言葉を辞書でひくと、「国際関係を理解する、最も基本的な考え方。」と説明されています。陛下がこの様な視点で話をされているからといって、それがどうしたと言うのでしょう。
 
 ただ左翼学者たちはパワーポリティクスを、「権力政治」や「武力政治」と訳していますから、お言葉を間違って受け取ります。こうなりますと、氏も左翼の仲間なのでしょうか。
 
 略歴を調べると、次のようにありました。
 
 「吉田 裕(よしだ ゆたか )は、昭和29年生まれ。」「日本の歴史学者、一橋大学名誉教授」「東京大空襲・戦災資料センター館長。」
 
 「戦争の記憶を風化させるな。」と訴える、平和的人道的左系学者の仲間でした。どうやら氏は、陛下より「吉田路線」を押し通した、総理を批判している様です。
 
 「吉田路線によって、憲法の問題をきちんと議論しないまま、」「なし崩し的に、再軍備が進み、」「その延長線上に、今日があるということを考えると、・・」
 
 総理の経済優先には理由があり、「なし崩し的に、再軍備を進めた」とは、決めつけられません。軽装備を主張したのは、敗戦後の貧しい日本の現実を踏まえたためです。「なし崩しも」何も、吉田氏の頭にあるのは軍の再建で、時期がくれば「吉田路線」は変わりますし、変わって当然です。
 
 『拝謁記』を読めば分かる通り、田島氏が壁の役割をし、陛下のご意思は吉田総理に伝わっていません。「お言葉が伝わっていれば、終生「経済優先」ではなかったのではないでしょうか。
 
 「原点において、これだけ議論があったということを振り返ることは、」「重要だと思う。」
 
「これだけの議論」と、氏は言いますが、「これだけの議論」は、どこにも存在しておらず、田島氏のメモの中の話です。
 
 学生時代に買った本が、手元にあります。吉田茂著 『日本を決定した百年』 です。なんとなく処分できず、本棚にしまいこんでいた一冊です。
 
 表カバーに、葉巻を手にした笑顔の写真があり、裏表紙ーには、和服に白足袋で、ステッキをついた氏が写っています。大磯の、自邸の庭で撮ったものと思われます。
 
 総理についても、反日翼の学者たちのいい加減な評価を、NHKで発信してもらいたくないと思います。
 
 また話が横道に逸れますが、丁度スペースがなくなりましたので、続きは次回といたします。
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2 コメント

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思い出しました (続強子の部屋)
2019-09-07 12:44:26
onecat01さま
吉田首相が 臣茂 と署名したことで、新聞が
大騒ぎしていました。
私はよく分かりませんでしたが
縁台将棋の父の仲間のおじさんたちは。
何処が悪いンだ、当たり前のことだ。と
怒っていました。庶民は強くて正しかったです。


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強く正しい庶民 (onecat01)
2019-09-07 13:17:03
 続強子様。

 縁台将棋のおじさんたちのこと、スッキリと爽快ですね。私は、時々強く、時々正しい人間ですが、おじさんたちの仲間になりたいと、思っております。

 貴重な思い出を、有難うございます。これでまた、NHKの悪臭ヘドロと立ち向かう元気を、回復いたしました。
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